五条 悟
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ー12月
帰宅ラッシュの電車に揺られて30分
今日も1日疲れたなと白い息を吐きながら帰路を歩く
コンビニに寄ってお弁当と頑張った自分にご褒美のスイーツを購入
「たまになら食後のデザートもいいよね」
言い聞かせるように呟き
仕事疲れで重かった体も軽くなり弾む心が抑えられない私は足早に自宅へ向かう
アパートの前にくれば家の扉の前に誰か座り込んでいる
1階の階段横の電気をつけて2階へ上がれば
白い髪で目を隠した長身の男がこちらに寄ってくる
「やぁ!久しぶり朱奈!」
初めて会ったのが何時だったかすらもう覚えていないけど
時折姿を現してはいつの間にかいなくなる彼は野良猫のよう
「今日も仕事?おつかれ〜」
ヒールを履いているとはいえ彼からすれば小さい私は髪をわしゃわしゃと撫でられる
「悟さんやめてください。髪乱れるっ」
「まぁた、さん付け!?
酷いなぁ、悟って呼んでよ〜」
目隠しで目が合うわけないのに屈みこんでこちらを見つめてくる
整った顔立ちを知っているだけに不覚にもときめいてしまう
ほんとに心臓に悪い人だと思う
「わ、分かりましたからっ
どいてください、外寒いですから部屋入りましょう」
できるだけ冷静を装い彼をあしらい
部屋の前でカバンから鍵を出す
「ほんと冷えてきたよね〜!ずっと外で待ってた僕を褒めて〜!」
「え、いつから居たんですか…」
後ろで飼い主に尻尾を振っているような彼の発言に突っ込む
「んー、朱奈の帰ってくる5分前くらいかなー?」
「あぁ、5分ですか…」
鍵を開けて扉を開く 彼を先に中に入れれば 我が家かのように なんの躊躇いもなく廊下の電気をつけて即座にリビングに向かう
「ベストタイミングだよね〜、ほんと!
あ、暖房入れるね!!」
エアコンのリモコンまで勝手に操作する彼にため息を着きつつもヒールを脱いで部屋に上がる
ソファー横に仕事用のカバンを置いてコンビニの袋を持ってキッチンの流しで手を洗う
「紅茶でいいですか?」
ソファーに寝転がりながらこちらを見つめてくる彼に問う
「いいよー、てか紅茶しかないんでしょ〜?
いちいち聞かなくてもいいのに〜!
朱奈が飲めないコーヒーをわざわざ僕の為だけに用意してくれてたりしてるならそれはそれで僕キュンキュンしちゃうけどね!」
あははーと笑いながら
くつろぎまくってる目の前の男にイラッとしながら 食器棚からカップを2つ用意する
紅茶の缶を開ければ怒りも消える
ダージリンの香りに心を解される
「いい匂い」
「紅茶好きだよね〜、朱奈は。
ね!僕とどっちが!?」
「紅茶。」
「ねぇ、即答過ぎない!?
僕だって癒しでしょ!?忙しいからそんなに来れないけどさ!」
ね?ね?とワタワタしてる男に笑ってしまう
「癒しかどうかはさて置いて、悟が来ると楽しいかな? イラッとすることもあるけど」
最後の部分を強調して言ったつもりだがどうやら聞いていないらしい男はブツブツと1人で自己賞賛している
紅茶の入ったティーカップと温めたお弁当を持ってソファー前のテーブルに置く
「またコンビニ弁当なんか食べてんのー?良くないよー」
寝転がって占領していたソファーに座り直し
ほらほらと自分の足の間に座らせようとするのをスルーし床に座ればひょいと体を持ち上げられ男の思惑通りの形となる
「朱奈の特等席はここでしょ!」
ソファーの柔らかい感覚ではなく後ろには男らしい硬い感触ギュッ抱きしめられ逃げ場はない
襟足に吐息がかかる
「朱奈のシャンプーいい匂いだよね〜、ずっとこうしてたい。」
「もー、ご飯食べれないんですけど〜っ」
「ちょっとだけ、朱奈も嫌じゃないでしょ?」
図星なので何も言い返せなくなる
私は何も聞かない、この男がここに来た理由も、何をしてるのかも何も知らない。
彼も私に何を求めるわけでもなく、踏み入った話はほとんどしない。
ずっとそうだったから今更聞けない
顔立ちもいいし女の人には困らないハズだから
2度目はないと思ってた
なのに彼は時折こうやって私の前に現れる
ぼーっと昔を思い出していたら寝息が聞こえ男の腕が緩む
「寝ちゃった?」
そーっと腕の中から抜け出して見れば
目は見えないが寝ていることが確認できる
ソファーの横にかけてあったブランケットをかけ白い髪を撫でる
「おやすみ、悟。」
冷えきったお弁当を食べてスーツを脱いでシャワーを浴びる
髪を乾かしてリビングに戻れば男の姿はなく
書き置きと小さな小箱が置いてある
ーー寝ちゃってごめんね!
