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ジリリリリリ
朝の5時、今日もけたたましい目覚ましの音が隣の家の窓越しに聞こえてくる。
聞こえないふりで二度寝をしようとするも、隣からの音は止まる様子がなくて。
「赤也ぁ!!!目覚まし止めなさいよ!!」
さぁ今日も戦いのゴングが静かに鳴った。
自室の窓を開けとなりの家の幼馴染に叫ぶ
ご近所さんごめんなさい。ほんとにごめんなさい。そう思いはするけれどどんなに叫んだって向かい窓の部屋の主が起きる気配なんてなくて。
仕方なく制服に着替えて髪の毛もとかして朝ごはんは食べずに歯磨きだけして、昨日の夜に作っておいたお弁当を手にして家を出た。
私の家と赤也の家は親同士仲も良くてお互いの家の合鍵を持っている。流石に普段は勝手に鍵を使って入ったりしないけれど、毎朝赤也を起こす役目を担っているし、この時間におばさんを起こして玄関を開けてもらうのは流石に申し訳ないから、鍵を開けて赤也の部屋に直行。
階段を上がる途中も目覚ましの音が聞こえ、なんでこんなに煩いのに起きないのとか思うことはあるけれど、とりあえず。
「赤也!!いい加減起きて!!練習遅れてこわーい先輩に怒られるよ!!!」
布団をはがして目覚ましを止める。
しかしこいつが起きる気配はしない。
それもいつものことだけど。
仕方なく、赤也の部活の怖い先輩、確か名前が真田先輩に少し前に頼み込んで音声を録音させていただいた携帯を取り出す。
使用目的は勿論対赤也用の最終兵器。
時刻は5時45分、朝練は6時半から。
家から学校までは15分、こいつは教科書の準備もしていない……起こさないと確実に遅刻
ただの幼馴染でそこまでする必要はないけど、この世には惚れた者負けって言葉がある。
私のやってることの理由は全部それ。
携帯を取り出して録音させていただいた音声を流す。音声といっても一言だけ。
「たるんどる!!」
「はい!!!」
流石最終兵器、赤也は起きた。
まだ寝惚けてるみたいでわけわかんないことを繰り返してるから頭を1回叩けばちゃんと覚醒したようで、私の顔を見てバツの悪そうな顔をする。
「なんで名前が真田部長の音声持ってんだよ…ふぁぁあ」
「赤也用の最終兵器として頼んだから、って急がないと遅刻するからね。顔洗って早く仕度しなよ」
赤也の制服と学校指定の鞄をまとめながら言えば、やべっとバタバタしながら洗面所へ向かった。
ほんとに手がかかるなぁなんて思いつつ部屋のゴミをまとめたり教科書の準備をしたり
「あ!おい名前!」
顔を洗い終わってすっかりいつも通りの赤也が制服を手に取りながら、お互いの顔面スレスレのかなりの至近距離で
「ありがとな」
と一言。それが嬉しくて。恥ずかしくて。
でも嬉しそうに笑顔でお礼を言ってくれる赤也がどうしようもないくらいに好きで。
「明日は、ちゃんと自分で起きてよね」
なんて思ってもないことを言っちゃったり。
そんなひねくれ者の私だから。この気持ちを伝えるのは、もうちょっと待ってね。
ジリリリリリ
朝の5時、今日もけたたましい目覚ましの音が隣の家の窓越しに聞こえてくる。
聞こえないふりで二度寝をしようとするも、隣からの音は止まる様子がなくて。
「赤也ぁ!!!目覚まし止めなさいよ!!」
さぁ今日も戦いのゴングが静かに鳴った。
自室の窓を開けとなりの家の幼馴染に叫ぶ
ご近所さんごめんなさい。ほんとにごめんなさい。そう思いはするけれどどんなに叫んだって向かい窓の部屋の主が起きる気配なんてなくて。
仕方なく制服に着替えて髪の毛もとかして朝ごはんは食べずに歯磨きだけして、昨日の夜に作っておいたお弁当を手にして家を出た。
私の家と赤也の家は親同士仲も良くてお互いの家の合鍵を持っている。流石に普段は勝手に鍵を使って入ったりしないけれど、毎朝赤也を起こす役目を担っているし、この時間におばさんを起こして玄関を開けてもらうのは流石に申し訳ないから、鍵を開けて赤也の部屋に直行。
階段を上がる途中も目覚ましの音が聞こえ、なんでこんなに煩いのに起きないのとか思うことはあるけれど、とりあえず。
「赤也!!いい加減起きて!!練習遅れてこわーい先輩に怒られるよ!!!」
布団をはがして目覚ましを止める。
しかしこいつが起きる気配はしない。
それもいつものことだけど。
仕方なく、赤也の部活の怖い先輩、確か名前が真田先輩に少し前に頼み込んで音声を録音させていただいた携帯を取り出す。
使用目的は勿論対赤也用の最終兵器。
時刻は5時45分、朝練は6時半から。
家から学校までは15分、こいつは教科書の準備もしていない……起こさないと確実に遅刻
ただの幼馴染でそこまでする必要はないけど、この世には惚れた者負けって言葉がある。
私のやってることの理由は全部それ。
携帯を取り出して録音させていただいた音声を流す。音声といっても一言だけ。
「たるんどる!!」
「はい!!!」
流石最終兵器、赤也は起きた。
まだ寝惚けてるみたいでわけわかんないことを繰り返してるから頭を1回叩けばちゃんと覚醒したようで、私の顔を見てバツの悪そうな顔をする。
「なんで名前が真田部長の音声持ってんだよ…ふぁぁあ」
「赤也用の最終兵器として頼んだから、って急がないと遅刻するからね。顔洗って早く仕度しなよ」
赤也の制服と学校指定の鞄をまとめながら言えば、やべっとバタバタしながら洗面所へ向かった。
ほんとに手がかかるなぁなんて思いつつ部屋のゴミをまとめたり教科書の準備をしたり
「あ!おい名前!」
顔を洗い終わってすっかりいつも通りの赤也が制服を手に取りながら、お互いの顔面スレスレのかなりの至近距離で
「ありがとな」
と一言。それが嬉しくて。恥ずかしくて。
でも嬉しそうに笑顔でお礼を言ってくれる赤也がどうしようもないくらいに好きで。
「明日は、ちゃんと自分で起きてよね」
なんて思ってもないことを言っちゃったり。
そんなひねくれ者の私だから。この気持ちを伝えるのは、もうちょっと待ってね。