恋する動詞

「ジョルノ!」
「ナランチャどうしたんですか」

後ろからナランチャがジョルノに飛びつく。特に驚いた様子もなくナランチャの方を向いた。いつものことである。ナランチャがガバッと多いかぶさるように抱き着いてジョルノに構ってくれ、というような視線を向けるのだ。初めは驚いてはいたもののだんだん慣れ始めて、ジョルノはあぁまたかという感じだ。そんな表情を見てナランチャはムッと膨れっ面になる。

「なんだよーもっとなんかないのか?」
「なんかですか……」
「そうそう!なんか!」

キラキラしたような瞳を向けてジョルノを見ているナランチャ。こういうのを見るとジョルノは、本当に自分より年上なんだろうかと考える。構わないとそのうち全体重を乗っけてくるであろう。

「そうですね、じゃあもう少し待ってください。そうしたら遊んであげますから」
「もう少しってどれくらい?」
「5分程度で」
「ちょっと長い……けど、俺の方が年上だから待っててやるよ!早くしろよ」
「ありがとうございます」

まだ離れないナランチャはまたギュっと抱き着く。ジョルノが嫌がらないのはなんとなく心地がいいからであった。

「ジョルノー早くしろよー」
「まだ一分も経ってませんよ」

それから5分経ってからジョルノは机の上を片付ける。

「終わりましたよ、ナランチャ」
「じゃあ遊ぶぜ!」
「何するんですか」
「決めてない!ただ外行って一緒にいるだけ!」

まさに無計画である。そんなところも彼らしいと言えば彼らしいが。

「んーとにかくさ一緒に遊ぼうぜ!」
35/67ページ
スキ