愛が欲しい〈ジェイド〉
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『え?』
「僕は、貴女の全てが嫌いだ」
聞き間違いではない。嫌いだと言われた。
頭の中が真っ白だ。ちゃんと告白する前にフラれてしまった。胸を突き刺す言葉で。
『っ』
○○の目からポロポロと涙が溢れて、頬を濡らしていく。
「・・・」
泣き出す○○に、ジェイドはフイッと視線を逸らした。
『すみません!』
面倒臭いと思われたかもしれない。そう思って走って出て行く○○の後ろ姿を、ジェイドはギュッと口を引き結んで見つめていた。
『ふっ、うう・・・っ』
泣きながら、走って。走って。
すれ違う人が何事かとこちらを見てきたが、今はそれどころではない。
次の角を右に曲がれば一年生の階に続く階段がある。
ドンッ。
壁にぶつかった。
壁は無い筈なのにおかしい。そう思って前をしっかり見ると、壁だと思ったのは人である事がわかった。
「ってぇ。何・・・って、あー、小エビちゃんじゃーん。あはっ、ビックリした・・・え?小エビちゃん・・・泣いてんの?」
『フロイド・・・先輩・・・』
「ど、どうしたの?」
○○が流す涙に、フロイドはアワアワと慌てる。それを見た周りがジロジロとこちらを見て来るものだから、「見てんじゃねー!」と睨みを利かせて退散させてくれた。