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ラプンツェル
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縛られているあんず。
身体がだるくて仕方がない。
しかも全くと言っていいほど動かない。
お尻も痛い。
後ろ手に柱に縛られているようだ。
状況の整理がつかないまま、誰かがこちらに向かって歩いてくる音がする。
全身がだるいが、なんとか堪えて顔を上げる。
長い脚。おそらく長身の男だろう。
シャンパンゴールドの髪とスカイブルーの瞳・・・。
そして、褐色の肌。
「おや、お目覚めですか?あんずさん?」
優しい声。
よく知っている存在だった。
「…安室、さん…?」
「はい。安室透です。」
にっこり微笑む安室さん。
「あの、これは…」
「ああ、この縄のことですか?」
安室さんはそう言ってしゃがみ、私の身体を縛っている縄をそっと撫でる。
「赤くなってますね。嫌な色だ。」
縄と一緒に私の肌も撫でる。確かに縛られているせいか赤くなっていた。
一瞬、安室さんの顔が暗くなった気がした。
「え…?」
「ああ、なんでもありませんよ。」
こちらの視線に気づいたのか、パッと元の優しい安室さんの顔に戻った。
「どうして縛られているのか、ご自分ではよく分かっていないようですね。」
「はい…。分かりません…。」
思い出そうとするけれど、うまく頭が回らない。
ひどく混乱しているからだろう。
「まあ、分からなくて当然ですね。あなたはつい先ほどまで、ポアロでケーキを食べていただけなんですから。」
「ポアロで…。」
ああ、そうだ。自分は確かにポアロに行っていた。
しかし、それでは納得できない。
なぜポアロでくつろいでいたのが、こんなことになっているのか。
ポアロで何かあったのだろうか。
でなければ、私がここにいる説明がつかない。
ポアロから何者かに誘拐されてしまって今に至る…そういうことだろうか。
だとすれば、隣のテーブルにいた毛利さんたちやコナン君、店員の梓さんは無事なのだろうか。
質問したいことは山ほどある。
まずは、
「えっと…私はどうしてこんなところで縛られているんですか?」
どうしてこうなったのかを聞かなければ。
しかし、
「それについては、また時間のあるときにゆっくり説明します。」
と、かわされてしまった。
「さあ、まずはこの縄をほどきますよ。
多少痛くしてしまうかもしれませんが、極力我慢してください。」
「はい…。」
安室さんは私の背後に回って手首の縄を解いていく。
しかし、固く結ばれているのか刃物を取り出した。
「なかなか頑丈に結ばれていますね…。刃物を使いますから、動かないで。
じっとして、いい子にしていてください。」
安室さんはそう言ってウインクした。
かっこいいな、心臓を撃ち抜かれたような感覚がした。
なんとか縄を解き終え、自由の身になる。
「お待たせしました。解き終えましたよ。」
安室さんがにっこり微笑む。
「ありがとうございます。」
礼を言って立とうとするが、脚に力が入らないうえに腰も抜けてしまっている。
安室さんは辺りを見回している。
警戒しているのだろうか。
「あ、あの…。」
困った顔をして安室さんを見る。
「…どうしました?」
きょとんとしている。
「あの、立てなくて…。」
助けてほしいと目で訴える。
「ああ、なるほど。わかりました。」
安室さんはそう言って私に近づく。
そして、しゃがみこんだと思ったら私の膝裏に腕を入れ、背中をそっと支え、持ち上げた。
ふわっと一瞬無重力状態になる。
「え…え!?」
女の子が誰しも一度は憧れるであろう、お姫様だっこの状態。
驚いて安室さんを見る。
しかし、視界いっぱいの安室さんの顔に赤面してしまい、思わず目を逸らしてしまった。
遠目に見ても近くで見ても、小学生が見てもお婆さんが見ても誰がどこから見てもイケメンな安室さん。その彼のドアップともなれば、一般人の私がドキッとしないわけがないのだ。
「はは、どうかしましたか?顔が真っ赤ですよ。」
楽しそうに笑う安室さん。
「~~~~!」
何も言葉が出ない。ただただ恥ずかしい。
この私の思考を読んだのか
「かわいい人だな。」
そう言い、出口に向かって歩き始めた。
