joy!

ゆっくりとアームが動いて下に降りていく。

「よしよし…良いぞ…そのままで」

イルカを掴んだのはよかったが、ボトッと音を立てて落ちる。

「あっ…落ちちゃった」

そういってまた、チャリンと100円玉を入れた。

「まだやるのか?」
「まだって…これ二回目だよ?」

すると、イルカのぬいぐるみが取り口に落ちてきた。

「やったっ!取れたよ承太郎!」
「二回で取ったのかよ…すげぇな」

中々の大きさで、両手で抱え込む位だった。花京院は取り出し口から出して、はい。と承太郎に渡した。

「ホントに良いのかよ…?」
「もちろんだよ。承太郎のために取ったんだから」

ニコリと微笑む花京院にキュンとする承太郎。しかし本人はそれが何なのか気がついていないみたいだ。

「さっ…サンキュっ…」

真っ赤になった顔をイルカに埋める。そんな承太郎を可愛いとか思って花京院も頬を染める。

「帰ろっか」
「あぁ…」

夕方頃に、イルカのぬいぐるみを大事そうに抱き締めながら帰る女子高生が見かけられたそうです。


★おまけ★

承太郎帰宅。

承太郎「さて、名前でもつけるか」
承太郎「イルカっぽい名前が良いよな」
承太郎「ゆう太…イルカっぽくねぇな…」
承太郎「ふう太とか」
承太郎「うん。ふう太だ。ふう太にする」
ガチャ
仗助「承ねぇー?ごはんっスよー…」
承太郎「仗助!?」ガバッ
仗助「…………」
承太郎「誰にも言うなよ!?誰にも言うなよ!?」
仗助「あー…了解っス。言わないっスよ」
承太郎「本当に言うなよ!」
仗助「分かったっスよぉー!(必死だ…)」

そんな夕飯どき。
なんとなく影で可愛いことしてる承太郎が書きたかった。
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