恋する動詞

「本当だって!」
「本当か?」
「何回も言ってんじゃん」

その日、ジョセフとシーザーはソーダ片手に話し合っていた。内容は、夏だし、プール行きたいよねーということ。
ジョセフがキャッキャとはしゃいでいるのにホッコリする反面、こいつを甘やかしたらとことん甘えてきてしまうから修業もサボるだろう、と考えてしまう。

「でもお前、ちゃんと修業するんだろうな?」
「するって!もうシーザーちゃんてば心配性」
「前科があるからなお前」
「うっ」

そう。以前もジョセフはやるやると言っておきながらやらないという前科持ちだった。

(心配だ)
「もう!シーザーってば俺のこと信じてないの?ジョジョ、かなしーい」
「べ、別に信じてないわけじゃないけど……」

ちょっとブリっ子のまねをするジョセフにイラッとしながらはぁっとため息をつく。全く、俺はこいつに甘いんだなぁ……とシーザーは思った。

「分かったよ、お前を信じるから」
「やったぁ!」
「そのかわり、こんどサボったらリサリサ先生に通告してお仕置きだからな」
「う……頑張ります……」

ゴクゴクとソーダを飲み干して、ジョセフは楽しそうにプールの用意をしに行った。
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