第3章
夢小説設定
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夏休みを終えた生徒達がホグワーツに到着する時間が近づいたので、朔姫夜は制服に着替え始めた。
「スカートとやらはなんだかスースーするな。これも一緒に購入しておいて良かった」
朔姫夜はスカートを履いた後、膝上ぐらいの長さのスパッツを履き、太股に杖をしまうホルダーをつけ大広間へと向かった。
新入生歓迎会の準備が整い始めた頃、朔姫夜は大広間の扉の手前で待っている新入生の列の後ろに並んだ。
「あの子、汽車に乗ってたっけ?」
「乗っていないよ。居たらわかるもん、あの髪じゃ」
「じゃあ、どうやって来たのかな」
自分達とは髪の色が違う朔姫夜の姿に気がついた生徒達の話し声でざわめきが起こったが、大広間から出て来たマクゴナガルが「静粛に!」と言うと再びシーンと静まり返った。
「組分け儀式が始まります。一列になってついて来なさい」
とんがり帽子を被った魔女、ミネルバ・マクゴナガルの後に続いて大広間へと入って行った。
上級生達が着席している長テーブルはグリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンの4つの寮に分かれていた。
マクゴナガルは上座にある教職員テーブルまで引率し、四本脚の椅子とボロボロのとんがり帽子を朔姫夜達、一年生の前に置いた。
継ぎ接ぎだらけのボロボロな帽子で一体、何をするのだろうか?と思っていると、帽子がピクピク動き出した。
鍔の縁の破れ目が、まるで口の様に開いて帽子が歌い出し、その歌が終わると拍手が沸き起こった。
マクゴナガルが順番に名前を呼び、呼ばれた者は椅子に座って帽子を被ると帽子が寮の名前を叫んだ。
「朔姫夜・四楓院」
名前を呼ばれた朔姫夜は他の者と同様に、椅子に座ると帽子を頭の上に乗せた。
「フ~ム……難しい」
低い声が朔姫夜の耳に聞こえて来たが、周りの者には何も聞こえていない様だった。
「非常に難しい…勇気に満ちている。才能もある。誰よりも強くなりたいという欲望もある…さて、何処に入れたものかな?」
「……何処でも同じではないのか?」
朔姫夜はどの寮に入れるか悩んでいる帽子に問い掛けた。
「同じではない。それぞれ特色というものがある。君はグリフィンドールとスリザリンの気質が強いのだが……」
「成る程。どちらの寮に入れるかで悩んでいると言うのだな?私はセブルスが寮監している寮には入りたくはない。希望が通るならば、グリフィンドールが良いのだが」
「確かかね?君は偉大になれる可能性を持っている。スリザリンに入れば、その道が開けるが?」
「強くはなりたいが、偉大になりたい訳ではない」
「それならば……『グリフィンドール!』」
他の人よりも時間が掛かっていてホール内がざわめき始めた時、帽子がみんなに向かって寮の名前を叫んだ。
朔姫夜は椅子の上に帽子を置くと、グリフィンドール寮のテーブルへと移動し、人が余り座っていない場所に座った。
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