joy!

少し風が吹いているがまだまだ蒸し暑く、セミがミンミンと五月蝿く鳴いているある日。白のカッターシャツのボタンを上から二、三個外し、団扇を扇ぎながら彼、メローネは外にたっていた。

「あっつー…夏って何でこんなにも暑いのかね!?ってかこんな暑い日に風紀の仕事とかなに考えたんだよ!」
「仕方ないだろ、今日出校日だから」

ディ・モールト暑いとメローネがぶつぶつと文句を垂れる。隣ではリゾットも団扇を扇ぎながら出校してくる生徒を眺めていた。眺めるのではなく、制服チェックなのだが。そう、彼らは風紀委員会の仕事中だ。二人ともルックスが良いので、ちらちらと女子がこちらを見てきたりするが、今は暑さでそれどころではなかった。

「大体、ほぼ私服OKの癖に制服チェックって」
「まぁ、制服あるしお約束ってやつだろ」
「ま、汗で透けブラ見放題だね」
「死んでこい」

ナチュラルに変態発言をするメローネにツッコミを入れて、ボーッとしていると、リゾットたちの方に一人向かってくる女子がいた。

「おや?リゾット、こんな暑い中仕事ですか」
「ジョルノか」

やって来たのは現生徒会長ジョルノ。制服をきちんと着て、暑いのに涼しげな顔をしていたが少し汗が滲んでいて、タオルで拭いていた。

「暑くないのか?」
「暑いですよ」
「暑いのによくちゃんと制服着られるよな」

リゾットは偉いな、といってジョルノの頭に手を置いた。ジョルノはその行為に少しムッとする。

「子供扱いしないでくださいよ」
「あ、悪い」
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