それは愛となるのか(ラギー✕女監督生/短編/シリアス)
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ガシャン。
きらり、ひらりと、鋭い音ともに、鏡の破片が落ちていく。
淡い光を反射して、様々な感情を写して。
驚愕するエース、怒鳴りつけるデュース。喚くグリム。
そして。
ただ、ただ、目を見開く彼女。
ラギーが彼女の帰還できる鍵を握る鏡を割った夜は、とても綺麗な月夜だった。
「……お前がそんな熱い男だったとはな」
嘲笑とも取れるレオナの言葉を聞きながら、朝食の準備を進めていく。
黙ったままのラギーに、レオナの部屋に乗り込んできたジャックが詰め寄る。
「ラギー先輩、なんであんなことを……っ」
「ジャックくん、邪魔ッスよー」
「誤魔化さないでください! アイツは、ユウは! 帰りたがってたのに!」
ジャックはオンボロ寮の監督生である彼女の友人だ。
知っている。
いつも一緒にいるエース達と喜ぶ彼女を祝福していたのを見ていたから。
レオナの朝食を机に並び終えたラギーは、ジャックを無感動に見つめた。
「それが、何か?」
「ラギー先輩!」
「それぐらいにしとけ、ジャック。メシが冷める」
「だけど!」
激昂するジャックをレオナは見つめた後、息を吐いた。
「全部、わかってやってんだよ。コイツは」
「そういうことッスねー」
へらりと笑うラギーは、素早い身のこなしでジャックの横を通り過ぎて行く。
「まだ話は……っ」
「やめておけ」
そんな会話を聞きながらラギーは部屋を出た。
響かない。
帰還の鏡を割ってからというもの、誹謗中傷などラギーの周りを渦巻いている。
だが、そんなものどうでもいい。
どうでもいいのだ。
炎が目の前を掠めた。青い炎。
学園の中庭を歩いていたラギーは足を止める。
そして、めんどくさいとばかりに炎の発生源を見た。
「許可のない魔法の使用は禁じられてるッスよ。グリムくん」
「うるさいんだゾ! お前のせいで、子分はずっと元気がないんだ!」
憎々しげにグリムはラギーを見ている。
常に彼女のそばにいた、特等席の相棒。
「ハッ」
気がつけば、嘲笑う声が出た。
「何を笑ってんだ!」
しゃがみこみ、グリムの顔を覗き込む。
そして、口の端を上げた。
「本当は感謝してるくせに」
「なっ!?」
ラギーはちらりと騒ぎで野次馬ができてるのを確認する。そのなかには、エースとデュースの姿もあった。
「嫌だったんでしょ? 本当は帰ってほしくなかったんですよね?」
口からはすらすらと言葉が出ていく。
「居なくなってほしくない。ずっとそばにいて欲しいって」
「違う! 違う!」
「違わないッス。グリムくんは、独りに戻りたくなかった。だから、鏡が壊れて安心した」
「オレ様は……っ」
みるみる元気を失くしていくグリムを、ラギーは愉快な気持ちで見ていた。
アレは自分だ。
鏡を割るまで、苦しみ続けた自分なのだ。
「やめてください」
聞こえた声に、滑稽さに笑っていた心が、冷たくなる。
小さな手がグリムを抱き上げた。
「子分ー!」
「よしよし。グリム、泣かないで」
グリムをあやす彼女は、ラギーを見下ろした。
冷たい、冷たい、凍えるような眼差しであった。
騒ぎを聞きつけた教師陣により、人だかりは消えた。
魔法を使ったグリムはその場で叱責を受けた後に、彼女に抱えられたまま去って行った。
その際、エースとデュースが寄り添うように共に立ち去る。
ラギーは、ただ、無表情にそれを見ていた。
夜。月が雲に隠され、暗い暗い夜。
ラギーは鏡の前に立っていた。
割られた鏡。
破片は片付けられている。
彼女の希望が詰まった鏡は、もうない。
ラギーの絶望を写す鏡は、いまやただの枠だけ。
くっと、口を歪める。
「ざまあみろ」
出てきたのは、憎しみのこもった言葉。
「ざまあみろ、ざまあみろ!」
ずっとずっと、苦しんだ。
彼女がいなくなると聞いてから、ずっとだ。
帰るって、何だ?
しょせん、ここは彼女にとってただの異邦の地でしかないのか。
いらない。
自分達は、彼女にとっていらないものなのか?
