joy!2
「……食べ過ぎじゃあないの?プリン」
呆れたようなため息と一緒に思っていたことを口に出す。目の前のパフェには物理法則を無視したかのように三、四個のプリンが乗っていた。それを臆すことなくパクパクと食べていく自分の姉妹には呆れを通り越して感嘆すら出てくる。僕も甘いものは嫌いではないけど……ここまでゴテゴテとしたスイーツはいくらなんでも胸焼けがしてしまう。
「そうですか?好きなものは別腹と言いますしね」
惚れ惚れするほど整ったイタリア風の顔立ちは嬉しそうに歪んでいる。サラサラとなびく金糸の三つ編みも心無しか嬉しそうに見えてくる。重力無視をしているプリンも大分減っていて溶けかけのアイスがパフェの器に沈んでいく。
「ジョニィも食べますか?」
「僕は……いいや。見てるだけでお腹いっぱいになってきた」
「そうですか」
モグモグとプリンを食べていくジョルノはその手を止めることなく僕に突拍子もない質問をしてきた。
「……ところでジョニィ。なんでいつも僕と買い物に行くんですか?」
「だめ?」
「そんなことは。ちょっと気になっただけですよ。ジョナサンや仗助と仲がいいのにと思って」
別に仲が悪い訳では無いけれどジョルノとはあまり話をしない。良く話をするのは仗助やジョナサンだし、徐倫やジョセフが自分に絡んでくる時もある。承太郎は……よく分かんないし。興味があるのかないのかプリンを食べつつ僕をじっと見てくるジョルノ。
「あぁ、確かにジョナサンや仗助とは仲はいいよ。でも1番は……君がいるとディエゴがついてこないんだよね」
「はぁ……あなた彼のこと嫌いですもんね」
「そうなんだよ!あいつどこから見てるのか知らないけど、いっつもどこからともなくやって来て僕の名前を呼ぶんだ!どうかしてる!狂ってる!」
「そうですね。彼は愛に狂っていますもはや尊敬します」
愛に狂ってるだって!そんな気持ち悪い事言わないでよ、鳥肌が立つ。どうしてこんなにも毛嫌いするのかはまたは長くなるけれど、少し思いを巡らせるだけでも、奴とは気が合わないし仲良くなれる気がしないと思う。愛だの恋だの気にするような人間じゃないくせに!いっそ僕に恨みでもあるのだろうか、あるんだろうな!嫌がらせでやってるとしか思えない。
「で、だ。僕が君と買い物に行く理由なんだけど。それは君がDIOからご贔屓にされてるからなんだよ」
「そんなにされてますかね……パードレと呼べとか何とかは言ってきますけれど……」
父親じゃないのに……とため息をつくジョルノ。君はDIOに絡まれてる時いつも露骨に嫌そうな表情をしてるもんな。
「そう!……兄さんの方さ、君が僕と買い物に行くとディエゴのことを止めてくれるんだよ。「ジョルノの邪魔をするんじゃあないディエゴ!」とかいってさ。思わずラッキーって思ってそれからずっと君と一緒さ」
ディエゴがいないだけでずっと楽だ!買い物についてきた時には隣でずっとうるさく喋っているに違いない。ああ考えるだけでムカつく!
「そういう事だったんですね」
「全く……本当にディエゴは僕を見かけると向こう見ずに突っ走ってきて超怖いんだけど。何されるかわかったもんじゃないし。あいつほんと死なないかな」
「意地でも生きてそうですけど。しぶとく」
「僕もそんな気がするよ。はぁ……んでも、君は君で大変そうだな。親バカが……」
なにかと世話を焼こうと……もとい甘やかそうとするのだからジョルノもうんざりしていることだろう。
「親じゃあないんですけどね。なんだかんだ良くはしてくれるんですけど」
「ホント凄いよね。贔屓っぷりというか。僕とかジョセフにはまったく話しかけないし、話しても無表情か見下したいけ好かない顔なのにさぁ。ジョルノと一緒にいるとコロコロ表情変わって」
泣いたり怒ったり笑ったりと、僕達を目の前にした時とは全く違う表情をする。僕とかジョセフと話している時が1番そうだ。表情ひとつ変えやしない。心做しか声のトーンも低い気がする。なに?何がそんな気に食わないの?僕だって君のこと気に食わないよ?喧嘩売ってんの?ジョナサンが連れてきてなかったら真っ先に拒否してたよ?……そんなことを思うのだが、あいつは僕らがどう思ってるのかすらどうでもいいのだろう。そういう所はディエゴそっくりだ。あいつもジョセフとか仗助には一切の関心を見せない。なのに僕にだけは異常な関心を見せる。正直いって気持ち悪い。
「DIOさんは別に表情筋死んでる訳では無いですからね」
「DIOさんって……相当他人行儀だね……」
「隣人ですからね。そもそも父親じゃあないですし」
元々敬語だからなのもあるんだろうけど距離があるように聞こえる。というか距離取ってるだろもしかしなくても。
ゴテゴテのプリンパフェも佳境に入り、敷き詰められた生クリームも減ってきたところで乱入者はやってくる。
