恋する動詞

「ジョルノ」
「なんです?」
「なんとなく」

くるくるとジョルノの後ろ髪を弄るブチャラティ。さらさらと流れていく髪が心地よい。静かに本を読んでいるジョルノに『こっち向け』と言うようにちょっかいを出す。その手はだんだんと髪から頬へと動いていくそれがくすぐったくてジョルノは目を細める。

「くすぐったいですよ」
「そりゃあくすぐったくしてるんだからな」
「変ですね」

それでも逃げようとはしないのは好きだからだなぁ、惚れた弱みだなぁとジョルノは思っていた。

「髪サラサラだな」
「ブチャラティだってさらさらですよ」
「そうか?……なぁ三つ編みしていいか?」
「もうしてるんで」

ボーっとしながら言うブチャラティは未だにジョルノにちょっかいを出していて、(言い方が悪いが)邪魔だったのかいつの間にか本を閉じていた。

「じゃあキスでどうだ?」
「飛躍しすぎです」
「ダメか?」

振り返ったジョルノにそういった。ジョルノは息をついてからそっとブチャラティの頬を触る。

「ダメなんて言ってないじゃあないですか」
「じゃあいいのか」
「……察してください」
「言ってくれないと分からないな」

.*・゚「いいよ」の一言を下さい.゚・*.
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