安室さんの車に乗せてもらい、向かったのはなんと彼の自宅。
「ここですよ。僕の家。」
そう言い、私を家に入れる。
玄関のところに私を一旦降ろし、座らせた。
そして、かしづいて靴まで脱がせてくれた。
靴に手を添え、一旦私を上目遣いに見る。
視線が絡む。
「…。」
そのまま無言でゆっくり靴を私の足から抜き、靴を揃えて彼も靴を脱ぎ、居間まで再びお姫様抱っこで運んでくれた。
「あの、すみません…。自宅まで入れてもらって…しかもこうして運んでまで…。」
「気にしないでください。それより、体調はどうですか?」
「まだ力が入りません…。全身だるいですし…。」
安室さんのベッドにもたれかかりながら今の体調を説明する。
「では、もう少しここでゆっくりしていってください。何か予定はありますか?」
「特には…。このあとは、1人で映画を観に行こうと思っていましたから…。」
「そうですか。」
安室さんは立ち上がり、キッチンに向かう。
「喉は乾いていますか?」
「あ、そういえば…。」
ポアロでコーヒーを飲んでからどれくらい経ったのだろう。
全く見当がつかないが、喉がカラカラだということに今気が付いた。
「では、まずは冷たいお茶にしますね。」
「ありがとうございます。」
お茶をすぐに用意し、安室さんは二つのグラスを持って戻ってきた。
「どうぞ。」
「ありがとうございます。」
さっそくグラスの中のお茶を飲む。
乾いた喉を潤していく美味しいお茶。
「ッぷはー!」
思わず声を出してしまった。
「あ…。」
気づいた頃にはもう遅かった。
「ははは、あんずさん、よほど喉が渇いていたんですね。」
口元を軽く抑えて笑う安室さん。
「恥ずかしい…。すみません。つい安心してしまって。」
「僕の家で、僕の淹れたお茶で安心していただけたのならうれしいです。もう1杯入れてきましょうか?」
安室さんの優しさについ甘えてしまう。
「お言葉に甘えて…もう1杯いいですか?」
「はい。さっき淹れて余ったものがあるので、すぐに持ってきますね。」
2杯目のお茶も飲み、一息ついたところで安室さんが状況を説明してくれた。
どうやら、ポアロが急に停電し、その間に何者かが店内に入ってきたようだ。
ちょうど暗くなりかけていたころだったため目が見えるようになったころには私の姿がなかったのだという。
「状況はよくわかりました。でも、なんで私だったんですか?」
「それは僕にもわかりません…。ただ、このままあんずさんを家に帰すのは、少々心配ですね。」
腕を組み、私を見る安室さん。
「どういうことですか?」
「あなたを攫った人間は複数いるのではないかと…。」
「ええッ!?」
安室さんは毛利小五郎の弟子で、私立探偵をしているという。
その彼の推理なら、おそらくそうなのだろう。
「あんずさん、犯人に心当りは?」
「ありません…。」
「奴らは、今頃あんずさんのことを血眼になって探しているでしょう。」
その言葉に背筋がぞくっとした。恐怖が広がる。
「私のことを…また狙ってくる可能性があるってことですか…?」
「その可能性は大いにあります。あんずさん、ご自宅はポアロから結構近い距離にあるでしょう?」
「はい。歩いて5分もかからないところにあります。」
「なら、犯人たちに見つかるのも時間の問題です。彼らの目的はよくわかりませんが、目的が必ずあったはずです。誰でもいいなら、入り口付近にいた蘭さんを狙っているでしょうから…。」
不穏な表情の安室さん。
ますます不安になってきた。
「わ、私はどうすれば…?」
こう聞かれて安室さんが困るのも分かっていたけれど、恐怖や不安が大きすぎて聞いてしまった。
「…僕の家でよければ、このままここで匿うこともできますが。」
「えっ!?でもそれはさすがに迷惑なんじゃ…」
それに、申し訳なさすぎる。
しかし安室さんは
「迷惑なんかじゃありませんよ。あなたを最初に助けたのはこの僕です。最後まであんずさんを守らせてください。」
「安室さん…。」
どこまで良い人なんだろう。
「ありがとうございます。」
「いえ。こちらこそ、同居人として、これからよろしくおねがいします。あんず。」
突然呼び捨てで呼ばれ、驚く。
「よ、呼び捨て…!」
「いけませんか?」
首を傾げる安室さん。仕草がかわいい。
「い、いえ・・・!ちょっとびっくりしただけです。」
