真人
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スーパーで夕飯の買い出しをしていると
もう季節物の商品をみて
4月ももう終わりなんだなぁと思いながら
柏餅を手に取った
「ただいま〜。」
「おかえり〜!
お邪魔してるよ〜!」
部屋の明かりがついていたので
そんな気はしていたけれど
やっぱりかなんて苦笑いを浮かべため息を1人玄関で零す
リビングの扉を開けて ソファーでくつろぐ真人を見下ろして
「ただいま、真人。」
「おかえり!朱奈!」
ぱあぁっと明るい笑顔で手を振ってくる
見た目に騙され声をかけたのがいけなかったのだ
少し前までは小さな子供だったのになぁ…なんて突っ立ったまま思い出にふける
「朱奈?どしたの?」
「なんでもないよ。
真人も大きくなったね。」
踵を返しキッチンへ向かおうとすると
ばっと後ろから抱きしめられる
いつの間にか背は追い越され
男らしい体つきになった
「うん!朱奈のおかげでね!」
「でも中身はまだまだお子様だよね。」
肩に顎を乗せてくる真人の頭を撫でてあげる
「えー?そうかなぁ?」
「そうだよ。
ほら、晩御飯の支度できないから離れて〜」
「はーい。」
ぎゅっと1度強く抱きしめて解放される
「今日は何作るの?」
「今日は簡単にしか作らないよ〜。」
下処理済みの焼くだけのものをいくつか買ってきたのでそれと出来合いのマカロニサラダの予定だ
「そっかー」
「食べるんだよね?」
「食べるー!」
「じゃあちょっと待ってて」
さっさと火にかけて 2人分に取り分ける
真人がいる生活に 慣れきってしまっているなぁと何とも言えない感情になる
「出来たよ。」
2人でテーブルを囲んで食事をする
基本的に人間には真人は見えないらしく
真人が そういうものだとは分かっている
「美味しい!」
無邪気な笑顔を向けてくる真人に
私は今僅かだけど救われている
いつか居なくなるとしても
ずっと忘れないように 噛みしめる
「あ、気に入るか分からないけど
今日はデザートあるよ!」
「ほんと!?楽しみ!」
できるだけ長くこんな時間が過ごせればいい
これから食べる
柏餅は君との思い出の1つにしよう
END