第1章
夢小説設定
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薄暗い森の一角の空間が裂け、そこから薄花桜色の髪で青藍の瞳の少女が現れた。
それはまるで別の場所から見えない扉を開き、森の中へと入って来たかの様だった。
「……此処が、異世界か…」
少女はそう呟くと大きな深呼吸をした。
斬魄刀の気配が尸魂界(ソウルソサエティ)に居た時より強くなっている 。
そう遠くない場所にあると良いんだけど…
それにしても、この森は不思議な森だ 。
何か強い力によって護られている様に感じる 。
それに尸魂界程ではないが、此処も良質な霊子に満ちている 。
少女はもう一度、深呼吸をしてから歩き出した。
少女が森に現れたのと同時刻、ホグワーツ魔法魔術学校の魔法薬学教授であるセブルス・スネイプは校長であるアルバス・ダンブルドアに呼び出され、夏休み中であったのだが予定より一週間程早くホグワーツに戻って来た。
ホグワーツの敷地内へは『姿現し』が出来ないので、門の外に姿現しをして歩いて城へと向かっていた。
校長からの手紙によれば、我輩の杖に酷似した杖を見つけたとあったが、我輩の杖は間違いなくこの手に握っている。
杖は人の指紋と同じ様に、全く同じ物は存在しない筈。
一体、どういう事なのだろうか?
……んっ!?
城の傍まで来ていたセブルスだったが、急に歩みを止め森の方に杖を向けた。
「そこに居るのは誰だ!?」
セブルスが問うのと同時に、森の中から薄花桜色の髪の少女が姿を現した。
「見ぬ顔だな、どうやって此処に入って来た?結界が張られていて、一般の者は入れぬ筈。何者だ?」
少女は何も答えず立ち止まり、ただジッとセブルスを見つめているだけだった。
「……耳が聞こえぬのか?それとも言葉が解らぬのか?」
耳が聞こえないのなら唇の動きで言っている事を読み取るかもしれないと思い、セブルスはゆっくりと口を動かした。
知らぬ言葉…否、これは英語か?
私は英語が分からぬのだが、この者に私の言葉が通じるだろうか……?
それに、この者が手にしている棒の様な物は、この世界の武器なのだろうか?
『……此処の者か?私の名は四楓院(しほういん)朔姫夜とある事情で此処とは異なる世界から来た』
「っ!?言葉が違うのか……ならば」
セブルスは呪文を唱えながら杖を振った。
『《やはり、あれはこの世界の武器か》縛道の八十一、断空(だんくう)』
セブルスが攻撃して来たと思った朔姫夜は、咄嗟に縛道を唱え身を護る壁を作った。
『何故(なにゆえ)、攻撃を仕掛けて来る!?』
反射的に縛道を唱えてしまったが、この世界でも一応、使える様だな。
だが、詠唱破棄(えいしょうはき)とは言えかなり弱い。
やはり尸魂界の様にはいかないか…
それに、どうやら瞬歩(しゅんぽ)は使えぬ様だ
何度か試してみたが、上手く行かなかった。
この世界では使える術と、使えぬ術がある様だ。
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