安室さんはにっこり微笑んだ。
こうして、私と安室さんの同居生活が始まった。
身体がだるくて仕方がない。
しかも全くと言っていいほど動かない。
お尻も痛い。
後ろ手に柱に縛られているようだ。
状況の整理がつかないまま、誰かがこちらに向かって歩いてくる音がする。
全身がだるいが、なんとか堪えて顔を上げる。
長い脚。おそらく長身の男だろう。
シャンパンゴールドの髪とスカイブルーの瞳・・・。
そして、褐色の肌。
「おや、お目覚めですか?あんずさん?」
優しい声。
よく知っている存在だった。
「…安室、さん…?」
「はい。安室透です。」
にっこり微笑む安室さん。
「あの、これは…」
「ああ、この縄のことですか?」
安室さんはそう言ってしゃがみ、私の身体を縛っている縄をそっと撫でる。
「赤くなってますね。嫌な色だ。」
縄と一緒に私の肌も撫でる。確かに縛られているせいか赤くなっていた。
一瞬、安室さんの顔が暗くなった気がした。
「え…?」
「ああ、なんでもありませんよ。」
こちらの視線に気づいたのか、パッと元の優しい安室さんの顔に戻った。
「どうして縛られているのか、ご自分ではよく分かっていないようですね。」
「はい…。分かりません…。」
思い出そうとするけれど、うまく頭が回らない。
ひどく混乱しているからだろう。
「まあ、分からなくて当然ですね。あなたはつい先ほどまで、ポアロでケーキを食べていただけなんですから。」
「ポアロで…。」
ああ、そうだ。自分は確かにポアロに行っていた。
しかし、それでは納得できない。
なぜポアロでくつろいでいたのが、こんなことになっているのか。
ポアロで何かあったのだろうか。
でなければ、私がここにいる説明がつかない。
ポアロから何者かに誘拐されてしまって今に至る…そういうことだろうか。
だとすれば、隣のテーブルにいた毛利さんたちやコナン君、店員の梓さんは無事なのだろうか。
質問したいことは山ほどある。
まずは、
「えっと…私はどうしてこんなところで縛られているんですか?」
どうしてこうなったのかを聞かなければ。
しかし、
「それについては、また時間のあるときにゆっくり説明します。」
と、かわされてしまった。
「さあ、まずはこの縄をほどきますよ。
多少痛くしてしまうかもしれませんが、極力我慢してください。」
「はい…。」
安室さんは私の背後に回って手首の縄を解いていく。
しかし、固く結ばれているのか刃物を取り出した。
「なかなか頑丈に結ばれていますね…。刃物を使いますから、動かないで。
じっとして、いい子にしていてください。」
安室さんはそう言ってウインクした。
かっこいいな、心臓を撃ち抜かれたような感覚がした。
なんとか縄を解き終え、自由の身になる。
「お待たせしました。解き終えましたよ。」
安室さんがにっこり微笑む。
「ありがとうございます。」
礼を言って立とうとするが、脚に力が入らないうえに腰も抜けてしまっている。
安室さんは辺りを見回している。
警戒しているのだろうか。
「あ、あの…。」
困った顔をして安室さんを見る。
「…どうしました?」
きょとんとしている。
「あの、立てなくて…。」
助けてほしいと目で訴える。
「ああ、なるほど。わかりました。」
安室さんはそう言って私に近づく。
そして、しゃがみこんだと思ったら私の膝裏に腕を入れ、背中をそっと支え、持ち上げた。
ふわっと一瞬無重力状態になる。
「え…え!?」
女の子が誰しも一度は憧れるであろう、お姫様だっこの状態。
驚いて安室さんを見る。
しかし、視界いっぱいの安室さんの顔に赤面してしまい、思わず目を逸らしてしまった。
遠目に見ても近くで見ても、小学生が見てもお婆さんが見ても誰がどこから見てもイケメンな安室さん。その彼のドアップともなれば、一般人の私がドキッとしないわけがないのだ。
「はは、どうかしましたか?顔が真っ赤ですよ。」
楽しそうに笑う安室さん。
「~~~~!」
何も言葉が出ない。ただただ恥ずかしい。
この私の思考を読んだのか
「かわいい人だな。」
そう言い、出口に向かって歩き始めた。
安室さんの車に乗せてもらい、向かったのはなんと彼の自宅。
「ここですよ。僕の家。」
そう言い、私を家に入れる。
玄関のところに私を一旦降ろし、座らせた。
そして、かしづいて靴まで脱がせてくれた。
