七海建人
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2006年 7月3日 午前0時
アドレス帳から七海 建人を探し出し
寝ていると分かりつつ
発信ボタンを勢いよく押す
プルルルっと電子音だけが押し当てた耳に響く
「…出ないよね…。」
ため息をついて画面を見つめ通話終了ボタンに手をかけた時
「…はい。」
ものすごく機嫌の悪そうな声が携帯から聞こえる
思わずびっくりして携帯電話を宙に放り投げてしまい すかさずキャッチしようと手を伸ばすが
上手く掌に収まらず 着地寸前で握り締めるも…
「あっ、嘘っ!」
どうやら通話終了ボタンを押してしまった様で
待受にしていた七海 灰原と3人で撮った写真と現在時刻を表示している
「…もっかいかけるのもなんか…」
そう言い切らないうちに両手に収まった携帯は七海からの着信を知らせる
「もしもし!?」
「今どこに居るんですか。」
「え?あー、部屋に居るけれど?なん「わかりました。」
「あの、なんでそんな……ことを…」
有無を言う暇もなく通話が終了していた
「えー、あー。
これもしかしてお説教しに来るのかな?」
程なくして部屋の玄関がノックされる
この後のことを思い 恐る恐る玄関に向かい扉を開く
「はーい…」
「で、
「え?」
「また出たのでしょう。」
「ん?」
薄らと1週間前の記憶を思い出す
そういえば 夜中部屋にゴキブリが出て
七海を呼びつけたことあったなぁと
「あー、あのね。七海くん。」
「なんですか。」
しっかりと殺虫剤を片手に構えた寝巻き姿の七海をチラチラとみる
「怒らないで聞いてほしいんだけどね。」
「なんなんです。
勿体ぶらないで早く言ってください。
私も眠いので。」
「あの、その。
誕生日…おめでと。」
「は?」
いつも以上に顔を顰める七海に顔が引き攣る
「だ、だから!
私が1番最初にそれが言いたかっただけなのっ!」
その場で固まってしまった七海は
少しして盛大にため息をこぼす
「…そうですか。」
「ま、紛らわしい事してすみませんでしたぁ!」
いてもたってもいられず深々と頭を下げる
頭上で再度七海のため息が聞こえて胸がキュッと締め付けられる
下げたままの頭に七海の手が置かれる
「なんともないんですね。」
「はぃ、すみません。」
「それならば結構。」
あ、そんなに怒ってないかも!と胸を撫で下ろす
「…ですが」
その言葉に背筋が凍りつき 頭に乗せられたままの手からは威圧感を放っている気がした
「私の誕生日なんてよく覚えていましたね。」
乗っかっていただけの手は左右に動き髪を撫でる
「もちろん!
だって同級生3人だけなんだよ!?
それくらい私でも覚えてられるもん!」
えらいえらいと口ではなく行動で褒めてくれる
「まぁ…時間は考えるべきだと思いますけどね。」
「うっ…すみません。」
スっと手が離れて ゆっくり視線を戻す
ちょっとだけ表情の和らいだ七海を瞳で捉える
「秋月さん…ありがとうございます。」
「うん!
おめでとう七海くん!」
「さて、お礼も伝えましたし本題に入りましょうか。
秋月さん 現在時刻は何時ですか?」
穏やかじゃない空気が辺りに流れ始めて目を泳がせる
「え…あーと…0時過ぎ…かなぁ?」
「明日は何時から出発か覚えていますよね?」
「あ、…朝の…5時…です…はい。」
いつもよりかは手短に怒られ
寝床についたがなかなか寝付けず
翌朝集合時刻に20分の遅刻をして再度怒られ
頭を下げながら プレゼントを献上した
END