joy!

こたつでぬくぬくしていたジョナサン達。そこに講座から帰ってきたジョセフが勢いよくドアを開けた。

「みんなっ!バレンタインよ」

街一色バレンタイン色らしく赤やピンクのリボンで飾り付けてある店内やチョコレート作りの為に材料を買う女子、そしてソワソワしている男子たちを見て早く伝えたかったらしい。
いきなり入ってきたジョセフにキョトンとしてから、ジョナサンは言った。

「そうだねぇ、ジョセフはシーザー君にあげるんだね」
「へっ!?」
「図星、ですか」
「図星っスね」

意表をつかれたジョセフは裏声を出してビックリする。ぷくーっと赤くなるジョセフだが気を取り直して本題に入る。

「私チョコレート、作るわ!」
『ジョセねぇが?』
「何その反応!作っちゃいけないわけぇ?」
「い、いやそーゆー訳じゃあないのただ、普通に驚いただけよ……」

視線を泳がせながら徐倫は言い訳をする。ふんっと鼻を鳴らしジョセフはドヤ顔をしながらiPadを取り出した。そこにあるのはクックパ●ド。料理についてたくさん載っている有名なサイトである。

「今回はこれ、量産できるトリュフと生チョコを作ります!!」
「良いですね作りましょうか。チョコプリンがあってもいいですねぇ……でも結構人数がありますから……」

こう見えてジョルノ、チョコレートとプリンが大好きなのである。

「よーし!じゃあチョコプリンも作っちゃお!」
「本当ですか!」

キャッキャとはしゃぐ二人。ジョルノに至ってはいつもはしゃがないのでいつもより目のハイライトが5割増しだ。
……一方あまり乗り気ではない者もいる。承太郎だ。こたつでミカンを食べながら姉妹のはしゃぎように呆れていた。

「やれやれだぜ」
「承太郎もやろう?」

ジョナサンが微笑みながら承太郎に言う。

「は?なんで……」
「だってきっと花京院君期待してるよー」
「なっ!?」

ドキッとした承太郎。ジョナサンはただニコニコと様子を伺う。……と言ってもさすが長女、妹達の事は何でもお見通し。きっと口先ではやれやれ……と言いながらも本当は作ろうかな、なんて考えているのは分かっているのだ。

「素直じゃあないんだから」
「なんか言ったか?」
「いいや、何にも」

こうして承太郎も参加。

「僕もジャイロとルーシーとHP、それからシュガーにあげよっかな」

んー……と考え込んでいるジョニィ、そして徐倫はさっきのセリフに一人いないことに気がつく。

「あれ、ディエゴは?」
「石でも食ってろ」
「それは、可哀想すぎるでしょ……いくらなんでも」

何のためらいもなく吐き捨てたジョニィをみて苦笑いをする徐倫。徐倫はディエゴも可哀想になぁと少し思った。


そして波瀾万丈のチョコレート作りが始まる……!
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