伏黒 恵
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久しぶりの休日 ショッピングモールで
なかなか買いに来れなかったものを買い込んで
時折 衝動買いしちゃったりして
両手にかなりの量のショッピングバッグを抱えて書店の前を通った時
見覚えのあるシルエットが本棚と本棚の影をすり抜けるのが見えてその姿を追いかけた
「あ!良かった!
やっぱり 伏黒くんだった!」
既に目当ての書籍を見つけたのか手に取って試し読みをしている伏黒
「秋月か、何か用か?」
読んでいたページを指で抑えながらこちらに目を移す
「ううん。
書店の前通ったら見覚えある姿が見えたから確認しに来た。」
やれやれといった表情をしてから 軽く笑う
「ちゃんと俺で良かったな。」
「ほんとだよね。
違ったらどうしようかと思ったよ。」
「にしても、結構な多荷物だな。」
嫌でも目につく両手を塞ぐ荷物をみて呆れた顔をする
「忙しくてなかなか 買い物来れなかったから
色々買いだめしちゃった。」
「確かここの外に休憩スペースあっただろ、
そこでちょっと待ってろ。」
手に取った書籍を閉じて レジの方に消えた
「え?あ、うん。」
言われた通り近くにあった椅子に座って待っていると
少しして書店からレジ袋を持った伏黒が出てきて 手を差し出す
「ほら、持ってやるから貸せ。」
「え、いいの?」
「ん。」
早くしろと手を強調してくる
「ありがと 助かるよ!」
半分以上を持ってくれ だいぶ肩の荷がおりた
「もう買うもんはないのか?」
「あとは大丈夫かな?多分!」
立ち上がって 2人並んで適当な方角へ歩き出す
「多分って。」
「まぁ、買い忘れてても よっぽどのものじゃない限り大丈夫でしょ!」
「まぁな。
ほか寄るところはねぇんだな?」
んー と考えながら歩いていると フードコート近くに来ていたようで カフェが目に入る
「伏黒くん お腹すいてたりしない?」
「腹は減ってないな。」
「じゃあ何か飲む?
荷物もってくれたお礼に奢るから!」
「じゃあ カフェラテで。」
「おっけー。
買ってくるね!」
自分のドリンクとカフェラテを受け取って伏黒の元に戻る
「お待たせ!
はい!カフェラテ!」
「ありがとな」
「こっちのセリフだよ。ありがと!
もう私が寄るところはないかな!
伏黒くんは?」
「俺もない。帰るか。」
「そうしよっか!」
2人で並んで 駅に向かっていると
同じように 釘崎の荷物持ちをさせられている虎杖を見つけた
「伏黒くん!あれ!」
「ん?」
「あそこあそこ!」
「釘崎に虎杖か。」
「悠仁くんまた野薔薇ちゃんに捕まってる。」
「災難だな、あいつも。」
「ごめんね〜、女子は色々買うもの多くて。」
少し拗ねた口調で言ってみる
「お前はいい。
「いつもすごい買い込んでるもんね。」
「なぁ。」
「ん、なに?」
「恵…でいい。」
「へ?」
「呼び方。
前から思ってたけど
なんで俺だけ苗字なんだよ。」
「え?あー、なんでだろ。
あー、タイミングを逃したというか…
なんか…その…」
歯切れの悪い言い方に痺れを切らしたように
「なんだよ。」
「ちょっと照れくさいなぁ…って。」
「は?」
「ほ、ほら!
じゃあ伏黒くんも私の事朱奈って呼んでみてよ!」
ハッとして空を仰いで少し無言になる
スーッと息を吸ってから
こちらをみて
「…朱奈。」
すぐさま目を逸らして
「俺は呼んだぞ。」
キュッと心臓を掴まれたような感覚に言葉を失う
「あ…ぅん。
え、と…め、ぐみ…くん?」
チラリと目を見るように見上げながら呼んでみる
「…やっぱナシで」
「え!?
ちょっと!!かなり勇気出したのにっ!」
「前言撤回だ。 今まで通りでいい。」
つかつかと早足で駅の方へ歩き出してしまう
そこまでされてしまうと 悪戯心に火がつく
「えー、待ってよー!
なんでー?恵く〜ん?」
「やめろって。」
「理由!理由教えてよ!
じゃないとまた呼ぶ!」
「はー…。
言ったら辞めるんだな?」
「うん、約束する!」
「…思った以上に
朱奈が…その可愛かったから。」
「ふぇ?あ、え?
ごめ、もう1回言って!」
「言わねぇ。」
「えー、ね!もう1回だけ!
めぐみく〜ん!」
「あー、もう。
お前、可愛すぎるんだよ!」
嬉しくてにやけ顔が止まらない
電車に揺られながら目の前でたっている伏黒を見つめニヤニヤする
「その顔やめろ。」
「えー、私変な顔してる?」
「してる。」
「しばらく無理かなぁ。
すごく嬉しかったから。
ね、恵くん!」
「はー、約束はどうした。」
「ふたりの時だけ 呼んでいい?」
「はー
絶対!2人の時だけな 絶対だからな。」
「うん!
そんなに強調しなくてもちゃんと守るよ〜。」
頬が赤みがかった伏黒を見上げながら
満たされた気持ちで 愛しの学舎へと帰った
END