不本意ですが、今日からよろしくお願いします。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ただいまー!!!」
「ただー」
次の日、ナツたちが妖精の尻尾 のギルドに帰ってきた。
しかし、ユウリにとっては初対面である。
カウンターに座っていたユウリは、ミラに質問した。
「だあれ?あれ。」
「あれはナツ。隣で飛んでるのがハッピー。後ろの金髪の子は……初めて見るわね。」
「ミラにとっても初めてなんだ……じゃあ、私と同じ、新人さんかなぁ?」
「ふふ、そうかもね。」
ユウリとミラジェーンは、にこにこと嬉しそうだ。しかし次の瞬間、ナツはとあるギルドメンバーの男を思い切り蹴り飛ばしたのである。
「てめぇ!火竜 の情報嘘じゃねぇかっ!!」
どうやら、嘘の情報を教えられて怒っているようだ。実際には、満更嘘でもないのだが。
「あら……ナツが帰ってくるとさっそくお店が壊れそうね、うふふ」
「あわ、大乱闘だぁ……」
ドカ、バキ、ゴス、など、至る所で喧嘩が勃発してしまう。
ユウリもあわわ…などと言いながらも、それらを止めようとはしなかった。
「ナツが帰ってきたってぇ!?てめぇ……この間のケリつけんぞ!!コラァ!!」
「あ、グレイだぁ!」
ユウリはグレイの姿を確認しては、ひょいっとカウンターの席から飛び降りた。
「ユウリ、あんまりウロウロしてちゃ危ないわよ?」
「だーいじょーぶ!」
ミラジェーンに注意を受けるも、ユウリはたかたかとグレイの方に向かってしまった。
「グレイ……あんた何て格好で出歩いてるのよ。」
「はっ!!!しまった!!」
カナに指摘されては自分のパンツ一丁姿に気づくグレイだったが、ユウリはそんなグレイの格好など気にせず彼の傍に寄った。
「グレイ!」
「あー?なんだ、ユウリか。どーした?」
「ナツを私に紹介して!」
「自分で話しかけに行きゃいいだろ?」
グレイの言葉に、ユウリはぽんっと手を打つと、「そりゃそうだ」と言ってナツのところに向かっていった。
グレイはさらに不機嫌を露にしながらも同じようにナツのところに向かっていく。
「ナツぅ!!!勝負せぇや!!!」
「服着てから来いよ。」
グレイがユウリの後ろからナツにすごむも、ナツは呆れたような視線を送るだけだった。
そんなグレイをチラリと確認したユウリはナツに向き直る。
「ナツさん!はじめまして!」
「あぁん?誰だおめェ。」
「昨日から妖精の尻尾 に加入しました!ユウリ・アストラルです!よろしくね!」
「んお?そうなのか?じゃあ俺たち仲間だな!よろしくー!」
にこにこと笑顔で握手を交わすユウリとナツに、置いてけぼりを食らった思いのグレイは、ナツに掴みかかる。
「無視してんじゃねー!」
「無視はしてねぇだろうが。」
「あれ、これ、私、場所悪い……かも。」
ユウリは喧嘩ばかりの周りに苦笑しつつその場を去ろうとするも、ナツと揉み合ったグレイの肘鉄がユウリの顔に向かっていく。
グレイはやべっと咄嗟に止めようとするが、体がついていかず、ごすっとユウリの顔に肘鉄が……と思った矢先、
「グレイぃぃ……」
グレイの肘鉄を軽々と右手で受け止めたユウリはしゅんっと眉を下げた。
グレイはすぐに「わりぃ、ユウリ。」と謝ったので、ユウリはパッと笑顔に変わり、「いいよ!」と答えたが……
「なんだぁ、グレイ。そいつより弱いんじゃねーの?」
というナツの言葉にキレたグレイはまたもナツに向かっていった。
ユウリは今度こそとその場を離れる。
そして、地面に突っ伏しているルーシィを見かけると、そちらに歩いていった。
「な、なによこれ……まともな人が一人もいないじゃ……」
「あらぁ?新人さん?」
「ミ、ミラジェーン!!きゃー!本物〜!!」
「わぁ、ミラって人気者なんだねぇ。」
「あらユウリ。グレイとはもういいの?」
「うん!」
ルーシィはユウリに見覚えはもちろんなかったが、ユウリをとても綺麗な人だと感じた。
しかし、ハッと正気に戻ると、
「あ、あれ、止めなくていいんですか!?」
と訴える。しかし、ミラジェーンはそれをいつものことだと断じた。
