2021年宮誕記念SS
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ピコンと無機質なメール着信音が鳴った。
普段はほとんど鳴らない携帯電話。
固定電話を引く代わりだけにあつらえた物。
こんな夜中に誰だ、どうせ迷惑メールか何かだろう、などと思いながら宮田はベッドサイドへ気怠く手を伸ばし、電話を掴んだ。
そして目に飛び込んできたのは、
“いちろーちゃん今晩どう?”
宮田は携帯電話を凝視しながらしばらく考え、そしてぽちぽちと返事を返した。
“無理”
すると、携帯を手放す暇もないほどの速さで返事が届く。
“もうすぐコンビニ”
宮田はまたポチポチとボタンを押して返事をする。
“今日休み”
送信ボタンを押すや否やのタイミングで、これまたピピピピと無機質な着信音が鳴り響いた。
携帯の画面には《前田》の文字。
宮田はここで初めて携帯電話をベッドに置き、寝ていた体を起こした。立ち上がるかどうかの瀬戸際で、思考を邪魔するかのように鳴り続ける携帯電話を手に取り、通話ボタンを押す。
「なんだよ」
『家どこ?』
「教えない」
『え〜ケチぃ。いいじゃん、終わったら帰るからぁ』
体だけのサッパリとした関係。
今までは毎回宮田が相手の家に行って、コトが終わって相手が寝ている間に宮田が家を出ていく、というような感じだった。
それで特に追われることも、しつこく連絡されることもなく。割り切った関係は宮田としても楽な付き合いだった。
『今日はすっごく溜まってんのぉ。ヤラせてよぉ』
(女の言うセリフかそれ・・・)と宮田は思ったが、向こうの強引な甘えに押される形で、とうとうマンションと号室を教えることになってしまった。
普段はほとんど鳴らない携帯電話。
固定電話を引く代わりだけにあつらえた物。
こんな夜中に誰だ、どうせ迷惑メールか何かだろう、などと思いながら宮田はベッドサイドへ気怠く手を伸ばし、電話を掴んだ。
そして目に飛び込んできたのは、
“いちろーちゃん今晩どう?”
宮田は携帯電話を凝視しながらしばらく考え、そしてぽちぽちと返事を返した。
“無理”
すると、携帯を手放す暇もないほどの速さで返事が届く。
“もうすぐコンビニ”
宮田はまたポチポチとボタンを押して返事をする。
“今日休み”
送信ボタンを押すや否やのタイミングで、これまたピピピピと無機質な着信音が鳴り響いた。
携帯の画面には《前田》の文字。
宮田はここで初めて携帯電話をベッドに置き、寝ていた体を起こした。立ち上がるかどうかの瀬戸際で、思考を邪魔するかのように鳴り続ける携帯電話を手に取り、通話ボタンを押す。
「なんだよ」
『家どこ?』
「教えない」
『え〜ケチぃ。いいじゃん、終わったら帰るからぁ』
体だけのサッパリとした関係。
今までは毎回宮田が相手の家に行って、コトが終わって相手が寝ている間に宮田が家を出ていく、というような感じだった。
それで特に追われることも、しつこく連絡されることもなく。割り切った関係は宮田としても楽な付き合いだった。
『今日はすっごく溜まってんのぉ。ヤラせてよぉ』
(女の言うセリフかそれ・・・)と宮田は思ったが、向こうの強引な甘えに押される形で、とうとうマンションと号室を教えることになってしまった。