恋する動詞

「はぁ」
「どうかしたの?」
「お前には関係ない」

ああもう、元凶は帰れ!

今、頭を悩ませているのはこいつ、ジョナサンを陥れるには何がいいかという事だ。どんなにやっても俺に向かってニコニコしやがって。癪に障るったらありゃしない!

「で、でも」
「なんでもないとゆーとるだろうが!」
「……ごめん」
「ふん……」

そうやって悲しむ顔も癪に障る!悲しむな笑え……ん?違う。俺はあいつを悲しませたいだけで、遺産目当てな訳だから……と、いつもいつも考えがまとまらなくなる。そのうちこいつのペースに飲まれてしまうのではなかろうか、と苛立ちを覚える。
今はあいつのことなんて気にしなくていい……取り敢えずどうしたら陥れることが出来るだろうか、それを考えなくては。そう思っていた矢先に、ジョジョがことりと紅茶の入ったティーカップを俺の隣に置いた。

「はい、紅茶入れてもらったよ」
「……ふん、勘違いするなよ。飲まないともったいないと思ったからだ」
「素直じゃないね」

まぁ……考えるのは後にしよう。

.*・゚憂うのはあなたへの恋心のせい.゚・*.
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