第2章
夢小説設定
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「あっ、あの!ワルキューレに入るつもりはないので離して貰えませんか?」
「それはムリね。私が貴女をメンバーにするって決めたのだから、必ず入って貰うわ。拒否権はナシ」
このやり取りを繰り返しながらケイオスにあるワルキューレのレッスンスタジオへと入って行った。
「悪いわね、カナメ。今からこの子もメンバーよ」
「美雲、強引過ぎない?この子も困ってるじゃない。それに素性も分からない訳だし…えーっと…」
「……朔姫夜です…朔姫夜・リュミエール。顔を晒したくないのでワルキューレには入りません」
「それなら問題ないわ」と言って美雲は顔を隠す様に巻いていた朔姫夜のストールを剥ぎ取った。
「フレイアと同じウィンダミア人」
少し驚いた声でカナメが言うと、美雲は面白いじゃないと言う様な顔をした。
「顔を晒したくないと言うのなら、メイクとホログラフィを使えば問題ないでしょう?ねぇ、カナメ」
「まっ、まあそうだけど…問題はあるわ。フォールドレセプター保有者かも分からないし…」
「それも問題ない、私が保証する。でもそうね…歌って貰おうかしら、さっきの歌」
「いや、だからワルキューレには入りません!って…」
「歌わないと此処から出さないって言ったら?」
美雲はイタズラっ子の様な笑みを浮かべていた。
「……分かりました。1曲だけですよ。それと何度も言っていますがワルキューレには入りません」
歌わないと本当に帰してもらえない様な気がしたので、諦めて1曲だけ歌う事にした。
歌い始めるとカナメはフォールドレセプターの数値を測りだした。
「凄い…」
数値もだけど何かどんどん彼女に惹き込まれて行く。
彼女と一緒に歌えたら凄いステージになりそう…
「美雲が強引になるのも分かる気がする」
「でしょう?彼女を絶対メンバーにするわ」
そう言った後、美雲はカナメ傍へ行き耳打ちした。
「今すぐメンバーにならなくてもいい。とりあえず私達のライブを間近で感じてみない?丁度、明日ランドールでワクチンライブを行うの」
カナメは歌い終えた朔姫夜に言った。
「いや…でも…」
「メイクやホログラフィで容姿を変えてでいいから。貴女がウィンダミア人だとかそう言うの全部、私達の秘密にするからお願い!」
カナメは両手を顔の前に合わせて拝む様にお願いした。
「……ステージには立ちませんよ。それと、他のメンバーにも秘密でお願いします」
メンバーに同じウィンダミア人のフレイアがいるのだ、万が一素性がバレてしまっては大変な事になる。
気をつけなくては…と朔姫夜は思った。
「そうと決まればっ、皆に紹介しなくちゃね!これから裸喰娘々(らぐうにゃんにゃん)でフレイアとハヤテ君の歓迎会をやるからそこで紹介するわ」
そう言いながらカナメはメイク道具を取り出し朔姫夜をメイクし始めた。
朔姫夜明日までの我慢だと思い抵抗せずにされるがままになっていた。
ルンも隠され髪の色も青みがかった金色からオレンジ色に変わった。
美雲は参加しないらしくカナメと2人で裸喰娘々へ向かいワルキューレメンバーやΔ小隊、ケイオスで働いてる人達に軽く挨拶をした。
「あっ!この声は貨物船で私を助けてくれた人やね!!あの時は顔が見えんかったけど、綺麗な人やったんやねぇ。ほんに、あんがとうございました」
フレイアは朔姫夜に何度も頭を下げお礼を言った。
「お礼はいいって言ったでしょ?」
綺麗に見えるのはカナメさんがメイクしてくれたお陰なんだけど、と思いながら言った。
「何だ、2人は知り合いだったのか」
もう1人の主役ハヤテ・インメルマンが2人の傍にやって来た。
「そうなんよ」
フレイアが貨物船での事を話したがルンを隠していた為、ウィンダミア人だとはバレずに済んだ。
「さあ、遠慮しないでどんどん飲み食いして」
Δ小隊のパイロットでもあり、裸喰娘々の調理人でもあるチャック・マスタングが料理を運んで来てサキヤの前にドンっと置いた。
「はっ、はい。いただきます」
目の前に置かれたラグナ料理を口に入れると「美味しい」と笑みを浮かべた。
歓迎会が終わると明日の事もあるから、と朔姫夜はカナメの部屋に泊まる事になった。