joy!

夕日が映えて綺麗な公園。

「…なんか、康一も大人っぽいとこしってんじゃん。もしかして心配ご無用ってやつだったー?」
「んー楽しかったし、良くね?」

それもそうか。と納得したところで、ふっと笑った仗助に思わず見とれてしまう億泰。どちらもいい雰囲気…になったところで、

「あー!」
「何だよ!いきなりっ?ばれるぞ?」
「見て見て見て!康一っ!キスっ!キスしてるー!」

二回目は少し小声になったが、それでも仗助は興奮が隠せない様子。そう…あの雰囲気で康一たちは、キスをしたのだった。億泰は、(やりやがったなチクショウ!)と、焼きもち(?)を妬いていた。と同時に、

(いや、いっそのこと俺だって今ならいけるんじゃね?)

と。…思い立ったが吉日。早速実行に…

「仗助!」
「んー?」

今だ、やれ!やるんだ!俺!と心でエールを送りながら、顔を近づけていく…残り3センチ…のところで、

「あっ!康一たち行っちゃう!行くよ!」
「えっ…お、おう…」

あえなく玉砕。億泰は今日ほど康一を恨んだことはなかったと言う。(逆恨み)
それから康一は学校でも由花子に話し掛けるようになり、二人のラブラブっぷりは瞬く間に広がった。

「ありがとう仗助ちゃん」
「いやいや、こっちは何にもしてないっスよ!」
「仗助ちゃんも早くイイ人が見つかると良いわね」
「えっ」

由花子にそんなことを言われるなんて思ってもいなかった仗助だったが、今度からは少し考えてみようかな~?と考えてたり。
その頃の億泰と康一。

「康一…俺…」
「えっ?何?どうしたの!?」

あれから康一は落ち込んだ億泰をなだめるのに必死だった。自分が逆恨みされていたと気がつかないまま。
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