安心する場所
早朝、あまりの寝苦しさに目を覚ます。横を見るとみちるがまだ寝ていた。早起きなみちるよりも先に起きるなんて珍しいこともあるなぁ、なんて他人事のように思いながらベッドを抜け出す。
寝苦しいと感じたのは暑かったからのようで着ていた服は汗でびっしょりだった。
とりあえず今日は朝早くから出かけなければならないからこのままシャワーを浴びて着替えてしまおうと浴室へ向かう。
「さむっ……」
いくら暖かくなってきたとはいえ濡れた服を着ていたからか浴室で裸になると寒気がして鳥肌が立った。
さっさと気持ち悪い汗も流してしまおうと僕は熱いシャワーを頭から被った。
熱いシャワーを浴びてもどこか寒い気がしながら僕はリビングへ入る。するとせつなが起きていたようで僕はおはよう、と声をかけた。
「あら、おはようございます。早いですね」
「うん……ちょっと寝苦しくてさ」
「今日はそこまで暑いわけではないと思いますが」
ま、僕結構熱こもりやすい体質だから、というとせつなも納得したようだった。
せつなにコーヒーをお願いして僕は乱雑に髪をタオルで拭きながらソファに座る。
あー、なんか座ったら身体の重さが増した気がする……とぼんやり考えているとせつながコーヒーを持って目の前に佇んでいた。
「はるか? 大丈夫ですか?」
「……ん? うん。コーヒーありがと」
眉を顰めながら僕を見るせつなにへらりと笑って言葉を返す。
コーヒーを飲んで時計を確認するとそろそろ家を出る時間になっていた。慌ててマグカップを流しに戻してせつなに謝りながら片付けを頼む。
「はるか、」
「みちる、おはよう」
車のキーを手に取った時に呼ばれて振り返ると少し眠そうな顔をしたみちるがいた。
行ってらっしゃい、と笑いかけてくれるみちるに僕も笑いかけて行ってきますと返す。そしてみちるの額にキスをした。
「? ……はるか、貴女」
「んじゃ、行ってくるね。時間、結構やばいんだ」
何か言いたそうにしたみちるに謝りながら僕は今度こそ家を飛び出した。
風呂で寒気は治まったかなと思ったけど仕事をしている間も寒気が止まらず、オマケに頭もガンガンしてきた。
ここまでくればさすがに僕も風邪を引いたということに気付く。
なんとか気力を振り絞って仕事の間は耐えたけれど終わった途端に一気に頭痛や喉の痛み、身体の怠さなんかが襲ってきた。
頭もぼんやりとして何も考えられない、多分、人間が出さないような熱を出しているんだろうとどこか変に冷静に考えていた。
『いえ、かえんなきゃ……』
フラフラとした足取りで僕は家に向かって歩き出した。
寝苦しいと感じたのは暑かったからのようで着ていた服は汗でびっしょりだった。
とりあえず今日は朝早くから出かけなければならないからこのままシャワーを浴びて着替えてしまおうと浴室へ向かう。
「さむっ……」
いくら暖かくなってきたとはいえ濡れた服を着ていたからか浴室で裸になると寒気がして鳥肌が立った。
さっさと気持ち悪い汗も流してしまおうと僕は熱いシャワーを頭から被った。
熱いシャワーを浴びてもどこか寒い気がしながら僕はリビングへ入る。するとせつなが起きていたようで僕はおはよう、と声をかけた。
「あら、おはようございます。早いですね」
「うん……ちょっと寝苦しくてさ」
「今日はそこまで暑いわけではないと思いますが」
ま、僕結構熱こもりやすい体質だから、というとせつなも納得したようだった。
せつなにコーヒーをお願いして僕は乱雑に髪をタオルで拭きながらソファに座る。
あー、なんか座ったら身体の重さが増した気がする……とぼんやり考えているとせつながコーヒーを持って目の前に佇んでいた。
「はるか? 大丈夫ですか?」
「……ん? うん。コーヒーありがと」
眉を顰めながら僕を見るせつなにへらりと笑って言葉を返す。
コーヒーを飲んで時計を確認するとそろそろ家を出る時間になっていた。慌ててマグカップを流しに戻してせつなに謝りながら片付けを頼む。
「はるか、」
「みちる、おはよう」
車のキーを手に取った時に呼ばれて振り返ると少し眠そうな顔をしたみちるがいた。
行ってらっしゃい、と笑いかけてくれるみちるに僕も笑いかけて行ってきますと返す。そしてみちるの額にキスをした。
「? ……はるか、貴女」
「んじゃ、行ってくるね。時間、結構やばいんだ」
何か言いたそうにしたみちるに謝りながら僕は今度こそ家を飛び出した。
風呂で寒気は治まったかなと思ったけど仕事をしている間も寒気が止まらず、オマケに頭もガンガンしてきた。
ここまでくればさすがに僕も風邪を引いたということに気付く。
なんとか気力を振り絞って仕事の間は耐えたけれど終わった途端に一気に頭痛や喉の痛み、身体の怠さなんかが襲ってきた。
頭もぼんやりとして何も考えられない、多分、人間が出さないような熱を出しているんだろうとどこか変に冷静に考えていた。
『いえ、かえんなきゃ……』
フラフラとした足取りで僕は家に向かって歩き出した。
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