狡い!〈オクタヴィネル〉
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「あ、ジェイドだぁ。見てー。小エビちゃん、オレのになったよ」
そう言ってジェイドに自分の耳飾りを追加でつけた○○を見せ、フロイドはムギュッと○○を抱き締める。
「こら、フロイド。いつ貴方のになったんです?早く○○さんを放してあげなさい!」
「えぇ~?ヤダぁ。小エビちゃんはオレのっ。ね、小エビちゃん」
フロイドはニコニコと笑って同意を求めてくるが、自分は誰のでもない。
『それも違いますけど・・・』
「えーっ」
えーと言われても違うものは違う。
「あなた達!うるさいですよ!廊下で立ち話している暇があるなら・・・おや、○○さん・・・。それは・・・」
ジェイドに無理矢理引き剝がされてフロイドはムスッとしていたが、VIPルームから出て来たアズールを見て、フロイドはニコッと微笑んだ。
そんなフロイドに、○○はコロコロ表情を変える先輩だと小さく笑った。
「見て見て、アズール。小エビちゃん、可愛いでしょ?」
そう言ってフロイドは○○の右側の耳飾りに触れる。そして、引き剝がされたばかりなのだが、再び○○に抱き着いて来た。
そんなフロイドに、ジェイドは溜息を吐いて諦めた様子。
「やれやれ。仕方ありませんね」
それだけ言って終わりかと思いきや、何とジェイドも○○を抱き締めて来た。しかも、ジェイドの手は○○の腰に触れられている。
(え!?リーチ先輩に挟まれてる!何この状況!?)
こんなイケメン兄弟に抱き締められると、流石に心臓がドキドキし始め、顔も赤くなってくる。
「ちょっと。オレの真似して小エビちゃんに抱き着かないでよ」
「貴方だけ○○さんを抱き締めているなんて、狡いじゃないですか。お断りします」
『は、放して下さい・・・っ』
本当にこのままでは心臓が持たないっと言ってみたが、二人はニヤニヤと笑った。
「フロイドが放すなら、僕もそうするつもりですが・・・。頬を染めてこんな可愛らしい貴女を見ていたら難しい相談ですね」
目尻を下げて申し訳なさそうに言いながら、ジェイドは○○の腰を数回撫でる。
『ひゃっ!』
その手付きにゾクリと感じて声が出た瞬間、ジェイドはフッと笑って○○の頬に口付けした。
「ああ~!ジェイドズリぃー!!」
「フフフフ」
「お前達!いい加減やめないか!」
アズールは強い力でジェイドをフロイドを○○から引き剥がし、○○の手を取って自分の方へと引き寄せる。
「・・・」
『あ、あの・・・?助けて頂いてありがとうございます』
ジーッと○○を見つめるアズール。その視線の先は、やはり両耳の耳飾り。それは、アズールにも二人の所有になったかのように見えていた。
「~~狡い!僕も普段身に付けている物で○○さんを飾りたいっ。でも普段身に付けている物と言えば眼鏡・・・。眼鏡はないと困りますし・・・。寮服のこの上着・・・は働きにくくなりそうですし・・・」
確かに働きにくくなるだろうなと思っていると、言った本人が上着を脱いで監督生の肩に掛けた。思わずツッコミそうになるも、バイト先の一番上という事で言わないでおく。
「後身に付けている物と言えば・・・コロン・・。あぁ、コロンなら・・・」
自分が使っているコロンを○○につければ、自分と同じ匂いになっていいと思うも、女性の○○に合うかと聞かれると、即答出来ない。
(それにしてもジェイドのやつ、何て羨ましいっ)
先程ジェイドに口付けされた所を指で拭きながら思っていると、アズールはジェイドよりいい事を思い付いた。