ごめんなさいね
みちるにちょっかいを出す男に牽制するはるかとせつな。
ーーー
「海王みちるさん! 素敵なコンサートでした!」
「ありがとうございます」
コンサートを終えたみちるがステージから降りるとたくさんの観客たちに声をかけられる。みちるは笑みを浮かべながら対応し、控え室のある方へと歩み出す。
すると人気のあまりない廊下で1人の男性が佇んでいるのが見えた。
みちるは特に気にすることなく男性の横を通過しようとすると突然男性に腕を掴まれた。
「あの! みちるさん!」
「はい?」
みちるは少し顔を顰めて男性の方を向くと男性は腕を掴んだまま顔を赤らめて言葉を続ける。
いつも素敵な演奏で素晴らしい、昔からファンだ、ずっとあなたの事が好きです、と男はアピールを続ける。
「あ、あの! この後お時間、ありますか? ディナーにお誘いしたいのですが」
初めて会ったばかりなのに勢いよく距離を詰めようとする男性にみちるは気付かれないよう溜息を吐いた。
とりあえずこの腕を離してくれないかしら? とみちるが思っていると背後から名前を呼ばれた。
「みちる」
振り返るとそこにはかなり険しい顔をしたはるかと珍しく眉間に皺を寄せて睨んでいるせつながいた。
2人を視界に入れるとみちるは花が綻ぶような笑みを浮かべて2人の名を呼んだ。そしてそっと男性の腕を剥がすと踵を返し2人の方へ歩んでいく。
はるかとせつなの目の前まで来るとみちるは顔だけを振り返らせて男性に声をかけた。
「先約がありますの」
相も変わらず男性を睨み付けるはるかとせつなを促してみちるは控え室へと足を向けた。
ーーー
「海王みちるさん! 素敵なコンサートでした!」
「ありがとうございます」
コンサートを終えたみちるがステージから降りるとたくさんの観客たちに声をかけられる。みちるは笑みを浮かべながら対応し、控え室のある方へと歩み出す。
すると人気のあまりない廊下で1人の男性が佇んでいるのが見えた。
みちるは特に気にすることなく男性の横を通過しようとすると突然男性に腕を掴まれた。
「あの! みちるさん!」
「はい?」
みちるは少し顔を顰めて男性の方を向くと男性は腕を掴んだまま顔を赤らめて言葉を続ける。
いつも素敵な演奏で素晴らしい、昔からファンだ、ずっとあなたの事が好きです、と男はアピールを続ける。
「あ、あの! この後お時間、ありますか? ディナーにお誘いしたいのですが」
初めて会ったばかりなのに勢いよく距離を詰めようとする男性にみちるは気付かれないよう溜息を吐いた。
とりあえずこの腕を離してくれないかしら? とみちるが思っていると背後から名前を呼ばれた。
「みちる」
振り返るとそこにはかなり険しい顔をしたはるかと珍しく眉間に皺を寄せて睨んでいるせつながいた。
2人を視界に入れるとみちるは花が綻ぶような笑みを浮かべて2人の名を呼んだ。そしてそっと男性の腕を剥がすと踵を返し2人の方へ歩んでいく。
はるかとせつなの目の前まで来るとみちるは顔だけを振り返らせて男性に声をかけた。
「先約がありますの」
相も変わらず男性を睨み付けるはるかとせつなを促してみちるは控え室へと足を向けた。