第10章:ずっと
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前と同じ家に住んでいることは、ちょっと前に聞いていた。
ピンポーンと呼び鈴を押して、宮田が出てくるのを待つ。
以前にちょくちょく来ていたわけでもないけど、懐かしい感じがする。
「よぉ」
「・・・」
顔の腫れはすっかり引いたようだが、痛々しい絆創膏がまだ貼られている宮田の顔をマジマジと見る。
「なんだよ」
「痛そうね」
「まあな」
宮田は自宅にいるとはいえ、ジーパンにシャツと、一応きちんとした格好に着替えているようだった。
しばらくジャージ姿か試合のトランクス姿ばかりを見ていたので、宮田の私服がなんとなく懐かしい。
と同時に、一瞬、ドキリと心臓が高鳴ったのが、自分でもわかった。
“襲われてもいいなら来いよ”
さっきのセリフが頭を駆け抜ける。
玄関で靴も脱がずにぼうっと立っている 奈々を見て、宮田が不思議そうに尋ねる。
「どうした?」
「やっぱり・・・外、行こう?」
「・・・いいけど、どうした?」
奈々は目線をふっと外して、小さな声で答える。
「別に」
「・・・あ、そ」
なんとなく、な雰囲気を察して、宮田は家の鍵を持ってから、靴を履いた。さっき、変なことを言ったせいだな・・・とぼんやり考えながら、横を歩く奈々を見て見ると、何もしていない&何も言っていないにも関わらず、もう緊張して赤くなっている。
「わかりやすいヤツ」
「え?な、なに?」
宮田はククク、と体を少し曲げて笑った。
宮田の後をなんとなくついてきて、結構な距離を歩いた気がする。
ちょっと休みたくなったころに、比較的大きな公園についた。
GWとあって親子連れが多く、芝生でサッカーなどをする人たちも少なくない。
「悪いな、結構歩かせちまった」
「ううん・・・いい運動になったよ」
きっと宮田は、ロードワークなどでよくここを訪れるのだろう。
勝手知ったる場所とばかりに、奈々の少し前を歩いてベンチの方まで誘導する。
ちょうどいい木陰のベンチで、二人並んで座る。
目の前には小さな道があるだけで、あとは木々に囲まれた、夜なら少し怖いくらい、人気がない。
チチチ、と野鳥の鳴き声。そして時折、風の音。
宮田はベンチにどっかと座って、木々の間から見える青空を眺めているようだった。
絆創膏の貼られた横顔は、とても美しく見えた。
ピンポーンと呼び鈴を押して、宮田が出てくるのを待つ。
以前にちょくちょく来ていたわけでもないけど、懐かしい感じがする。
「よぉ」
「・・・」
顔の腫れはすっかり引いたようだが、痛々しい絆創膏がまだ貼られている宮田の顔をマジマジと見る。
「なんだよ」
「痛そうね」
「まあな」
宮田は自宅にいるとはいえ、ジーパンにシャツと、一応きちんとした格好に着替えているようだった。
しばらくジャージ姿か試合のトランクス姿ばかりを見ていたので、宮田の私服がなんとなく懐かしい。
と同時に、一瞬、ドキリと心臓が高鳴ったのが、自分でもわかった。
“襲われてもいいなら来いよ”
さっきのセリフが頭を駆け抜ける。
玄関で靴も脱がずにぼうっと立っている 奈々を見て、宮田が不思議そうに尋ねる。
「どうした?」
「やっぱり・・・外、行こう?」
「・・・いいけど、どうした?」
奈々は目線をふっと外して、小さな声で答える。
「別に」
「・・・あ、そ」
なんとなく、な雰囲気を察して、宮田は家の鍵を持ってから、靴を履いた。さっき、変なことを言ったせいだな・・・とぼんやり考えながら、横を歩く奈々を見て見ると、何もしていない&何も言っていないにも関わらず、もう緊張して赤くなっている。
「わかりやすいヤツ」
「え?な、なに?」
宮田はククク、と体を少し曲げて笑った。
宮田の後をなんとなくついてきて、結構な距離を歩いた気がする。
ちょっと休みたくなったころに、比較的大きな公園についた。
GWとあって親子連れが多く、芝生でサッカーなどをする人たちも少なくない。
「悪いな、結構歩かせちまった」
「ううん・・・いい運動になったよ」
きっと宮田は、ロードワークなどでよくここを訪れるのだろう。
勝手知ったる場所とばかりに、奈々の少し前を歩いてベンチの方まで誘導する。
ちょうどいい木陰のベンチで、二人並んで座る。
目の前には小さな道があるだけで、あとは木々に囲まれた、夜なら少し怖いくらい、人気がない。
チチチ、と野鳥の鳴き声。そして時折、風の音。
宮田はベンチにどっかと座って、木々の間から見える青空を眺めているようだった。
絆創膏の貼られた横顔は、とても美しく見えた。