「放っておけばいいのよ。それに……」
ミラジェーンが言葉を続けようとした中、飛んできたお酒のボトルが彼女の頭に当たりそうになる。しかし、ユウリは横からそれをパシッと掴むと、音符を飛ばす勢いで機嫌よくそのボトルを開けた。
「あら、ユウリ。ありがとう。」
「ミラに当たったら大変だもん。」
「ふふ。ね、楽しいでしょ?」
お互いにケラケラと笑っているユウリとミラを尻目に、ルーシィは内心で(怖いですぅー!!!)と叫んだ。
そこに、全裸のグレイが吹っ飛ばされてきた。
グレイのパンツはナツの手にある。
「あーーーーーっ!!!俺のパンツ!!」
「こっち向くなーーーーー!!!!」
そんなグレイにルーシィは叫ぶ。
「お嬢さん、よかったらパンツを貸して…「貸すかーーーっ!!」
グレイの言葉にルーシィはツッコむが、それを見ていたユウリはキョトンとして、
「グレイ?私のでよければ貸そうか?」
とその場で脱ごうとした。
「わーーーーーーっ!!!嘘だよ!!冗談だ!!ここで脱ぐな!!!」
そんなユウリをグレイは止めに行った。
そして、事態は魔法を使っての喧嘩に発展しかける。
しかし、マカロフの帰還をもって、それは収束した。
「あら……居たんですか?総長 」
「総長 !?」
ミラジェーンの言葉に、ルーシィが驚いた。
それもそうだろう。今のマカロフの姿は、恐ろしい程巨大なのであるから。
しかし、ルーシィの姿を目で捉えたマカロフは、「新入りかね?」と彼女に問いかけた後、みるみるうちに小さくなっていった。
「総長 すごぉい!!」
ユウリもマカロフの巨体姿を初めて見たため、すごいすごいと嬉しそうに拍手をしていた。
グレイはそんなユウリを呆れたような目で見ている。
そして、マカロフは小さくなった姿で「よろしくね」とルーシィに言った後、二階の柵まで跳んで行った。
ルーシィは総長 の本来の姿がこのような小さな体だったことに驚きを隠せない。
「まーたやってくれたのぅ貴様ら。見よ、評議会から送られてきたこの文書の量を。」
「評議会?」
「魔導士ギルドを束ねてる機関のことだ。」
ユウリの疑問に、グレイが答えた。
続くマカロフの言葉で、何人ものやらかしを知ったユウリは、(皆豪快なんだなぁ)という内心の一言で片付けた。
もはやユウリも豪快である。
「貴様らァ…わしは評議員に怒られてばかりじゃぞぉ……」
皆が皆、気まずそうに俯いている。
しかし、マカロフは「だが…」と言った後、評議会から送られてきた文書の束を燃やしてしまった。
ルーシィは呆気にとられ、ユウリはキョトンとする。
「理を超える力はすべて理の中より生まれる。魔法は奇跡の力なんかではない。我々の内にある”気”の流れと、自然界に流れる”気”の波長が合わさり、はじめて具現化されるのじゃ。それは精神力と集中力を使う。いや、己が魂すべてを注ぎ込む事が魔法なのじゃ。
上から覗いてる目ん玉気にしてたら魔道は進めん。評議員の馬鹿どもを怖れるな。
自分の信じた道を進めぇい!それが妖精の尻尾 の魔導士じゃ!!!!!」
マカロフの言葉に、皆が沸き、「オオオオオオオオオ!!!!!」という歓声が起こる。
ユウリもまた、キラキラとした目でマカロフを見た。
「すごい。すごい人だね。総長 は。」
「あぁ。そうだな。あれが俺たちの親だ。」
ユウリの言葉に、グレイは強く頷いた。
「親……」
「そうさ。」
その言葉は、ユウリの胸を強く締め付け、涙腺を弛ませる。
「っ!!っ……!!!」
「ユウリおま、泣いてんのか?」
隣のグレイが慌てたようにユウリの肩を掴む。
「親っ、なんて”、久々でっ……うぐっ……」
「お前……」
「小さい時に二人とも亡くなってから、弟と二人だけで生きてきた……」
「……」
「嬉しい……」
「!!」
「嬉しいよぅ……」
「ユウリ……」
グレイは、ユウリの頭をぽんぽんと軽く叩いてはくしゃりと撫でた。
「ユウマ、ちゃんと元気かなぁ……」
「絶対また会えるさ。」
「う”ん”。」
ユウリは涙で濡れたままの顔をグレイに向けて、へにゃりと笑ったのだった。
ーーーーーー
(っ!?…っ!?)
