愛が欲しい〈ジェイド〉
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おや、フロイド。見かけないと思ったら、こちらでサボっていたんですか」
「んー」
○○が帰った後、フロイドは構内でジェイドの顔が見たくないからと、あのまま自室でゴロゴロしていた。しかし、学校が終わればジェイドは寮へ帰って来る。嫌でも顔を合わせる事になってしまう。
「ねぇ、ジェイド。ジェイドってさ、小エビちゃんの事が嫌いなんだって?」
○○の話をしたら、ジェイドの眉がピクリと動いた。
「小エビちゃん、泣いてた」
「・・・知ってます」
「・・・ジェイドは、小エビちゃんの涙を見て、何も思わなかった?」
フロイドの質問に、思う事は一つだけある。それは・・・。
「思いましたよ。改めて、嫌いだと」
「フーン。オレはね、小エビちゃんの涙綺麗だと思った。そんで、オレが小エビちゃんを守ってあげたい」
涙が綺麗。守ってあげたい。
そんな台詞に、ジェイドの雰囲気が冷たいものに変わっていく。
「ジェイドが小エビちゃんの事嫌いって言うなら、オレが小エビちゃんを番にするね!」
「は?」
フロイドのフワフワした声音に対して、ジェイドの声音は硬いものだった。怒りに満ちた鋭い目で睨んでみるも、フロイドには全く効いていない。
「何ジェイド怒ってんの?小エビちゃんの事嫌いなんでしょ?だったらオレの番にしても、何の問題もねーじゃん」
「・・・彼女は、異世界から来た方です。いずれは元の世界に帰る。好きになっても、僕達は残される。悲しい結末を迎えるだけです」
「だったら、オレが小エビちゃんの世界に行けばいいじゃん。小エビちゃんと一緒になれるなら、尾びれも声も失ったっていい。小エビちゃんの為なら、どんな障害も乗り越えてみせる」
○○が帰ってしまう事が何だという表情をジェイドに向けた後、フロイドは大きいエビのぬいぐるみをギュッと抱き締め「ねっ。小エビちゃんっ」とキュー、キューと愛おしそうに鳴いた。