joy!

そんな会話をしていると、屋上につく。重たい扉を開けると風が入ってきた。
話していると、だんだん打ち解けていった。花京院の話に相づちを打ったり、質問されたら答えたり。承太郎は最低限の言葉しか話さなかったが、それでも会話は案外弾んでいたりするものだ。承太郎も顔には出さないが実は楽しかったりする。

「そうだ、承太郎。今度ゲーセン行こうよ」
「良いぜ」
「僕、UFOキャッチャー得意なんだよ!」

自信満々に言う花京院。ゲームの話になると目を輝かせて楽しそうに話す。

「じゃあ、土曜日ね!」
「あぁ」

承太郎は不思議と鬱陶しいとは感じなかった…むしろ一緒にいると案外楽しいとさえ思えてきた。

「楽しみに待ってる」

普段あまり笑わない承太郎が、笑う。それは本当に、心のそこから笑っている綺麗な笑い方だった。先ほどからずっと笑ってはいなかった承太郎がそんな綺麗な顔をしたものだから花京院は少し赤くなってしまう。

「うん。僕も楽しみにしてるね」


こうして、二人は出会ったのだった。
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