恋する動詞

「う、うわああああん!!!」
「ど、どうしたんだよ」
「シーザーが浮気したああ!馬鹿ああ」

ある昼下がり。屋敷に帰ってきたシーザーはぽかんとしていた。しくしくと泣いているジョセフを慰めるスージーQがいた。

「ジョジョ、さっきからあの様子なの。シーザー何か知らない?」
「知ってたらこんなところで固まってない……」
「わよねぇどうしたのよジョジョ」
「シーザーが……」
「俺ぇ?」

未だにスンスンと泣くジョセフがシーザーを指さした。スージーQもシーザーもポカーンとしている。ジョセフは涙ながらに訴える。

「私というものがありながら……」
「ちょちょちょちょっと待て!どういうことだ!?」

ジョセフの話をまとめると、シーザーが最近よく出かけるので何があるのか(楽しいことかと思っていた)と後をつけてみたところ、女性と待ち合わせていたのを発見した。とのことである。

「それ本当?シーザー」
「まぁ、本当。だが浮気ではない」
「じゃあどうして女性と?」
「あれはクラスメイトさ。ただのね」

たまたま会っただけらしい。それ以外の日はただジョセフのためにと洋菓子を買ったりしていただけらしい。ちょっとした偶然から、ジョセフは浮気だと勘違いをした。

「ジョジョ、俺の彼女は後にも先にもお前だけだから心配するんじゃない」
「シーザー……!」
「いい話ね……」

さっきまですすり泣きをしていたジョセフをしっかり抱きしめて頭を撫でる。

「シーザーごめんなさい!疑ったりして!!」
「気にしてないさ。俺も心配かけて悪かった」
「二人は何をしているのです?」
「リサリサ様!えぇっと。愛の確認です」
「?」
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