また遊びに来るから!
朱奈の愛しの悟より♡
その短い文にやれやれとため息をつきながら
水色の小箱を開ける
ハートモチーフの水色の宝石が付いたネックレスが入っていた
「相変わらず悟の目そっくりな色」
自分を忘れないでとでもいうつもりなのか
そのネックレスを持って寝室へ向かう
ドレッサーの引き出しの中にそっとしまう
「結構増えてきちゃったなぁ」
来る度に贈られる物達は1度も使用せずに
大事にしまってある
「いつか使える日が来ればいいな
すごく喜ぶんだろうな、悟」
喜ぶ姿を想像して 冷蔵庫に入れてあったコンビニスイーツを思い出し キッチンに戻る
「え、ない、、嘘。」
どこかに置きっぱなしにしてなかったかを部屋中探す
リビングのゴミ箱に答えはあった
「悟のバカー!!」
END
ーーーー
「くしゅんッ」
「風邪ですか?うつさないでくださいよ」
「いやー、噂されてるんでしょ女の子に。僕イケメンだからっ!」
「はいはい…行きますよ」
「あ、待ってよ、ナナミ〜ン」
帰宅ラッシュの電車に揺られて30分
今日も1日疲れたなと白い息を吐きながら帰路を歩く
コンビニに寄ってお弁当と頑張った自分にご褒美のスイーツを購入
「たまになら食後のデザートもいいよね」
言い聞かせるように呟き
仕事疲れで重かった体も軽くなり弾む心が抑えられない私は足早に自宅へ向かう
アパートの前にくれば家の扉の前に誰か座り込んでいる
1階の階段横の電気をつけて2階へ上がれば
白い髪で目を隠した長身の男がこちらに寄ってくる
「やぁ!久しぶり朱奈!」
初めて会ったのが何時だったかすらもう覚えていないけど
時折姿を現してはいつの間にかいなくなる彼は野良猫のよう
「今日も仕事?おつかれ〜」
ヒールを履いているとはいえ彼からすれば小さい私は髪をわしゃわしゃと撫でられる
「悟さんやめてください。髪乱れるっ」
「まぁた、さん付け!?
酷いなぁ、悟って呼んでよ〜」
目隠しで目が合うわけないのに屈みこんでこちらを見つめてくる
整った顔立ちを知っているだけに不覚にもときめいてしまう
ほんとに心臓に悪い人だと思う
「わ、分かりましたからっ
どいてください、外寒いですから部屋入りましょう」
できるだけ冷静を装い彼をあしらい
部屋の前でカバンから鍵を出す
「ほんと冷えてきたよね〜!ずっと外で待ってた僕を褒めて〜!」
「え、いつから居たんですか…」
後ろで飼い主に尻尾を振っているような彼の発言に突っ込む
「んー、朱奈の帰ってくる5分前くらいかなー?」
「あぁ、5分ですか…」
鍵を開けて扉を開く 彼を先に中に入れれば 我が家かのように なんの躊躇いもなく廊下の電気をつけて即座にリビングに向かう
「ベストタイミングだよね〜、ほんと!
