joy!2

「暑ーいっ!」
「夏だし」
「ジョセねぇまだかなー」

焼けるように暑い砂浜に座って砂山を作っている仗助と億泰。ペタペタと砂を持っていくと段々大きな山ができる。

「そうだ!お城にしようよ!」
「出来んのかよー?」
「やってみなきゃあ分からない!」

アバウトに砂を削っていく仗助につられて億泰も砂を削っていく。

「……昔ジョセねぇと作ったなぁ」
「お城?」
「モンサンミッシェル」
「モン……?」
「大変だったなぁ細かいし」

億泰はモンサンミッシェルが何なのか分かっていない様子だが仗助が楽しそうに話しているのを見てあぁ楽しかったんだなぁというのは分かったから。

「俺も兄貴と作ったんだよなー」
「あぁ、形兆?」
「そうそう。多分そのモンなんとかよりは劣るけど」
「まぁ優劣は関係ないんじゃない?」

ニコッと効果音の付きそうな笑顔にまたキュンとなる。

「ま、波の近くで作っちまってすぐ流されたけど……」
「あらま」
「だからもっと遠くに作ってたら、波が近づいてくるんだよ!」
「それ、億泰達が近づいてるんだよ」

あははと笑い合う2人。そしてジョセフ達が帰ってきた。仗助がこっちこっち!と手を振ってジョセフが駆け寄った。その後ろからシーザーもやってくる。

「たっだいまぁん。ちゃんと買ってきたわよっ!」
「おかえりー。あ!タレたっぷりー!」
「うまそー」
「ジョジョがちゃんと買ってきたんだぜ」

ちらっとシーザーが見るとジョセフはハッとしてシーザーに言う。

「シーザーちゃん、シーっ!」
「ジョセねぇやっさしー」
「あっ姉として当たり前よ!」

褒められて嬉しいのかジョセフは胸を突き出してふふんと笑った。

「億泰、一緒に食べよー」
「おう!」
「シーザーちゃんもっ!」
「はいはい」

こうして海辺で四人のランチタイムが始まった。
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