一学期
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今E組では修学旅行の班決めをしているところだった。
カルマたちの班が6人揃ったところだったが、渚に誘われたカルマはさんのことが気がかりだった。
どこかが7人班にならないといけないはずだ、と周りを見渡していると、それを察してか、カエデが名無しさんも誘いたい!と言い出した。
カエデがさんを誘うと、少し戸惑いながら『いいの?』とこちらに向かってくる。
なんだか急にカルマは心がくすぐったい気持ちになって思わずそっぽを向いてしまった
皆が笑顔で賛成する中、実はカルマも表には出さないが、修学旅行が更に楽しみになった様子だった。
あの拉致事件が起こるまではーーーー
ーーーーーーーーーー
~さん side~
神崎さんの下調べの元、歩いていた路地は本当に静かで私は好きだった。
さすが神崎さん。
私のあの件があってからも皆変わらず接してくれて、正直助かっていた。
あの日から私は徐々に気持ちも安定し、父のことも先生やカルマに認められることで、気持ちの整理ができた。
本当に皆には頭が上がらない。
この修学旅行も実はすごく楽しい…!
ーーーーーーーーーー
「なんでこんな拉致りやすい場所歩くかねぇ」
高揚していた気分を遮られたのは数人の高校生の登場だった。
あっという間にカルマが1人を倒してしまうが、背後から鉄パイプで殴られてしまった。
『……ッ!カルマ…ッ!』
自分の体が急激に冷えていくのがわかる。
カルマの元に駆け寄ろうとするが男たちに抑えられその力には敵わなかったーーーーー
気付けば廃墟のようなところだった。
側には茅野さんと神崎さん。
よかった。
まだなにもされてない。
ホッと胸を撫で下ろす。
2人は私が守らないと。
「あ!名無しさん!よかった!気づいたんだね!」
茅野さんが私に声をかける。
「まさか女の子にも手を上げるだなんて思わなかったから…心配した。」
神崎さんも心配そうに声をかけてくれた。
どうやら、身長が普通の女子より高く、力も強い私がカルマの元に行こうと必死で、高校生たちは私を殴って気絶させたらしい。
確かに後頭部がズキズキと痛む。
『2人は?平気?なにもされてない?』
心配になったが大丈夫だよ、と言われ少し安心した。
高校生たちに「台無しにしてやる。」と言われ、どうにかできないかと思案していると、ボソリと「…さいってー。」と呟いた茅野さんが男に殴られた。
怒りで手が震えるのがわかる。
キッ!
と男たちを睨みつけると
「おー。おー。怖い怖い。」
とニヤニヤと汚い手を伸ばしてくる。
「お前、中学生にしては発育良いよなぁ。
お前みたいな強気な女を"台無し"にするのが楽しみだわ…」
舐め回すような目を向けられる。
すると男はあろう事か、私の制服のボタンを引きちぎった。
『……ッ!』
「「名無しさん…ッ!!」」
一瞬怯むが、大丈夫、これはただの脅しだと心を落ち着かせる。
『大丈夫、大丈夫だから…。』
2人と自分に言い聞かせるよう呟く。
反抗するようなことを言うと2人が殴られるかもしれない。
それだけはなんとか阻止したかった
仲間を呼んでるということは、仲間が来るまでは待機のはずだ。
私に気が向いている内は2人には手を出さないだろうとそのまま男を睨みつける。
変わらずニヤニヤと下衆い顔をこちらに向ける男。
「その表情が崩れる瞬間がたまんねぇんだよなぁ~…」
顎をグイッと持ち上げられ頬をそっと撫でてくる。
本当に気持ちが悪い…!
すると、ギィ、と音を立てて扉が開く。
「お。来た来た。うちの撮影スタッフがご到着だぜ。」
途端に私は絶望にも似た焦りを感じた。
どうしよう!
どうにか2人だけでも…!
そう扉の方を見ると……
殴られて頬が腫れている高校生が入ってきた。
「修学旅行のしおり 1243ページ
班員が何者かに拉致された時の対処方。
犯人の手掛かりが無い場合、
まず会話の内容や訛りなどから地元の者かそうでないかを判断しましょう。
地元民ではなく更に学生服を着ていた場合 1244ページ
考えられるのは相手も修学旅行生で
旅先でオイタをする輩です。」
「皆!!」
渚くんが分厚いしおりを持って読み上げる。
あぁ、みんな来てくれた…
よかった。
本当に………
気がぬけたのか、プツリと私は意識を手放したーーーーーーーー………
ーーーーーーーーー
~カルマ side~
犯罪慣れしている様子だったアイツら。
この俺を敵にまわしたことを後悔させてやる、と怒りで手が震えた。
しかもアイツら、女子に…
さんに手ぇ上げやがった。
絶対ぶっ殺す…ッ。
ーーーーーーーーー
しおりを頼りにある廃墟に辿り着く。
見張りの男が立っているのが見えた。
ビンゴだ。
次つぎに見張りの男達を拘束し階段を駆け上がる
部屋に入った途端、俺は頭が急激に冷えていくのがわかった。
そこに居たのは制服は破かれ、前が露わになったさんの姿だった。
しかも、リーダー格の男はその汚い手であろう事か彼女の顎を持ち上げ接近していたのだ。
プツリと何かが切れる音がした。
「…で どーすんの?お兄さん等
こんだけの事してくれたんだ
あんた等の修学旅行はこの後 全部入院だよ」
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