LUCKY STAR
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27.ありがとな
ああ、王子様のキスだ。
甘くて、とろけそうで…
足の先から頭のてっぺんまで痺れるようなキス。
体の中から、光の粒があふれて、こぼれていくような感覚がする。
お願い、もうちょっと、待って。
奈々はすがりつくように、宮田の体にしがみついた。
「ねぇ聞いてほしいの、宮田くん」
「なんだよ」
唇を重ねながら、宮田がぶっきらぼうに答える。
「私が、あなたの姿に、どれだけ勇気付けられてきたのか」
「…」
「倒れても倒れても、諦めずに最後まで拳を掲げる姿に、何度も救われてきたの」
「…あぁ」
「大好きなの、宮田くん。宮田くんのおかげで、私、頑張れているの。…ありがとうって、ずっと言いたかった」
「わかってるよ」
感動的なセリフを茶化すような宮田の相槌に、奈々は少し声を張り上げて反論する。
「ねえ、ちゃんと聞いてる!?」
「聞いてるよ」
奈々が真面目な顔で延々と褒めるものだから、宮田はなんだか照れ臭くて仕方がないらしい。そっけない返事をしながらも、口角が少し緩んでいる。
そして宮田は今まで奈々に見せたことのない、優しい笑顔で答えた。
「オレも、礼を言う」
「…え?…私、何もしてないよ」
「いや………嬉しかった」
宮田は手を止めて、奈々の顔をまじまじと見て、少し笑ってまた口付けた。
「ありがとな」
時計の針はカチコチと進む。
その間の二人に、もはや会話はなかった。
お互いの存在を確かめるように、何度も体を重ねる。
汗で滑る肌と、弾む息遣い。
体の中で感じる相手の温度。
体の中の熱い衝撃。
そして、抱き合ったまま、夜明けを迎えた。
ああ、王子様のキスだ。
甘くて、とろけそうで…
足の先から頭のてっぺんまで痺れるようなキス。
体の中から、光の粒があふれて、こぼれていくような感覚がする。
お願い、もうちょっと、待って。
奈々はすがりつくように、宮田の体にしがみついた。
「ねぇ聞いてほしいの、宮田くん」
「なんだよ」
唇を重ねながら、宮田がぶっきらぼうに答える。
「私が、あなたの姿に、どれだけ勇気付けられてきたのか」
「…」
「倒れても倒れても、諦めずに最後まで拳を掲げる姿に、何度も救われてきたの」
「…あぁ」
「大好きなの、宮田くん。宮田くんのおかげで、私、頑張れているの。…ありがとうって、ずっと言いたかった」
「わかってるよ」
感動的なセリフを茶化すような宮田の相槌に、奈々は少し声を張り上げて反論する。
「ねえ、ちゃんと聞いてる!?」
「聞いてるよ」
奈々が真面目な顔で延々と褒めるものだから、宮田はなんだか照れ臭くて仕方がないらしい。そっけない返事をしながらも、口角が少し緩んでいる。
そして宮田は今まで奈々に見せたことのない、優しい笑顔で答えた。
「オレも、礼を言う」
「…え?…私、何もしてないよ」
「いや………嬉しかった」
宮田は手を止めて、奈々の顔をまじまじと見て、少し笑ってまた口付けた。
「ありがとな」
時計の針はカチコチと進む。
その間の二人に、もはや会話はなかった。
お互いの存在を確かめるように、何度も体を重ねる。
汗で滑る肌と、弾む息遣い。
体の中で感じる相手の温度。
体の中の熱い衝撃。
そして、抱き合ったまま、夜明けを迎えた。