プロローグ
___小高い丘の上にいる。
そよ風に乗って、桜の花びらが舞い散った。
和風の大きな屋敷が見える。
屋敷の庭から手を振っている人影も。
側ににいる片割れに手を差し出される
迷うことなく手を繋いで。
屋敷へとかけていく。
あの日、始まりの誓いを結んだ桜がわたしたちを見守っている。
私たちは、ここで生きていくことを選んだのだと。
この物語は、決して、不幸でも、悲劇でもないのだと。
…それだけは、どうかわかっていてほしい。
これは、わたしたち自身の選択なのだと__________
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