夏油 傑
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ーー2月後半
静岡県 素戔嗚神社境内にある
すこし埃臭い小屋の中
「予想はしてたけどすごい量!」
「そうだね」
とある人形と目が合う
「ほんとに髪の毛伸びるやつとかあるんだ…」
「朱奈!」
夏油は目の前の秋月を抱えあげ
後ろに飛び退く
2人のいた位置には
人形のサイズに合わせた日本刀を持った雛人形が床に深い傷をつけている
「あ、ありがと」
「まだ来るよ。いけるね?」
「うん」
夏油の腕が解け 戦闘態勢になる
返事をした瞬間 数体の雛人形が同様にこちらに
襲いかかってくる
できるだけ破壊しないよう注意しながら攻撃をいなしていく
「朱奈!
ここじゃやりずらい、1度外に出よう」
「わかった!」
隙を見て開け放した小屋の扉を目指す
外に出て振り返れば
さっきの数倍以上の量の雛人形がこちらに向かってくる
蜂の巣をつついたあとのように
「ねぇ、傑!
増えてない!?」
「元々これだけいたんだろうね
朱奈、帳頼んだよ」
「あ、うん!」
庇うように秋月に背を向け雛人形の大群に向かっていく夏油
「闇よりいでて闇より黒く…」
白み始めた空が再度闇に落ちてゆく
無防備な秋月を狙い
夏油の隙を見て一体秋月の方へ飛んでくる
「禊 祓いたまえ。」
「ッ!
悪い朱奈!」
帳を貼り終え
身体中に呪力を纏い 猫又を身体に宿す
呪力の鉤爪で切り裂けば
雛人形は地面に落ちる
「大丈夫だよ!」
夏油が振り返れば
呪力で
猫の手で頬をかく秋月
「朱奈の猫姿は眺めていたいものだけど
さっさと終わらせてしまおうか」
「そうしよ!」
ーーー翌日
石段に並べられていく雛人形をみる
夏油と秋月に依頼主である住職が話しかけてくる
「先日はありがとうございました。」
「いえいえ
にしても圧巻の景色ですね!」
「えぇ。こうして今年も雛人形を並べられるのも あなた方のおかげです」
そのまま少し会話して神社を背にして最寄り駅へ向かう
「最終的には
ほとんど傑がやったんだけどね」
「まぁ2人で
やり切ったことに変わりはないだろ?」
付近のお店を見渡しながら返事する
「まぁね。
あ、傑!見て見て 着付けに記念写真まで撮ってくれるんだって!」
お内裏様とお姫様の着物を来た男女のポスターを指差す秋月
「一緒に撮ろうよ!
で、悟と硝子に見せびらかすの!」
「いいよ。
私の可愛いお姫様」
キラキラして見上げてくる秋月を軽く抱き寄せて髪を撫でる
「もー!
またそうやって私をからかうんだから!」
夏油の胸を押して 抜け出す
少し頬が暖かい
「ふふっ
今は冗談という事にしておこうか」
「は、早く行こ!」
踵を返しポスター記載の店まで歩き出す
「はいはい。」
ーーー
高専 1年教室
ガラガラッ
「いたいた。
秋月、写真届いてたよ。」
「あ、おはよー!」
「おはよう
硝子、朱奈」
「傑 おはー
で、写真って何?」
「この間静岡でね!」
届いた写真を3人で見る
「へぇー!似合ってるじゃん朱奈。」
「ほんと?」
「うんうん」
隣にいる夏油に家入が耳打ちする
「よかったじゃん。
なんか結婚式みたいな写真撮れて。
悟より1歩リードしたんじゃない?」
「当の本人は未だに
気付いて無さそうだけれどね」
「だねー」
END