LUCKY STAR
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12.どっちも無理
「結ばれたいって、なんだよ」
宮田が眉をひそめて、再度奈々に問う。
「一番は、宮田くんにも私を好きになってほしい」
「…2番は?」
聞くまでもなく脈がない。
500円のラッキースターとやら、中途半端な夢を見せてくれるわね。
「2番は…1番が無理なら、肉体的に繋がりたい」
「随分と露骨な言い方するな、アンタ…」
宮田は再び距離をとって、間は拳3つ分くらい。
片手で口元を覆って、眉間にしわを寄せる。
「…ダメだ」
「え?」
「どっちも無理」
「ええ~なんでよ、ケチ!」
「ケチって…」
宮田は片手で顔を覆ってまた少し考えてから、前髪をかきあげて言った。
「そんないい加減なこと、できるかよ」
ああ。
そうだよね。
宮田くん、こういうところ、真面目なんだよね。
ホイホイと抱いてくれるなんてことは、ないのよね…
「じゃあ、私はどうすれば…」
「どうすればって…諦めて家に帰れよ」
だから、帰る方法が、ないんだって。
「…宮田くん」
「ん?」
「せめて、キスだけでも…」
「…あのなぁ…」
「願いが叶ったら、私、きっと消えるから…だから、お願い」
二の腕をぐっとつかんで、引っ張る。
不思議と宮田は、嫌がるそぶりを見せなかった。
奈々は宮田の機嫌を伺うように、顔を上げる。
しばし、目が合う。
時計の音が、時限爆弾のように響く。
宮田の顔が近づく。
前髪がサラリと揺れて、奈々の鼻先に触れる。
ああ、夢にまで見た、王子様のキスだ。
ふっと目を閉じたその瞬間。
唇が触れるか触れないかの刹那。
奈々は意識を失った。
宮田はとっさに、急に全身の力が抜けて崩れた奈々の体を抱き支えた。
「……おい…どうした…?おい…おいっ!」
宮田の呼びかけは、奈々には届かなかった。
「結ばれたいって、なんだよ」
宮田が眉をひそめて、再度奈々に問う。
「一番は、宮田くんにも私を好きになってほしい」
「…2番は?」
聞くまでもなく脈がない。
500円のラッキースターとやら、中途半端な夢を見せてくれるわね。
「2番は…1番が無理なら、肉体的に繋がりたい」
「随分と露骨な言い方するな、アンタ…」
宮田は再び距離をとって、間は拳3つ分くらい。
片手で口元を覆って、眉間にしわを寄せる。
「…ダメだ」
「え?」
「どっちも無理」
「ええ~なんでよ、ケチ!」
「ケチって…」
宮田は片手で顔を覆ってまた少し考えてから、前髪をかきあげて言った。
「そんないい加減なこと、できるかよ」
ああ。
そうだよね。
宮田くん、こういうところ、真面目なんだよね。
ホイホイと抱いてくれるなんてことは、ないのよね…
「じゃあ、私はどうすれば…」
「どうすればって…諦めて家に帰れよ」
だから、帰る方法が、ないんだって。
「…宮田くん」
「ん?」
「せめて、キスだけでも…」
「…あのなぁ…」
「願いが叶ったら、私、きっと消えるから…だから、お願い」
二の腕をぐっとつかんで、引っ張る。
不思議と宮田は、嫌がるそぶりを見せなかった。
奈々は宮田の機嫌を伺うように、顔を上げる。
しばし、目が合う。
時計の音が、時限爆弾のように響く。
宮田の顔が近づく。
前髪がサラリと揺れて、奈々の鼻先に触れる。
ああ、夢にまで見た、王子様のキスだ。
ふっと目を閉じたその瞬間。
唇が触れるか触れないかの刹那。
奈々は意識を失った。
宮田はとっさに、急に全身の力が抜けて崩れた奈々の体を抱き支えた。
「……おい…どうした…?おい…おいっ!」
宮田の呼びかけは、奈々には届かなかった。