転がって魔術学園 2章
座学とは・・・まあ一般的な授業であり、現代日本で最も多い授業体系であろう。
そんなつまらない授業を聞いていたが、この島の歴史は結構壮絶らしい。
地下から悪魔が出てきたり、神が神を食べたり、地上は化け物がうろつくようになったり・・・
何というか、壮絶である。
そんなことを考えているとどこからか丸めた紙が投げられた。
そこには昼休みに校庭に、とだけ書いてあった。
誰が投げたかわからないがとりあえず、気になるので行くことにした。
壮絶な歴史を聞き終わった後昼休みが訪れたため校庭に出向くことにした。
すると一人の好青年がこっちを見て手を招いた。
「・・・・・・だれだ?」
「あれ?覚えられてない?同じクラスのゼファー・テイザーだけど」
「しらない」
本当に聞き覚えが無い。
「あれ?・・・まあいいや、本題に入るけど君この依頼受けてみない?」
「依頼?・・・あー、単位がついてくるあれか」
どうやら内容は最近見つかった地下迷宮の探索の様で、荷物持ち一人、レポート一人、護衛二人が適正人数らしい。
「そうそう、実は四人位欲しくてね・・・君とそこの日ノ丸華名さんも一緒にどう?」
「あら?私に気づくとは結構手練れね」
「あ?そう?随分呼吸音が大きかったから気付いてほしいのかと」
「乙女に言う言葉じゃないわね」
どうやら華名とゼファーは反りが合わなさそうだ。
早くも火花を散らしかけている。
「あーまてまて、それは受けて俺らに何のメリットがあるんだ?」
「そうだね・・・単位が多く貰ったことによって君の立場はよりよくなると思うよ?」
「そんな危険な探索に旦那様は行かせられませんわ」
「へー・・・君がいいところを見せたら彼も君をもっと見つめると思うけどね」
「・・・・・・」
「さらには見つけたものがお宝なら将来の家も建てられるかもね」
「・・・・・・」
華名はゼファーを睨みながら言う。
「物で釣ろうというのは大変愚かね・・・まあ旦那様が行くっていうなら私も行きます」
「だそうだよ?斎賀君は?」
「まあ悪くないんじゃないかな?」
「私も良いと思います!」
華名がここぞとばかりに賛成する。
「それじゃあ決定、他の人は・・・まあリアにでも頼むかな」
そういってどこかへ歩き出していった。
「・・・ところであえて突っ込まなかったけど旦那さまって何?」
「それはもちろん未来設計の終着点です」
「思考がトリップし過ぎだろ!?」
明らかに飛び過ぎている思考に頭を抱える。
「さ!あの邪魔男もいなくなりましたしこの前の続きをしましょうか!!」
「さて、クラスに戻ろうか」
「させません」
「ですよね~」
服をはぎ取られかけ、半裸の状態になった斎賀は
貞操的な死を悟ったが、その時物陰から細身な眼鏡の先生が出てきた。
「おー、お昼からおっぱじめるねえ・・・」
「誰ですか?」
「俺はレーニン・ルーベント・・・魔学の専門教師だよーん」
「あれ?ルーベントって彫り師の・・・」
「ミシェルを見たのかああ!!」
「うわ」
急に血相を変え斎賀の胸倉をつかむ。
「どこで見た!!我が愛しのミシェルをおお!!」
「えっと「詳しく教えてくれ!!」ちょっと引っ張んないで下s「さあ!!私のラボまで来るのだ!!」なんて日だ!!」
「旦那さま!待ってください!」
そんな願いもむなしく、みるみるうちに遠くなっていった。
「またしても・・・」
ガクッとうなだれる華名であった。
結構無理に連れてこられた斎賀だが、薄暗く薬品のにおいがするところについたときに少し疑問を持った
何故かゲージの中にトンデモ生物たちがうようよしているからである。
「なんじゃいあれ・・・」
「うーん?ただのオリジナル生物だけど」
斎賀はこいつの頭どうにかなってるんだろうなあと思った。
その後もずるずると引きずられていたが、やがて物でごった返した部屋で椅子に座らせられた。
「・・・途中とんでもないのが見えたのはこの際目をつぶるとしてなんで俺が拉致られたんですか?」
「そりゃあ我が愛しのミシェルの所在を聞くためだよ!」
「・・・・・・」
斎賀は話が長くなると察した。
その後長きにわたり質問攻めを受けた。