「あら?グレイったら、顔真っ赤よ?」
「ただー」
次の日、ナツたちが
しかし、ユウリにとっては初対面である。
カウンターに座っていたユウリは、ミラに質問した。
「だあれ?あれ。」
「あれはナツ。隣で飛んでるのがハッピー。後ろの金髪の子は……初めて見るわね。」
「ミラにとっても初めてなんだ……じゃあ、私と同じ、新人さんかなぁ?」
「ふふ、そうかもね。」
ユウリとミラジェーンは、にこにこと嬉しそうだ。しかし次の瞬間、ナツはとあるギルドメンバーの男を思い切り蹴り飛ばしたのである。
「てめぇ!
どうやら、嘘の情報を教えられて怒っているようだ。実際には、満更嘘でもないのだが。
「あら……ナツが帰ってくるとさっそくお店が壊れそうね、うふふ」
「あわ、大乱闘だぁ……」
ドカ、バキ、ゴス、など、至る所で喧嘩が勃発してしまう。
ユウリもあわわ…などと言いながらも、それらを止めようとはしなかった。
「ナツが帰ってきたってぇ!?てめぇ……この間のケリつけんぞ!!コラァ!!」
「あ、グレイだぁ!」
ユウリはグレイの姿を確認しては、ひょいっとカウンターの席から飛び降りた。
「ユウリ、あんまりウロウロしてちゃ危ないわよ?」
「だーいじょーぶ!」
ミラジェーンに注意を受けるも、ユウリはたかたかとグレイの方に向かってしまった。
「グレイ……あんた何て格好で出歩いてるのよ。」
「はっ!!!しまった!!」
カナに指摘されては自分のパンツ一丁姿に気づくグレイだったが、ユウリはそんなグレイの格好など気にせず彼の傍に寄った。
「グレイ!」
「あー?なんだ、ユウリか。どーした?」
「ナツを私に紹介して!」
「自分で話しかけに行きゃいいだろ?」
グレイの言葉に、ユウリはぽんっと手を打つと、「そりゃそうだ」と言ってナツのところに向かっていった。
グレイはさらに不機嫌を露にしながらも同じようにナツのところに向かっていく。
「ナツぅ!!!勝負せぇや!!!」
「服着てから来いよ。」
グレイがユウリの後ろからナツにすごむも、ナツは呆れたような視線を送るだけだった。
そんなグレイをチラリと確認したユウリはナツに向き直る。
「ナツさん!はじめまして!」
「あぁん?誰だおめェ。」
「昨日から
「んお?そうなのか?じゃあ俺たち仲間だな!よろしくー!」
にこにこと笑顔で握手を交わすユウリとナツに、置いてけぼりを食らった思いのグレイは、ナツに掴みかかる。
「無視してんじゃねー!」
「無視はしてねぇだろうが。」
「あれ、これ、私、場所悪い……かも。」
ユウリは喧嘩ばかりの周りに苦笑しつつその場を去ろうとするも、ナツと揉み合ったグレイの肘鉄がユウリの顔に向かっていく。
グレイはやべっと咄嗟に止めようとするが、体がついていかず、ごすっとユウリの顔に肘鉄が……と思った矢先、
「グレイぃぃ……」
グレイの肘鉄を軽々と右手で受け止めたユウリはしゅんっと眉を下げた。
グレイはすぐに「わりぃ、ユウリ。」と謝ったので、ユウリはパッと笑顔に変わり、「いいよ!」と答えたが……
「なんだぁ、グレイ。そいつより弱いんじゃねーの?」
というナツの言葉にキレたグレイはまたもナツに向かっていった。
ユウリは今度こそとその場を離れる。
そして、地面に突っ伏しているルーシィを見かけると、そちらに歩いていった。
「な、なによこれ……まともな人が一人もいないじゃ……」
「あらぁ?新人さん?」
「ミ、ミラジェーン!!きゃー!本物〜!!」
「わぁ、ミラって人気者なんだねぇ。」
「あらユウリ。グレイとはもういいの?」
「うん!」
ルーシィはユウリに見覚えはもちろんなかったが、ユウリをとても綺麗な人だと感じた。
しかし、ハッと正気に戻ると、
「あ、あれ、止めなくていいんですか!?」
と訴える。しかし、ミラジェーンはそれをいつものことだと断じた。
「放っておけばいいのよ。それに……」
