joy!

「刺身!」
「ミス」
「スイス!」
「すす」
「う~…すすき」
「キス…あ、魚の方ですからセーフですよ」
「だぁぁっ!なんで“す”ばっかりなんだよぉ!」

ナランチャとジョルノが、しりとりをしている。さっきまでは、『お祭り荒らし(仮)だぁぁ!』と、全体的にお祭りを回っていた。が、皆して限界だった。主に言い出しっぺのナランチャが。ジョルノたちは近くにあったベンチに腰をかけた。
狐のお面を着けて、ナランチャの隣に座ったジョルノは暇だし、しりとりしましょう、ナランチャ。と言ったのだ。そして冒頭へ戻る。

「ジョルノはずりーよ!」
「しりとりでだって、策ぐらい練りますよ」
「ってか基本じゃない?」
「もうすぐ花火始まるぜ」

ミスタが腕時計を見ながら皆に告げる。さっきまで地団駄していたナランチャだが、急にがばっと立ち上がる。

「マジで!?今から見える場所行こうぜ!」
「そうですね」
「出来れば人があんまりいない方が良いですね」

ジョルノ達が場所をしていると、ミスタが提案をした。

「あ、俺いい場所知ってるぜ」
「じゃあそこ行きましょ」

五人は立ち上がって、ミスタの案内をもとにその場所へと向かう。
………
その場所とは、祭りのために封鎖されているタワー。少し暗いが、まぁなんとか懐中電灯もなくても見えるレベル。

「ここだぜ。おっエレベーターは動いてるみたいだな」
「まぁ、浴衣で階段ってキツイですからねぇ…」

エレベーターがチンと音を立てて、最上階につく。扉が開くと夜店の明かりが眩しい。

『おぉ~!』
「綺麗ですねー」
「だろ!?」

ドヤァ!とでも効果音がつきそうだ。ナランチャがキラキラした目で『たっけー!』とはしゃいでいる。

「いい場所見つけたんですね、ミスタ」
「あぁ!」

暗くてよく見えないが少しミスタの頬が赤くなっている気がした。ジョルノは相変わらず真顔だったが。

「ねぇ…ミスタ、なんか嬉しそうじゃない?」
「だよなぁ」
「ちょっと、ミスタ…こっちへ」
「あ?」
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