一学期
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期末テストに向けて殺せんせーの特別授業が本当に役に立った。
お父さんのことがあってから学校に行かなかった期間私はかなり遅れていた。
成績なんてもうどうでもよかったのに。
でも、やっぱり勉強は嫌いじゃない。
知らなかったことを知る、ということは自分に何かひとつ、重みが増したように感じる。
そして、結果発表ーーーーー
英語 E組・学年1位 中村莉桜
国語 E組1位 神崎有希子
学年1位 浅野学秀
社会 E組・学年1位 磯貝悠馬
理科 E組・学年1位 奥田愛美
家庭科 E組・学年1位
寺坂竜馬
吉田大成
村松拓哉
狭間綺羅々
肝心の私は、
英語、5位
国語、6位
社会、8位
理科、6位
数学、7位
学年21位
以前学年3位からの大幅ダウンだった。
彼どころか、五英傑にも及ばない
なにが"五英傑をも凌ぐ成績"だ。
話にもならない…
サボっていた分急繕いで取り戻せるほどこの学校のテストは甘くない
……わかっていた。
……わかっていたが、
『負けたくなかった…』
解答用紙をギュウ、と掴む。
こんなんじゃ、お父さんに顔向けできない…
『お父さん、ごめんなさい…』
小さくポツリと呟く。
「その心意気は評価に値します!」
そう声がして、颯爽と現れたのは殺せんせーだった。
「よくここまで追いつきましたね」
ブニュ、と変な音を立てて頭を撫でられる
その瞬間、優しい奇妙な手に鼻がツンと痛くなる
『追いつくだけじゃ、ダメなんです…』
涙が零れないように上を向く
「そう。俯くのではなく、見上げなさい。貴女はもう今この瞬間から何をすべきか理解している聡明な生徒だ。」
その言葉に先生の顔に視線を戻すと大きな丸のマークがあった
ニヤ、と笑って「…でしょう?」と合意をとってくる
『…はい。』
そうだ。
立ち止まる時間なんてない。
次は絶対に負けない。
五英傑にも
……彼にも。
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