ミラジェーンが言葉を続けようとした中、飛んできたお酒のボトルが彼女の頭に当たりそうになる。しかし、ユウリは横からそれをパシッと掴むと、音符を飛ばす勢いで機嫌よくそのボトルを開けた。
「あら、ユウリ。ありがとう。」
「ミラに当たったら大変だもん。」
「ふふ。ね、楽しいでしょ?」
お互いにケラケラと笑っているユウリとミラを尻目に、ルーシィは内心で(怖いですぅー!!!)と叫んだ。
そこに、全裸のグレイが吹っ飛ばされてきた。
グレイのパンツはナツの手にある。
「あーーーーーっ!!!俺のパンツ!!」
「こっち向くなーーーーー!!!!」
そんなグレイにルーシィは叫ぶ。
「お嬢さん、よかったらパンツを貸して…「貸すかーーーっ!!」
グレイの言葉にルーシィはツッコむが、それを見ていたユウリはキョトンとして、
「グレイ?私のでよければ貸そうか?」
とその場で脱ごうとした。
「わーーーーーーっ!!!嘘だよ!!冗談だ!!ここで脱ぐな!!!」
そんなユウリをグレイは止めに行った。
そして、事態は魔法を使っての喧嘩に発展しかける。
しかし、マカロフの帰還をもって、それは収束した。
「あら……居たんですか?
「
ミラジェーンの言葉に、ルーシィが驚いた。
それもそうだろう。今のマカロフの姿は、恐ろしい程巨大なのであるから。
しかし、ルーシィの姿を目で捉えたマカロフは、「新入りかね?」と彼女に問いかけた後、みるみるうちに小さくなっていった。
「
ユウリもマカロフの巨体姿を初めて見たため、すごいすごいと嬉しそうに拍手をしていた。
グレイはそんなユウリを呆れたような目で見ている。
そして、マカロフは小さくなった姿で「よろしくね」とルーシィに言った後、二階の柵まで跳んで行った。
ルーシィは
「まーたやってくれたのぅ貴様ら。見よ、評議会から送られてきたこの文書の量を。」
「評議会?」
「魔導士ギルドを束ねてる機関のことだ。」
ユウリの疑問に、グレイが答えた。
続くマカロフの言葉で、何人ものやらかしを知ったユウリは、(皆豪快なんだなぁ)という内心の一言で片付けた。
もはやユウリも豪快である。
「貴様らァ…わしは評議員に怒られてばかりじゃぞぉ……」
皆が皆、気まずそうに俯いている。
しかし、マカロフは「だが…」と言った後、評議会から送られてきた文書の束を燃やしてしまった。
ルーシィは呆気にとられ、ユウリはキョトンとする。
「理を超える力はすべて理の中より生まれる。魔法は奇跡の力なんかではない。我々の内にある”気”の流れと、自然界に流れる”気”の波長が合わさり、はじめて具現化されるのじゃ。それは精神力と集中力を使う。いや、己が魂すべてを注ぎ込む事が魔法なのじゃ。
上から覗いてる目ん玉気にしてたら魔道は進めん。評議員の馬鹿どもを怖れるな。
自分の信じた道を進めぇい!それが
マカロフの言葉に、皆が沸き、「オオオオオオオオオ!!!!!」という歓声が起こる。
ユウリもまた、キラキラとした目でマカロフを見た。
「すごい。すごい人だね。
「あぁ。そうだな。あれが俺たちの親だ。」
ユウリの言葉に、グレイは強く頷いた。
「親……」
「そうさ。」
その言葉は、ユウリの胸を強く締め付け、涙腺を弛ませる。
「っ!!っ……!!!」
「ユウリおま、泣いてんのか?」
隣のグレイが慌てたようにユウリの肩を掴む。
「親っ、なんて”、久々でっ……うぐっ……」
「お前……」
「小さい時に二人とも亡くなってから、弟と二人だけで生きてきた……」
「……」
「嬉しい……」
「!!」
「嬉しいよぅ……」
「ユウリ……」
グレイは、ユウリの頭をぽんぽんと軽く叩いてはくしゃりと撫でた。
「ユウマ、ちゃんと元気かなぁ……」
「絶対また会えるさ。」
「う”ん”。」
ユウリは涙で濡れたままの顔をグレイに向けて、へにゃりと笑ったのだった。
ーーーーーー
(っ!?…っ!?)
「あら?グレイったら、顔真っ赤よ?」