あ、暖房入れるね!!」
エアコンのリモコンまで勝手に操作する彼にため息を着きつつもヒールを脱いで部屋に上がる
ソファー横に仕事用のカバンを置いてコンビニの袋を持ってキッチンの流しで手を洗う
「紅茶でいいですか?」
ソファーに寝転がりながらこちらを見つめてくる彼に問う
「いいよー、てか紅茶しかないんでしょ〜?
いちいち聞かなくてもいいのに〜!
朱奈が飲めないコーヒーをわざわざ僕の為だけに用意してくれてたりしてるならそれはそれで僕キュンキュンしちゃうけどね!」
あははーと笑いながら
くつろぎまくってる目の前の男にイラッとしながら 食器棚からカップを2つ用意する
紅茶の缶を開ければ怒りも消える
ダージリンの香りに心を解される
「いい匂い」
「紅茶好きだよね〜、朱奈は。
ね!僕とどっちが!?」
「紅茶。」
「ねぇ、即答過ぎない!?
僕だって癒しでしょ!?忙しいからそんなに来れないけどさ!」
ね?ね?とワタワタしてる男に笑ってしまう
「癒しかどうかはさて置いて、悟が来ると楽しいかな? イラッとすることもあるけど」
最後の部分を強調して言ったつもりだがどうやら聞いていないらしい男はブツブツと1人で自己賞賛している
紅茶の入ったティーカップと温めたお弁当を持ってソファー前のテーブルに置く
「またコンビニ弁当なんか食べてんのー?良くないよー」
寝転がって占領していたソファーに座り直し
ほらほらと自分の足の間に座らせようとするのをスルーし床に座ればひょいと体を持ち上げられ男の思惑通りの形となる
「朱奈の特等席はここでしょ!」
ソファーの柔らかい感覚ではなく後ろには男らしい硬い感触ギュッ抱きしめられ逃げ場はない
襟足に吐息がかかる
「朱奈のシャンプーいい匂いだよね〜、ずっとこうしてたい。」
「もー、ご飯食べれないんですけど〜っ」
「ちょっとだけ、朱奈も嫌じゃないでしょ?」
図星なので何も言い返せなくなる
私は何も聞かない、この男がここに来た理由も、何をしてるのかも何も知らない。
彼も私に何を求めるわけでもなく、踏み入った話はほとんどしない。
ずっとそうだったから今更聞けない
顔立ちもいいし女の人には困らないハズだから
2度目はないと思ってた
なのに彼は時折こうやって私の前に現れる
ぼーっと昔を思い出していたら寝息が聞こえ男の腕が緩む
「寝ちゃった?」
そーっと腕の中から抜け出して見れば
目は見えないが寝ていることが確認できる
ソファーの横にかけてあったブランケットをかけ白い髪を撫でる
「おやすみ、悟。」
冷えきったお弁当を食べてスーツを脱いでシャワーを浴びる
髪を乾かしてリビングに戻れば男の姿はなく
書き置きと小さな小箱が置いてある
ーー寝ちゃってごめんね!
また遊びに来るから!
朱奈の愛しの悟より♡
その短い文にやれやれとため息をつきながら
水色の小箱を開ける
ハートモチーフの水色の宝石が付いたネックレスが入っていた
「相変わらず悟の目そっくりな色」
自分を忘れないでとでもいうつもりなのか
そのネックレスを持って寝室へ向かう
ドレッサーの引き出しの中にそっとしまう
「結構増えてきちゃったなぁ」
来る度に贈られる物達は1度も使用せずに
大事にしまってある
「いつか使える日が来ればいいな
すごく喜ぶんだろうな、悟」
喜ぶ姿を想像して 冷蔵庫に入れてあったコンビニスイーツを思い出し キッチンに戻る
「え、ない、、嘘。」
どこかに置きっぱなしにしてなかったかを部屋中探す
リビングのゴミ箱に答えはあった
「悟のバカー!!」
END
ーーーー
「くしゅんッ」
「風邪ですか?うつさないでくださいよ」
「いやー、噂されてるんでしょ女の子に。僕イケメンだからっ!」
「はいはい…行きますよ」
「あ、待ってよ、ナナミ〜ン」
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