靴に手を添え、一旦私を上目遣いに見る。
視線が絡む。
「…。」
そのまま無言でゆっくり靴を私の足から抜き、靴を揃えて彼も靴を脱ぎ、居間まで再びお姫様抱っこで運んでくれた。
「あの、すみません…。自宅まで入れてもらって…しかもこうして運んでまで…。」
「気にしないでください。それより、体調はどうですか?」
「まだ力が入りません…。全身だるいですし…。」
安室さんのベッドにもたれかかりながら今の体調を説明する。
「では、もう少しここでゆっくりしていってください。何か予定はありますか?」
「特には…。このあとは、1人で映画を観に行こうと思っていましたから…。」
「そうですか。」
安室さんは立ち上がり、キッチンに向かう。
「喉は乾いていますか?」
「あ、そういえば…。」
ポアロでコーヒーを飲んでからどれくらい経ったのだろう。
全く見当がつかないが、喉がカラカラだということに今気が付いた。
「では、まずは冷たいお茶にしますね。」
「ありがとうございます。」
お茶をすぐに用意し、安室さんは二つのグラスを持って戻ってきた。
「どうぞ。」
「ありがとうございます。」
さっそくグラスの中のお茶を飲む。
乾いた喉を潤していく美味しいお茶。
「ッぷはー!」
思わず声を出してしまった。
「あ…。」
気づいた頃にはもう遅かった。
「ははは、あんずさん、よほど喉が渇いていたんですね。」
口元を軽く抑えて笑う安室さん。
「恥ずかしい…。すみません。つい安心してしまって。」
「僕の家で、僕の淹れたお茶で安心していただけたのならうれしいです。もう1杯入れてきましょうか?」
安室さんの優しさについ甘えてしまう。
「お言葉に甘えて…もう1杯いいですか?」
「はい。さっき淹れて余ったものがあるので、すぐに持ってきますね。」
2杯目のお茶も飲み、一息ついたところで安室さんが状況を説明してくれた。
どうやら、ポアロが急に停電し、その間に何者かが店内に入ってきたようだ。
ちょうど暗くなりかけていたころだったため目が見えるようになったころには私の姿がなかったのだという。
「状況はよくわかりました。でも、なんで私だったんですか?」
「それは僕にもわかりません…。ただ、このままあんずさんを家に帰すのは、少々心配ですね。」
腕を組み、私を見る安室さん。
「どういうことですか?」
「あなたを攫った人間は複数いるのではないかと…。」
「ええッ!?」
安室さんは毛利小五郎の弟子で、私立探偵をしているという。
その彼の推理なら、おそらくそうなのだろう。
「あんずさん、犯人に心当りは?」
「ありません…。」
「奴らは、今頃あんずさんのことを血眼になって探しているでしょう。」
その言葉に背筋がぞくっとした。恐怖が広がる。
「私のことを…また狙ってくる可能性があるってことですか…?」
「その可能性は大いにあります。あんずさん、ご自宅はポアロから結構近い距離にあるでしょう?」
「はい。歩いて5分もかからないところにあります。」
「なら、犯人たちに見つかるのも時間の問題です。彼らの目的はよくわかりませんが、目的が必ずあったはずです。誰でもいいなら、入り口付近にいた蘭さんを狙っているでしょうから…。」
不穏な表情の安室さん。
ますます不安になってきた。
「わ、私はどうすれば…?」
こう聞かれて安室さんが困るのも分かっていたけれど、恐怖や不安が大きすぎて聞いてしまった。
「…僕の家でよければ、このままここで匿うこともできますが。」
「えっ!?でもそれはさすがに迷惑なんじゃ…」
それに、申し訳なさすぎる。
しかし安室さんは
「迷惑なんかじゃありませんよ。あなたを最初に助けたのはこの僕です。最後まであんずさんを守らせてください。」
「安室さん…。」
どこまで良い人なんだろう。
「ありがとうございます。」
「いえ。こちらこそ、同居人として、これからよろしくおねがいします。あんず。」
突然呼び捨てで呼ばれ、驚く。
「よ、呼び捨て…!」
「いけませんか?」
首を傾げる安室さん。仕草がかわいい。
「い、いえ・・・!ちょっとびっくりしただけです。」
安室さんはにっこり微笑んだ。
こうして、私と安室さんの同居生活が始まった。
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