第1章:夢追う人
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「いいなぁ」
後ろから突如聞こえてきた言葉に、宮田は思わず振り向き聞き返す。
「何が?」
「私も何かに夢中になってガムシャラに生きたい」
はぁ、と小さなため息をついて、奈々は続けた。
「夢があって、羨ましい」
よくある青少年の悩みか、とさして興味も持てない宮田は、至極面倒臭そうに答えた。
「夢じゃねぇよ、現実的で具体的な目標だ」
「…人はそれを夢と言うのよ」
不満そうに答えを返してきた奈々に向かって、宮田はさらに呆れたような、それでいて少しイラついたような口調で追撃する。
「夢なんて浮ついた言葉に騙されてんじゃねぇよ」
数秒ほど返事の途切れた隣が気になり、チラリと横目で見ると、奈々は口を尖らせてただ、黙っているだけだった。
「なんだよその顔」
「つまんないなぁっ…て」
「さっさと戻ろうぜ。遅くなっちまう」
宮田はくるりと向きを変えて、奈々を置き去りにする形で階段の方へ歩き始めた。奈々もやや後から追いかけるが、足取りは重い。
「何してんだよ、らしくねぇな」
「え?」
ノロノロと階段を上がってくる奈々に苛立ちながら、宮田は続けた。
「人のこと散々振り回しておいて、夢中になってないとでも言うつもりか?」
「う…」
「さっさと目の前のことに集中しろ、委員長さんよ」
宮田はそういうと、軽快なステップで階段を飛ばしながら駆け上がり、あっという間に目の前から消えてしまった。
「わぁ…さすが…」
去り際の雷が胸を刺激したのか、奈々もなんだか楽しくなって、階段を飛ばしながら駆け上っていった。
「そうだよね…よぉし、頑張ろう!」
後ろから突如聞こえてきた言葉に、宮田は思わず振り向き聞き返す。
「何が?」
「私も何かに夢中になってガムシャラに生きたい」
はぁ、と小さなため息をついて、奈々は続けた。
「夢があって、羨ましい」
よくある青少年の悩みか、とさして興味も持てない宮田は、至極面倒臭そうに答えた。
「夢じゃねぇよ、現実的で具体的な目標だ」
「…人はそれを夢と言うのよ」
不満そうに答えを返してきた奈々に向かって、宮田はさらに呆れたような、それでいて少しイラついたような口調で追撃する。
「夢なんて浮ついた言葉に騙されてんじゃねぇよ」
数秒ほど返事の途切れた隣が気になり、チラリと横目で見ると、奈々は口を尖らせてただ、黙っているだけだった。
「なんだよその顔」
「つまんないなぁっ…て」
「さっさと戻ろうぜ。遅くなっちまう」
宮田はくるりと向きを変えて、奈々を置き去りにする形で階段の方へ歩き始めた。奈々もやや後から追いかけるが、足取りは重い。
「何してんだよ、らしくねぇな」
「え?」
ノロノロと階段を上がってくる奈々に苛立ちながら、宮田は続けた。
「人のこと散々振り回しておいて、夢中になってないとでも言うつもりか?」
「う…」
「さっさと目の前のことに集中しろ、委員長さんよ」
宮田はそういうと、軽快なステップで階段を飛ばしながら駆け上がり、あっという間に目の前から消えてしまった。
「わぁ…さすが…」
去り際の雷が胸を刺激したのか、奈々もなんだか楽しくなって、階段を飛ばしながら駆け上っていった。
「そうだよね…よぉし、頑張ろう!」