必ず手に・・・〈ジェイド〉
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「・・・イド。ジェイドってば!」
「っ!」
双子のフロイドに名前を呼ばれてハッと‶現実″に引き戻された。どうやら、昼食中自分はパスタにフォークを突き刺したまま自分の世界に行っていたようだ。
「すみません、フロイド。何の話でしたか?」
そう言えば、フロイドが何か話していたかもしれない。しかし内容は自分の耳まで届かなかったので、フォークをクルクルと回しながら苦笑して聞き返す。
「最近さー。ボゥってしる事多くね?何か悩み事でもあんの?」
「いえ、悩み事なんてありませんよ。ただ・・・○○さんの事が頭から離れないだけです」
確かにフロイドの言う通り、人の話を聞いていなかったりする事が増えた。しかし、別に悩んでいる訳ではない。ただ、○○の事をいつの間にか考え、姿を見掛けては目で追う。ただそれだけの事。
「ふーん?それってさぁ、小エビちゃんに恋したって事ぉ?」
「こい・・・・・・恋?僕が○○さんに・・・?」
目を丸くしてフロイドに聞き返すと、フロイドは面倒そうに顔を背けた。
「オレに聞かないでよ。知らねーし」
それもそうだ。自分の心は自分しかわからない。わからないが・・・まだ恋なのか、自分でもわからない。
「・・・確かめる必要がありますね」
顎に手を当てて、ジェイドはそうポツリと呟いた。
その日の放課後、ジェイドは○○を中庭へと呼び出し、そこから人通りが少ない場所まで連れて来た。そんな所に連れられて来られたから、○○の表情は強張っている。きっと、何か怖い思いをさせられると思っているのだろう。
「そんなに怯えないで下さい。少し、確かめさせて頂くだけですから」
そんな表情をさせる為に、ここに連れて来たのではないと、ジェイドは苦笑する。
『確かめる?何を?」
「○○さん。少し失礼します」
首を傾げてジェイドを見つめる○○。そんな○○が可愛らしいと思いながら距離を縮め、ギュッと監督生を抱き締めた。
『っ!?』
(あぁ・・・。これは・・・)
すっぽりと自分の腕の中に収まってしまう小さな体。柔らかい抱き心地。だが、少し力を入れたら壊れてしまいそう。どうでもいい女なら、ここまでの感想で終わり。だが、○○相手となると、それだけではなかった。
こうして抱き締めているだけで心臓はドキドキして脈拍が速くなり、自分の腕の中の女性を、自分の命をかけてでも護りたいと強く思った。
(フロイドの言う通りでした。僕は、○○さんに恋をしている。○○さんを愛している)
自分の気持ちが完全に分かると、ジェイドは未だに困惑している○○の体を離してあげた。すると○○はホゥッと安心したように息を吐くと、ジェイドの顔を見て驚く。
『ジェイド先輩、どうしたんですか!?顔が赤いですよ!?』
自分の頬が熱を帯びている事、それは自覚していた。
(貴女を愛しているからですよ。なんて・・・今は言わない方がいいでしょうね)
今自分の気持ちを伝えても、きっと○○を困らせるだけだろう。そう思うと、ジェイドは心の中で笑った。
「それが、どうやら病に罹ってしまったらしく・・・」
『えぇ!?大丈夫ですか!?』
ワタワタと慌て出す○○に、ジェイドは眉尻を下げる。
「・・・心配してくれるのですか?」
『当たり前じゃないですか!』
「フフ。そうですか。では、病を患ってしまった僕のお願いを聞いて頂けますか?」
あぁ、思わず笑ってしまった。一瞬悪い笑顔になっていたかもしれない。が、○○は気付いていなかったのか、『勿論です!』と言ってくれた。
「珊瑚の海に行って薬を貰いたいのですが、僕にお付き合い頂けますか?」
『・・・二人で行くんですか?』
「えぇ。二人で行く事に意味がありますから」
『そうなんですか?わかりました』
ジェイドの言っている意味が良く分からなかったが、付き添いが必要なのだろうと頷いた後、ジェイドの頬の赤みが取れて通常に戻っている事に気付いた。
『あれ?頬の赤みがなくなりましたよ?』
もしかして病は治ったのかと○○の手が伸びて来て、ジェイドの頬に優しく触れた。すると、先程の様に真っ赤とまではいかないが薄っすらと赤くなった。
『・・・と思ったんですけど、違ったみたいです』
「フフ。病に罹ったんですから、そう簡単に治りませんよ」
そう。そう簡単には治らない。寧ろ、一生治らないだろう。だがジェイドの気持ちは、○○にはわからない。
(頬が赤くなる病気・・・?)
