このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

転がって魔術学園 2章


ダンジョン侵入後。

位置的にはトゥリエーナから数キロ離れた場所にあり、
普通の道にモンスターの油で付けたランタンを当てたら道が浮かび上がってきた。

「しかし、深いな」

「まあね、どうやらここは古代の遺跡みたいだね」

斎賀とゼファーが先頭でつぶやく。

「しかし光る鉱石が壁一面に散りばめられてるなんて・・・昔ここに文明があったのでしょうか?」

「さあ?旦那様はどう思います?」

「知らんが、どうなんだろうな?そこら辺の情報はないのか?」

「うーん、情報的には最近になって見つかったのと昔の神、イフに関係があるらしいね」

「イフ?」

斎賀は首をかしげる。

「イフっているのは昔の武神で悪魔を退けたっていう言い伝えがある神様よ」

「へえ、リアって物知りだな」

「一般教養よ」

とちょっと自慢気に言うリアの真上を何かが横切った。

「きゃ!?」

「うお?」

驚いたリアは斎賀に抱き着くとフルフルと震え出した。
どうやらドッキリ系に弱いらしく、今も足にしがみついている。

「どうやら蝙蝠みたいですね・・・斎賀君大丈夫かい?」

「あ、おう」

「旦那様?足元にゴミがついてますわ?」

「いやいや、これリア」

指をさして説得するも、華名の目に
ハイライトが入らないので、強引にリアを引き離す。

「あ・・・」

「これで問題ないだろ?」

「それでいいのです、旦那様の横は私一人だけですから♪」

華名が斎賀の腕に手を回し、上目使いで見上げる。

「いやいや、俺は付き合った記憶ないからね?」

そんな華名を引っぺがそうとするが、がっちりつかんでるためはがせない。

「なのにそんなにくっついているんですか?」

ふと後ろを見ると、機嫌の悪そうなリアが斎賀をジト目で睨んでいる。

「君たち―、仲睦まじくするのはいいけど遺跡のレポートも取ってほしいなあ」

「すまん、こいつが離れなくて・・・」

「邪魔男、旦那様との時間を邪魔するなら容赦なく叩きのめすわよ?」

「あーうん、僕歓迎されてないらしいね・・・まあいいや、もう多分最深部だよ?」

「なんでわかるんですか?」

「君達前見なよ、何かをはめ込む窪みがあるでしょ?」

「本当だ・・・で何をはめ込むんだこれ?」

「さあ?」

「・・・・・・これ以上進めないわけか」

目の前の壁には色分けされた装飾と魔法陣が描かれている。

「とりあえず絵をかいてレポートを書いたら退出しますか」

「そうだな、じゃあその仕事俺たちが受けるよ」

「誰ですか?」

突如聞こえた声に反応してリアが後ろを向くと、ガラの悪い男たちが
剣やら槍やらハンマーやらを担いでこっちを睨んでいた。
リーダー格のゴツイイケメンは、メリケンサックを手にはめ、腕を組んでいた。
7/13ページ
スキ