joy!
⒉スケコマシな彼とやんちゃな彼女
「ジョジョ」
「シーザーちゃんどしたのー?」
ふと、ジョセフはシーザーに呼びかけられる。クルっと振り向くとシーザーはラッピングされた小瓶を持って立っていた。
「ほら、バレンタインのお返しだ」
「えっ!?」
「不満か?女子が喜びそうなやつ選んだんだが……」
「そそそそういう訳じゃあないんだけど!ありがとう!」
貰えたのが嬉しかったのかジョセフは子供のようにはしゃいだ。そんな姿を見てシーザーは微笑ましくなる。が、何かを思い出したようにジョセフはピタリと動きを止めた。
「でも、これ他の女の子にもあげてるんだよね……?」
少し心配そうに、かつ寂しそうにジョセフが言う。まるで主人が見当たらなくなった犬のようだ。そんな様子を見てシーザーは、ジョセフの頭に手を置いて優しく撫でた。
「あげてないから、安心しろよ」
「本当?」
「嘘なんてつかない」
「そっ……そっか。えへへ、じゃあ私特別なんだね!」
本当に効果音がつきそうなぐらい笑っているジョセフ。
.*・゚いつまでもお前は特別だからByシーザー.゚・*.
⒊ヘタレな彼とクールな彼女
「…………」
その日の花京院は妙にソワソワしていた。それもその筈。鞄の中には承太郎宛のバレンタインのお返し。まさかもらえるとは思っていなかった花京院は、初めてもらうチョコレートにどう返していいか分からなかったが一応安全策としてお菓子を買ったのであった。
(しかし不安だ。こんなんでいいのかな?あんな素敵なもの貰ったのに……)
「おい」
(いやいやいや、今更買ってしまったのをどうする事も出来ないし。でもなぁ、やっぱり不安、かな)
「おい、花京院」
(うん、まぁ迷っても仕方ない、けど初めての事で動揺しちゃって……うーん)
「おいってば」
「うわああああ」
後ろから肩を叩かれて今まで考え事をしていた花京院はびっくりして思わず三、四歩後ずさりした。それにつられて肩を叩いた承太郎もビックリする。
「な、なんだ承太郎かぁ……」
「なんだってお前……何回も呼んだぜ?」
「そ、そうなの?気がつかなかったよ……」
あーびっくりした。と未だバクバク波打つ脈拍を無理に抑えて花京院は落ち着きを取り戻す。
「ところで、なんでここに」
「ん……?あぁ見かけたから声掛けた」
「そ、そうなんだ」
そしてそれからというものの無言が続く。
(今だ……今しか渡せる時はない……!)
そして花京院は決意する。ひと呼吸してから承太郎によびかけた。
「あの、承太郎?」
「……なんだ?」
承太郎の顔を直視できないのか、花京院は顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
「ば、バレンタインのお返しなんだけど……」
「バレンタインの?何でだ?」
「今日はホワイトデーだからね……」
手渡された小さなチョコレート。承太郎はまさか貰えるとは思ってなかったのかキョトンとしている。が、今置かれてる状況を理解し顔を真っ赤にした。
「あ、ありがたく貰っとくぜ」
「よかった。こういうこと初めてだからよくわからなくてさ……」
「そうか……」
なんとなく淡くて青臭い青春に二人はただただ顔を真っ赤にするしかできなかった。
.*・゚初めてが君で良かったと思うBy花京院.゚・*.
「ジョジョ」
「シーザーちゃんどしたのー?」
ふと、ジョセフはシーザーに呼びかけられる。クルっと振り向くとシーザーはラッピングされた小瓶を持って立っていた。
「ほら、バレンタインのお返しだ」
「えっ!?」
「不満か?女子が喜びそうなやつ選んだんだが……」
「そそそそういう訳じゃあないんだけど!ありがとう!」
貰えたのが嬉しかったのかジョセフは子供のようにはしゃいだ。そんな姿を見てシーザーは微笑ましくなる。が、何かを思い出したようにジョセフはピタリと動きを止めた。
「でも、これ他の女の子にもあげてるんだよね……?」
少し心配そうに、かつ寂しそうにジョセフが言う。まるで主人が見当たらなくなった犬のようだ。そんな様子を見てシーザーは、ジョセフの頭に手を置いて優しく撫でた。
「あげてないから、安心しろよ」
「本当?」
「嘘なんてつかない」
「そっ……そっか。えへへ、じゃあ私特別なんだね!」
本当に効果音がつきそうなぐらい笑っているジョセフ。
.*・゚いつまでもお前は特別だからByシーザー.゚・*.
⒊ヘタレな彼とクールな彼女
「…………」
その日の花京院は妙にソワソワしていた。それもその筈。鞄の中には承太郎宛のバレンタインのお返し。まさかもらえるとは思っていなかった花京院は、初めてもらうチョコレートにどう返していいか分からなかったが一応安全策としてお菓子を買ったのであった。
(しかし不安だ。こんなんでいいのかな?あんな素敵なもの貰ったのに……)
「おい」
(いやいやいや、今更買ってしまったのをどうする事も出来ないし。でもなぁ、やっぱり不安、かな)
「おい、花京院」
(うん、まぁ迷っても仕方ない、けど初めての事で動揺しちゃって……うーん)
「おいってば」
「うわああああ」
後ろから肩を叩かれて今まで考え事をしていた花京院はびっくりして思わず三、四歩後ずさりした。それにつられて肩を叩いた承太郎もビックリする。
「な、なんだ承太郎かぁ……」
「なんだってお前……何回も呼んだぜ?」
「そ、そうなの?気がつかなかったよ……」
あーびっくりした。と未だバクバク波打つ脈拍を無理に抑えて花京院は落ち着きを取り戻す。
「ところで、なんでここに」
「ん……?あぁ見かけたから声掛けた」
「そ、そうなんだ」
そしてそれからというものの無言が続く。
(今だ……今しか渡せる時はない……!)
そして花京院は決意する。ひと呼吸してから承太郎によびかけた。
「あの、承太郎?」
「……なんだ?」
承太郎の顔を直視できないのか、花京院は顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
「ば、バレンタインのお返しなんだけど……」
「バレンタインの?何でだ?」
「今日はホワイトデーだからね……」
手渡された小さなチョコレート。承太郎はまさか貰えるとは思ってなかったのかキョトンとしている。が、今置かれてる状況を理解し顔を真っ赤にした。
「あ、ありがたく貰っとくぜ」
「よかった。こういうこと初めてだからよくわからなくてさ……」
「そうか……」
なんとなく淡くて青臭い青春に二人はただただ顔を真っ赤にするしかできなかった。
.*・゚初めてが君で良かったと思うBy花京院.゚・*.