呆れたようなため息と一緒に思っていたことを口に出す。目の前のパフェには物理法則を無視したかのように三、四個のプリンが乗っていた。それを臆すことなくパクパクと食べていく自分の姉妹には呆れを通り越して感嘆すら出てくる。僕も甘いものは嫌いではないけど……ここまでゴテゴテとしたスイーツはいくらなんでも胸焼けがしてしまう。
「そうですか?好きなものは別腹と言いますしね」
惚れ惚れするほど整ったイタリア風の顔立ちは嬉しそうに歪んでいる。サラサラとなびく金糸の三つ編みも心無しか嬉しそうに見えてくる。重力無視をしているプリンも大分減っていて溶けかけのアイスがパフェの器に沈んでいく。
「ジョニィも食べますか?」
「僕は……いいや。見てるだけでお腹いっぱいになってきた」
「そうですか」
モグモグとプリンを食べていくジョルノはその手を止めることなく僕に突拍子もない質問をしてきた。
「……ところでジョニィ。なんでいつも僕と買い物に行くんですか?」
「だめ?」
「そんなことは。ちょっと気になっただけですよ。ジョナサンや仗助と仲がいいのにと思って」
別に仲が悪い訳では無いけれどジョルノとはあまり話をしない。良く話をするのは仗助やジョナサンだし、徐倫やジョセフが自分に絡んでくる時もある。承太郎は……よく分かんないし。興味があるのかないのかプリンを食べつつ僕をじっと見てくるジョルノ。
「あぁ、確かにジョナサンや仗助とは仲はいいよ。でも1番は……君がいるとディエゴがついてこないんだよね」
「はぁ……あなた彼のこと嫌いですもんね」
「そうなんだよ!あいつどこから見てるのか知らないけど、いっつもどこからともなくやって来て僕の名前を呼ぶんだ!どうかしてる!狂ってる!」
「そうですね。彼は愛に狂っていますもはや尊敬します」
愛に狂ってるだって!そんな気持ち悪い事言わないでよ、鳥肌が立つ。どうしてこんなにも毛嫌いするのかはまたは長くなるけれど、少し思いを巡らせるだけでも、奴とは気が合わないし仲良くなれる気がしないと思う。愛だの恋だの気にするような人間じゃないくせに!いっそ僕に恨みでもあるのだろうか、あるんだろうな!嫌がらせでやってるとしか思えない。
「で、だ。僕が君と買い物に行く理由なんだけど。それは君がDIOからご贔屓にされてるからなんだよ」
「そんなにされてますかね……パードレと呼べとか何とかは言ってきますけれど……」
父親じゃないのに……とため息をつくジョルノ。君はDIOに絡まれてる時いつも露骨に嫌そうな表情をしてるもんな。
「そう!……兄さんの方さ、君が僕と買い物に行くとディエゴのことを止めてくれるんだよ。「ジョルノの邪魔をするんじゃあないディエゴ!」とかいってさ。思わずラッキーって思ってそれからずっと君と一緒さ」
ディエゴがいないだけでずっと楽だ!買い物についてきた時には隣でずっとうるさく喋っているに違いない。ああ考えるだけでムカつく!
「そういう事だったんですね」
「全く……本当にディエゴは僕を見かけると向こう見ずに突っ走ってきて超怖いんだけど。何されるかわかったもんじゃないし。あいつほんと死なないかな」
「意地でも生きてそうですけど。しぶとく」
「僕もそんな気がするよ。はぁ……んでも、君は君で大変そうだな。親バカが……」
なにかと世話を焼こうと……もとい甘やかそうとするのだからジョルノもうんざりしていることだろう。
「親じゃあないんですけどね。なんだかんだ良くはしてくれるんですけど」
「ホント凄いよね。贔屓っぷりというか。僕とかジョセフにはまったく話しかけないし、話しても無表情か見下したいけ好かない顔なのにさぁ。ジョルノと一緒にいるとコロコロ表情変わって」
泣いたり怒ったり笑ったりと、僕達を目の前にした時とは全く違う表情をする。僕とかジョセフと話している時が1番そうだ。表情ひとつ変えやしない。心做しか声のトーンも低い気がする。なに?何がそんな気に食わないの?僕だって君のこと気に食わないよ?喧嘩売ってんの?ジョナサンが連れてきてなかったら真っ先に拒否してたよ?……そんなことを思うのだが、あいつは僕らがどう思ってるのかすらどうでもいいのだろう。そういう所はディエゴそっくりだ。あいつもジョセフとか仗助には一切の関心を見せない。なのに僕にだけは異常な関心を見せる。正直いって気持ち悪い。
「DIOさんは別に表情筋死んでる訳では無いですからね」
「DIOさんって……相当他人行儀だね……」
「隣人ですからね。そもそも父親じゃあないですし」
元々敬語だからなのもあるんだろうけど距離があるように聞こえる。というか距離取ってるだろもしかしなくても。
ゴテゴテのプリンパフェも佳境に入り、敷き詰められた生クリームも減ってきたところで乱入者はやってくる。