一体何と言う病名なのだろうか。
気になった○○は、ジェイドに聞いてみる事にした。
『その病名って何ですか?』
「知りたいのなら、珊瑚の海に行った時にお教えしますよ」
『わかりました。では、その時に』
「えぇ。それでは次の休日、鏡の間に来て頂けますか?」
『はい』
ジェイドと約束をした○○はその場を去って行く。その姿をジェイドは見つめていた。
「何と愚かな方でしょう。貴女の優しさは魅力の一つですが、僕のような悪い人に付け込まれて騙されてしまう。そんな可哀想な貴女が・・・堪らなく愛おしい」
何の苦も無く○○と二人きりで出掛ける約束が出来てしまった事に、ジェイドは目を細めてニヤリと口角を上げて笑った。
「っ!」
双子のフロイドに名前を呼ばれてハッと‶現実″に引き戻された。どうやら、昼食中自分はパスタにフォークを突き刺したまま自分の世界に行っていたようだ。
「すみません、フロイド。何の話でしたか?」
そう言えば、フロイドが何か話していたかもしれない。しかし内容は自分の耳まで届かなかったので、フォークをクルクルと回しながら苦笑して聞き返す。
「最近さー。ボゥってしる事多くね?何か悩み事でもあんの?」
「いえ、悩み事なんてありませんよ。ただ・・・○○さんの事が頭から離れないだけです」
確かにフロイドの言う通り、人の話を聞いていなかったりする事が増えた。しかし、別に悩んでいる訳ではない。ただ、○○の事をいつの間にか考え、姿を見掛けては目で追う。ただそれだけの事。
「ふーん?それってさぁ、小エビちゃんに恋したって事ぉ?」
「こい・・・・・・恋?僕が○○さんに・・・?」
目を丸くしてフロイドに聞き返すと、フロイドは面倒そうに顔を背けた。
「オレに聞かないでよ。知らねーし」
それもそうだ。自分の心は自分しかわからない。わからないが・・・まだ恋なのか、自分でもわからない。
「・・・確かめる必要がありますね」
顎に手を当てて、ジェイドはそうポツリと呟いた。
その日の放課後、ジェイドは○○を中庭へと呼び出し、そこから人通りが少ない場所まで連れて来た。そんな所に連れられて来られたから、○○の表情は強張っている。きっと、何か怖い思いをさせられると思っているのだろう。
「そんなに怯えないで下さい。少し、確かめさせて頂くだけですから」
そんな表情をさせる為に、ここに連れて来たのではないと、ジェイドは苦笑する。
『確かめる?何を?」
「○○さん。少し失礼します」
首を傾げてジェイドを見つめる○○。そんな○○が可愛らしいと思いながら距離を縮め、ギュッと監督生を抱き締めた。
『っ!?』
(あぁ・・・。これは・・・)
すっぽりと自分の腕の中に収まってしまう小さな体。柔らかい抱き心地。だが、少し力を入れたら壊れてしまいそう。どうでもいい女なら、ここまでの感想で終わり。だが、○○相手となると、それだけではなかった。
こうして抱き締めているだけで心臓はドキドキして脈拍が速くなり、自分の腕の中の女性を、自分の命をかけてでも護りたいと強く思った。
(フロイドの言う通りでした。僕は、○○さんに恋をしている。○○さんを愛している)
自分の気持ちが完全に分かると、ジェイドは未だに困惑している○○の体を離してあげた。すると○○はホゥッと安心したように息を吐くと、ジェイドの顔を見て驚く。
『ジェイド先輩、どうしたんですか!?顔が赤いですよ!?』
自分の頬が熱を帯びている事、それは自覚していた。
(貴女を愛しているからですよ。なんて・・・今は言わない方がいいでしょうね)
今自分の気持ちを伝えても、きっと○○を困らせるだけだろう。そう思うと、ジェイドは心の中で笑った。
「それが、どうやら病に罹ってしまったらしく・・・」
『えぇ!?大丈夫ですか!?』
ワタワタと慌て出す○○に、ジェイドは眉尻を下げる。
「・・・心配してくれるのですか?」
『当たり前じゃないですか!』
「フフ。そうですか。では、病を患ってしまった僕のお願いを聞いて頂けますか?」
あぁ、思わず笑ってしまった。一瞬悪い笑顔になっていたかもしれない。が、○○は気付いていなかったのか、『勿論です!』と言ってくれた。
「珊瑚の海に行って薬を貰いたいのですが、僕にお付き合い頂けますか?」
『・・・二人で行くんですか?』
「えぇ。二人で行く事に意味がありますから」
『そうなんですか?わかりました』
ジェイドの言っている意味が良く分からなかったが、付き添いが必要なのだろうと頷いた後、ジェイドの頬の赤みが取れて通常に戻っている事に気付いた。
『あれ?頬の赤みがなくなりましたよ?』
もしかして病は治ったのかと○○の手が伸びて来て、ジェイドの頬に優しく触れた。すると、先程の様に真っ赤とまではいかないが薄っすらと赤くなった。
『・・・と思ったんですけど、違ったみたいです』
「フフ。病に罹ったんですから、そう簡単に治りませんよ」
そう。そう簡単には治らない。寧ろ、一生治らないだろう。だがジェイドの気持ちは、○○にはわからない。
(頬が赤くなる病気・・・?)
一体何と言う病名なのだろうか。
気になった○○は、ジェイドに聞いてみる事にした。
『その病名って何ですか?』
「知りたいのなら、珊瑚の海に行った時にお教えしますよ」
『わかりました。では、その時に』
「えぇ。それでは次の休日、鏡の間に来て頂けますか?」
『はい』
ジェイドと約束をした○○はその場を去って行く。その姿をジェイドは見つめていた。
「何と愚かな方でしょう。貴女の優しさは魅力の一つですが、僕のような悪い人に付け込まれて騙されてしまう。そんな可哀想な貴女が・・・堪らなく愛おしい」
何の苦も無く○○と二人きりで出掛ける約束が出来てしまった事に、ジェイドは目を細めてニヤリと口角を上げて笑った。
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