恋する動詞

ボスが好き。たしかに尊敬していた。ジョルノはもっと好き。尊敬ではない何か。遠い存在で、手がとどかない気がする。

「でも、好き……」

そう言うと、ジョルノはキョトンとした。好きになるのは難しい。ジョルノはすごい。もちろん尊敬してるけど、もっと違う何かだと思う。うーん、ボスとは違う何かだった。
気がついたのが最近だから今でも分からなくて、モヤモヤしてでもちょっと嬉しくて……。

「んー何だろう?わかる?ジョルノ」
「……さぁ?なんでしょうね」
「?ジョルノ分かるの?」
「分からないですよ……自分で考えるのもいいんじゃあないですか?」
「そ、そうかな?」

そう言ったジョルノはとっても綺麗だったんだ。

「ゆっくりで、いいんじゃないですか?」
「うん……わかるまで待っててね」
「何時までも待ってますからね」

ジョルノと僕はクスクスと笑いあった。
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