LUCKY STAR
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17.残像
夜のロードワークもしないことはないが、流石に寝ようとしてから走りに行ったのは初めてだなと宮田は思った。
辺りにはもう人の気配は少なく、ただ寝るにはまだ早い時間で、マンションやアパート、戸建ての家の明かりは付いているところが多い。
軽く流すつもりが、気がつけば全速力に近い速度になっている。
「……ったく、邪魔して…くれるぜ」
足を止めると、先ほど見た光景が不意に浮かんで来そうになる。
流石にこの歳で女の裸を見たことがないわけではないのに、それでも男というヤツはとても単純にできていて、見ればやすやすと影響を受けてしまう。
ましてやそれが映像や写真の類ならいいが、生身の人間で、しかも隣に寝ているとなると、クレバーな自分にも自信がなくなる…
健全な男子である自分を思い知らされる。
以前ならひょっとしたら、嫌悪感が優ったかもしれない。
得体の知れない女の裸を見て興奮するわけがない。
しかしさっきは…
疲れていてしっかり聞いてたわけじゃないが、色々と話しかけて来て…
その言葉に少し、心が動かされた。
そんな心の隙間に、あの映像が重なって…
「……どこまで走りゃ、消えんだよ」
宮田はしばらく、土手を走り続けた。
夜のロードワークもしないことはないが、流石に寝ようとしてから走りに行ったのは初めてだなと宮田は思った。
辺りにはもう人の気配は少なく、ただ寝るにはまだ早い時間で、マンションやアパート、戸建ての家の明かりは付いているところが多い。
軽く流すつもりが、気がつけば全速力に近い速度になっている。
「……ったく、邪魔して…くれるぜ」
足を止めると、先ほど見た光景が不意に浮かんで来そうになる。
流石にこの歳で女の裸を見たことがないわけではないのに、それでも男というヤツはとても単純にできていて、見ればやすやすと影響を受けてしまう。
ましてやそれが映像や写真の類ならいいが、生身の人間で、しかも隣に寝ているとなると、クレバーな自分にも自信がなくなる…
健全な男子である自分を思い知らされる。
以前ならひょっとしたら、嫌悪感が優ったかもしれない。
得体の知れない女の裸を見て興奮するわけがない。
しかしさっきは…
疲れていてしっかり聞いてたわけじゃないが、色々と話しかけて来て…
その言葉に少し、心が動かされた。
そんな心の隙間に、あの映像が重なって…
「……どこまで走りゃ、消えんだよ」
宮田はしばらく、土手を走り続けた。