Secret 2tory
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コツンと京の町を歩く禪院 直哉の後頭部に何かが当たる
「あ?…」
顔を顰めて辺りを見渡す
すると宙に舞う 桃色のハートが浮いているのが遠目に見える
「なんや、あれ。」
それは少しずつ直哉の方へと距離を縮めるように飛んでくる
それは直哉の元に揺らめきながらゆっくりと飛んでくる
フラフラと花を探す蝶のような遅さのそれは手を伸ばせば 直ぐに掴めた
しかし
「ん?消えてもた。」
確かに掴んだはずのそれは染み込む様に消えてしまった
(今んとこ異常ないけど…蓄積型の攻撃って事か?)
少し考えてから それが飛んできた方向へ向かってみる事にした
「ま、暇しとったし
この直哉様がいっちょ祓ったるか。」
(蓄積型やとしたら さっさと祓ってまわんと
後々厄介そうやしなぁ。)
どんどん それとの遭遇率が早くなる
「んー、近なってきた。」
元凶が近くなり 警戒をしながら慎重な足取りになる
「さ、ご対面や。」
ーー
「どーしよ。
ってかほんとなにこれ!?」
なんてことの無い仕事内容だった
呪霊も大したことなくて呆気なく跡形もなく祓った
ただその呪霊はやけに素直に祓われたのだ
術師が来たというのに抵抗すらしなかった
「あー、もう!
こんなのあり!?」
(死後。術式の発動したってことでしょ?
こんなの聞いてない!習ってない!もー、どうすればいいの)
頭を抱えて物陰にしゃがみこむ少女の前に
直哉が現れる
「ん、キミノやん。
…なにしてんの?」
少女に問いかければ
かなり驚いたように俯いたまま申し訳なさそうに訳を話し始めた
「…はははっ!
お前ほんまアホやな!
ま、そういうとこがチャームポイントでもあるんやけどな?」
俯いたままの少女を慰めるように頭を撫でる
「他人事だと思って酷いです!」
「んな事言われても他人事やしなぁ?
今んとこ害なさそうやし、そのうち消えるやろ。
ほら、帰るで。」
少女の手を引いて立ち上がらせた瞬間
互いの心臓が大きく脈打った
[スキ]
「…なんや今の…。」
頭に響くような少女の声が聞こえ
どうやら 治まったらしい症状に
困惑しながらも 互いの体に異常がない事を確認し帰路に着いた
「とにかく帰ろか、キミノ。」
「あ、はい!」
事態の収集に胸を撫で下ろし
腑抜けた顔で直哉の隣を歩く
「なんちゅう顔してんねん。」
「いやぁ、1時はどうなるかと…
ずっとこのままだったらどうしようかと思ってましたし!」
「そうそうキミノ、帰ったらお仕置やから覚悟しいや?
今日は堪忍できんからそのつもりで、な?」
「ひぇ…」
END
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