じゃあ、なら、なぜ……。
「あはは、ははははは!」
ラギーは背を反らし、狂ったように笑う。
全てが可笑しい。
突然現れた彼女。
鮮烈な存在感を持つ、目が離せない。
そして、心に住み着いた。住まわせてしまった。
愚かだ。
いつか居なくなるとわかっていたというのに。
それでも、そんな日は来ないと安心していた。
なんという道化だろうか。
憎まれてもいいと。
恨まれても、一生笑いかけてもらえなくとも。
彼女の居ない世界の方が恐ろしかった。
だから、割った。
希望と、絶望の鏡を。
「馬鹿なのは、オレだ……」
顔を両手で覆う。
結果、彼女は残り。
ラギーを憎んだ。
その事に、ラギーの世界は軋んだ。
哀しむ心こそ、嘲笑した。
グリムはラギーだ。
彼女が残ってくれて嬉しい。だけど、違うのは。
グリムには、エースやデュースには、彼女の心に寄り添う権利があるということ。
「はは、は……」
カツン。不意に靴音が鳴る。
この鏡がある部屋は、立ち入り禁止になっている。
忍び込んだラギー以外に来るのは。
いや、ラギーがいるから来たのだろう。
「そんなに可笑しいですか? 可笑しいですよね。だって、私帰れなくなったんですから」
不意に月明かりが現れる。
影が伸びる。ああ、今日は満月か。
振り向けば、そこには愛しい彼女が。
憎しみの眼差しを、ラギーに向けていた。
手には、月明かりに光る刃物。
彼女には不似合いな、絶望を孕んだ鋭い一振り。
「なんでですか。私、帰りたかったんですよ。ようやく叶うのに。なんで邪魔したんですか」
「……アンタが、好きだから」
「嘘つき!」
彼女は叫んだ。
そして、刃物をかざしたまま、走る。ラギーに向かって。
ラギーは動かなかった。
ユウはラギーの肩を押した。強い力だ。
ラギーは床に押し倒される。
「嘘つき、好きならっ、見送ってよ!!」
ユウはぼろぼろと涙を流していた。
故郷を奪われた少女。
奪ったラギーは、鈍い光を写すナイフよりも、ただ、ただユウを見つめていた。
ああ、彼女になら。
正直死にたくないけど。ずっと、生きたいけど。
彼女になら、殺されてもいいかもしれない。
身勝手な自分を、それで彼女に刻められるならば。
ラギーは、そう思った。
だが、彼女は、刃物をラギーには向けなかった。
自分の喉元に振り下ろそうとしたのだ。
「愚者の行進!」
咄嗟にユニーク魔法を使い、それを止めた。
「何やってんスか! アンタ、死ぬ気ですか!」
「そうだよ!」
ユウの言葉に、ラギーは両目を見開く。
「私、ここにいる意味ないもん! 居場所なんて、ないもん!」
涙を流し、ユウは悲痛な声を上げる。
そうだ。
彼女がラギーを殺すわけがなかった。
誰かを傷つけるような子ではないのだ。
ユニーク魔法を使い、ゆっくりとユウの手をおろしナイフを床に落とす。
すると、ユニーク魔法が解けたことに気づいた彼女は、ナイフを拾わずラギーの胸を力なく叩いた。
「帰りたい……私の居場所に……」
「ユウくん」
ラギーは身を起こし、ユウを抱きしめた。
資格がないのはわかっている。
それでも、抱きしめられずにはいられなかった。
「離して……」
「嫌だ」
「なんで」
弱々しく問いかけるユウに、ラギーは抱きしめる腕に力を込めた。
「アンタが、ユウくんが好きだから」
「嘘だ」
「嘘じゃない。オレは、アンタが好きだ」
顔を伏せたまま、ユウはラギーの胸に顔を埋めた。
「だから、鏡を割った。憎まれてもいいから、アンタの居ない世界なんかいらなかった」
訥々と語る。
静かなら月明かりのなか、胸の内を明かす。
「だけど、正直アンタに嫌われるのは堪えたッス」
「……馬鹿だ」
「馬鹿ッスよ。じゃなきゃ、鏡なんか割らない」
「だったら」
くぐもった声で、ユウは言う。
「私を、幸せにしてよ」
ラギーは両目を見開いた。
そして顔をくしゃりと歪めて、ユウを更に強く抱きしめた。
「絶対、幸せにする」
「私、依存しますよ」
「なら、安心するまで甘やかす」
「それに、すぐ弱音吐くし」
「いつでも呼んで。聞くから全部」
「グリムも付いてくるし」
「アンタの為なら、全部受け入れるッス」
気づけば、ユウは震えていた。
泣いているのではない、笑っているのだ。
「ラギー先輩、愛が重いですね」
「ユウくんだけッス」
そして、ユウは顔を上げた。
