恋する動詞
1:焦がれる(DIOジョナ)
その時ハァァ……とため息がこぼれる音がカイロのとある館に響いた。どうしたもこうしたもない。これはもう何回もあったことだ。
「またため息ついてますよ」
「WRY……」
「このところ何回もですね」
どうかしたのですか?とテレンスは不思議そうに聞く。
するとDIOは必ずなんでもないと返す。このところそのやりとりが何回もある。
「なんでもないわけないですよ。ため息なんてして、DIO様らしくない。聞いているこっちもいいものではありませんよ」
「……テレンス貴様言う様になったな……とにかく俺はなんでもないったら」
なんでもなくはないが。
それは百年前のことを思い出したから。思い焦がれて百年。今、DIOは彼と繋がっている。生きたジョナサンはもういない。それでもどこか、願ってしまうのはらしくないとDIOは思っている。
「お前の何が俺を掻き立てるのか……いや、俺は分かっている。認めたくはないが」
あの時、自分の全てを賭け、次へと道を残したあの勇気が、あの優しさが、あの全てが……今、DIOを思い焦がしているのだ。それは胸を締め付け、窒息してしまうほど苦しく、燃えるように熱い。今までに経験したことがないほどの思いだった。
「失ってから気づく……か」
ズキズキと首筋がまだ痛むがそれさえも隠れてしまうほどの胸の痛み。走馬灯は彼のことばかり。
それが恋だと気付いたのは、貴方が居なくなってから。思い焦がれるは貴方だけ
その時ハァァ……とため息がこぼれる音がカイロのとある館に響いた。どうしたもこうしたもない。これはもう何回もあったことだ。
「またため息ついてますよ」
「WRY……」
「このところ何回もですね」
どうかしたのですか?とテレンスは不思議そうに聞く。
するとDIOは必ずなんでもないと返す。このところそのやりとりが何回もある。
「なんでもないわけないですよ。ため息なんてして、DIO様らしくない。聞いているこっちもいいものではありませんよ」
「……テレンス貴様言う様になったな……とにかく俺はなんでもないったら」
なんでもなくはないが。
それは百年前のことを思い出したから。思い焦がれて百年。今、DIOは彼と繋がっている。生きたジョナサンはもういない。それでもどこか、願ってしまうのはらしくないとDIOは思っている。
「お前の何が俺を掻き立てるのか……いや、俺は分かっている。認めたくはないが」
あの時、自分の全てを賭け、次へと道を残したあの勇気が、あの優しさが、あの全てが……今、DIOを思い焦がしているのだ。それは胸を締め付け、窒息してしまうほど苦しく、燃えるように熱い。今までに経験したことがないほどの思いだった。
「失ってから気づく……か」
ズキズキと首筋がまだ痛むがそれさえも隠れてしまうほどの胸の痛み。走馬灯は彼のことばかり。
それが恋だと気付いたのは、貴方が居なくなってから。思い焦がれるは貴方だけ