苦笑した彼女は、ラギーをその目に写す。
「仕方ないなあ、許してあげますよ」
そして、ラギーに口づけた。
鏡は割れた時、ユウは絶望した。
けれど、同時に少しだけ安心もしていた。
それは不可解だけれど、本当に微かなものだったけれど。
ああ、彼と離れずに済むのか、と。
それは確かに息づいていた恋心。
それはいつか、綺麗に花開くだろう。
きらり、ひらりと、鋭い音ともに、鏡の破片が落ちていく。
淡い光を反射して、様々な感情を写して。
驚愕するエース、怒鳴りつけるデュース。喚くグリム。
そして。
ただ、ただ、目を見開く彼女。
ラギーが彼女の帰還できる鍵を握る鏡を割った夜は、とても綺麗な月夜だった。
「……お前がそんな熱い男だったとはな」
嘲笑とも取れるレオナの言葉を聞きながら、朝食の準備を進めていく。
黙ったままのラギーに、レオナの部屋に乗り込んできたジャックが詰め寄る。
「ラギー先輩、なんであんなことを……っ」
「ジャックくん、邪魔ッスよー」
「誤魔化さないでください! アイツは、ユウは! 帰りたがってたのに!」
ジャックはオンボロ寮の監督生である彼女の友人だ。
知っている。
いつも一緒にいるエース達と喜ぶ彼女を祝福していたのを見ていたから。
レオナの朝食を机に並び終えたラギーは、ジャックを無感動に見つめた。
「それが、何か?」
「ラギー先輩!」
「それぐらいにしとけ、ジャック。メシが冷める」
「だけど!」
激昂するジャックをレオナは見つめた後、息を吐いた。
「全部、わかってやってんだよ。コイツは」
「そういうことッスねー」
へらりと笑うラギーは、素早い身のこなしでジャックの横を通り過ぎて行く。
「まだ話は……っ」
「やめておけ」
そんな会話を聞きながらラギーは部屋を出た。
響かない。
帰還の鏡を割ってからというもの、誹謗中傷などラギーの周りを渦巻いている。
だが、そんなものどうでもいい。
どうでもいいのだ。
炎が目の前を掠めた。青い炎。
学園の中庭を歩いていたラギーは足を止める。
そして、めんどくさいとばかりに炎の発生源を見た。
「許可のない魔法の使用は禁じられてるッスよ。グリムくん」
「うるさいんだゾ! お前のせいで、子分はずっと元気がないんだ!」
憎々しげにグリムはラギーを見ている。
常に彼女のそばにいた、特等席の相棒。
「ハッ」
気がつけば、嘲笑う声が出た。
「何を笑ってんだ!」
しゃがみこみ、グリムの顔を覗き込む。
そして、口の端を上げた。
「本当は感謝してるくせに」
「なっ!?」
ラギーはちらりと騒ぎで野次馬ができてるのを確認する。そのなかには、エースとデュースの姿もあった。
「嫌だったんでしょ? 本当は帰ってほしくなかったんですよね?」
口からはすらすらと言葉が出ていく。
「居なくなってほしくない。ずっとそばにいて欲しいって」
「違う! 違う!」
「違わないッス。グリムくんは、独りに戻りたくなかった。だから、鏡が壊れて安心した」
「オレ様は……っ」
みるみる元気を失くしていくグリムを、ラギーは愉快な気持ちで見ていた。
アレは自分だ。
鏡を割るまで、苦しみ続けた自分なのだ。
「やめてください」
聞こえた声に、滑稽さに笑っていた心が、冷たくなる。
小さな手がグリムを抱き上げた。
「子分ー!」
「よしよし。グリム、泣かないで」
グリムをあやす彼女は、ラギーを見下ろした。
冷たい、冷たい、凍えるような眼差しであった。
騒ぎを聞きつけた教師陣により、人だかりは消えた。
魔法を使ったグリムはその場で叱責を受けた後に、彼女に抱えられたまま去って行った。
その際、エースとデュースが寄り添うように共に立ち去る。
ラギーは、ただ、無表情にそれを見ていた。
夜。月が雲に隠され、暗い暗い夜。
ラギーは鏡の前に立っていた。
割られた鏡。
破片は片付けられている。
彼女の希望が詰まった鏡は、もうない。
ラギーの絶望を写す鏡は、いまやただの枠だけ。
くっと、口を歪める。
「ざまあみろ」
出てきたのは、憎しみのこもった言葉。
「ざまあみろ、ざまあみろ!」
ずっとずっと、苦しんだ。
彼女がいなくなると聞いてから、ずっとだ。
帰るって、何だ?
しょせん、ここは彼女にとってただの異邦の地でしかないのか。
いらない。
自分達は、彼女にとっていらないものなのか?
じゃあ、なら、なぜ……。
「あはは、ははははは!」
ラギーは背を反らし、狂ったように笑う。
全てが可笑しい。
突然現れた彼女。
鮮烈な存在感を持つ、目が離せない。
そして、心に住み着いた。住まわせてしまった。
愚かだ。
いつか居なくなるとわかっていたというのに。
それでも、そんな日は来ないと安心していた。
なんという道化だろうか。
憎まれてもいいと。
恨まれても、一生笑いかけてもらえなくとも。
彼女の居ない世界の方が恐ろしかった。
だから、割った。
希望と、絶望の鏡を。
「馬鹿なのは、オレだ……」
顔を両手で覆う。
結果、彼女は残り。
ラギーを憎んだ。
その事に、ラギーの世界は軋んだ。
哀しむ心こそ、嘲笑した。
グリムはラギーだ。
彼女が残ってくれて嬉しい。だけど、違うのは。
グリムには、エースやデュースには、彼女の心に寄り添う権利があるということ。
「はは、は……」
カツン。不意に靴音が鳴る。
この鏡がある部屋は、立ち入り禁止になっている。
忍び込んだラギー以外に来るのは。
いや、ラギーがいるから来たのだろう。
「そんなに可笑しいですか? 可笑しいですよね。だって、私帰れなくなったんですから」
不意に月明かりが現れる。
影が伸びる。ああ、今日は満月か。
振り向けば、そこには愛しい彼女が。
憎しみの眼差しを、ラギーに向けていた。
手には、月明かりに光る刃物。
彼女には不似合いな、絶望を孕んだ鋭い一振り。
「なんでですか。私、帰りたかったんですよ。ようやく叶うのに。なんで邪魔したんですか」
「……アンタが、好きだから」
「嘘つき!」
彼女は叫んだ。
そして、刃物をかざしたまま、走る。ラギーに向かって。
ラギーは動かなかった。
ユウはラギーの肩を押した。強い力だ。
ラギーは床に押し倒される。
「嘘つき、好きならっ、見送ってよ!!」
ユウはぼろぼろと涙を流していた。
故郷を奪われた少女。
奪ったラギーは、鈍い光を写すナイフよりも、ただ、ただユウを見つめていた。
ああ、彼女になら。
正直死にたくないけど。ずっと、生きたいけど。
彼女になら、殺されてもいいかもしれない。
身勝手な自分を、それで彼女に刻められるならば。
ラギーは、そう思った。
だが、彼女は、刃物をラギーには向けなかった。
自分の喉元に振り下ろそうとしたのだ。
「愚者の行進!」
咄嗟にユニーク魔法を使い、それを止めた。
「何やってんスか! アンタ、死ぬ気ですか!」
「そうだよ!」
ユウの言葉に、ラギーは両目を見開く。
「私、ここにいる意味ないもん! 居場所なんて、ないもん!」
涙を流し、ユウは悲痛な声を上げる。
そうだ。
彼女がラギーを殺すわけがなかった。
誰かを傷つけるような子ではないのだ。
ユニーク魔法を使い、ゆっくりとユウの手をおろしナイフを床に落とす。
すると、ユニーク魔法が解けたことに気づいた彼女は、ナイフを拾わずラギーの胸を力なく叩いた。
「帰りたい……私の居場所に……」
「ユウくん」
ラギーは身を起こし、ユウを抱きしめた。
資格がないのはわかっている。
それでも、抱きしめられずにはいられなかった。
「離して……」
「嫌だ」
「なんで」
弱々しく問いかけるユウに、ラギーは抱きしめる腕に力を込めた。
「アンタが、ユウくんが好きだから」
「嘘だ」
「嘘じゃない。オレは、アンタが好きだ」
顔を伏せたまま、ユウはラギーの胸に顔を埋めた。
「だから、鏡を割った。憎まれてもいいから、アンタの居ない世界なんかいらなかった」
訥々と語る。
静かなら月明かりのなか、胸の内を明かす。
「だけど、正直アンタに嫌われるのは堪えたッス」
「……馬鹿だ」
「馬鹿ッスよ。じゃなきゃ、鏡なんか割らない」
「だったら」
くぐもった声で、ユウは言う。
「私を、幸せにしてよ」
ラギーは両目を見開いた。
そして顔をくしゃりと歪めて、ユウを更に強く抱きしめた。
「絶対、幸せにする」
「私、依存しますよ」
「なら、安心するまで甘やかす」
「それに、すぐ弱音吐くし」
「いつでも呼んで。聞くから全部」
「グリムも付いてくるし」
「アンタの為なら、全部受け入れるッス」
気づけば、ユウは震えていた。
泣いているのではない、笑っているのだ。
「ラギー先輩、愛が重いですね」
「ユウくんだけッス」
そして、ユウは顔を上げた。
苦笑した彼女は、ラギーをその目に写す。
「仕方ないなあ、許してあげますよ」
そして、ラギーに口づけた。
鏡は割れた時、ユウは絶望した。
けれど、同時に少しだけ安心もしていた。
それは不可解だけれど、本当に微かなものだったけれど。
ああ、彼と離れずに済むのか、と。
それは確かに息づいていた恋心。
それはいつか、綺麗に花開くだろう。
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