第9章
夢小説設定
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フレイア、ハヤテ、ミラージュの3人が地下牢に入れらた事を知ると、朔姫夜は急いで地下牢へと向かった。
「他の皆は?」
「分かりません。此処に着いてからバラバラになってしまい、空中騎士団達に見つからない様に連絡を控えてたので…」
ミラージュが答えた。
「そう…ミラージュ達はもう少し我慢してて。必ず助けるから」
「朔姫夜様、お部屋へお戻り下さい。ハインツ陛下のご命令です」
その時、銃を携えた兵士が数人やって来てそう言うと牢屋の鍵を開け3人を連れ出した。
異例ではあるがハインツの前で裁判所を行う事になっていて、朔姫夜は同席する事を許されていなかった。
そういった状況から朔姫夜は3人の処刑は免れないのだと思い、どうやって助けようかと悩んでいるのだが良い考えが浮かばないでいた。
「…とりあえず、処刑場へ行ってみるしかないか…」
朔姫夜が処刑場へ向かうと丁度キース達がフレイア達を連れて来た所だった。
「朔姫夜様、陛下ご命令でお部屋の方にいる筈では?」
「3人は私の友人です。その友人の最後を見届けさせて貰いに来ました」
「同席なさると言うのなら、くれぐれも邪魔はせぬ様お願い致します」
キースは仕方なく朔姫夜の同席を許可し、自分の横に立たせた。
「インメルマンの息子。お前の風には殺気がなかった。戦場では相手を殺す気で飛ぶものだ」
キースがそう言うとハヤテは
「メッサーにも同じ様な事を言われた。…俺はフレイアの歌を血で汚す訳にはいかないからな…それでも次に戦う時はアンタを越えてみせる、絶対に」
と答えた。
ボーグがフレイアから飛び降りろと言うが、ハヤテが「俺が行く」と言いハヤテから処刑する事になった。
「待って!」
朔姫夜がハヤテの方へと1歩踏み出した時、キースが朔姫夜の腕を掴んで止めに入った。
「キース、ハヤテとの最後のお別れをさせて下さい」
朔姫夜がそう言うとキースは手を離した。
キースに向かって「ありがとう」と言うと朔姫夜はハヤテの傍に寄りそのまま抱きしめた。
「2人の事は私に任せて、貴方は風に乗りなさい。ハヤテ、貴方なら出来る」
「ああ、分かった。2人を頼む」
朔姫夜が離れるとハヤテは細く突き出た鉄の棒に向かって歩き出し、朔姫夜は銃を構えている兵の横へと移動した。
「ミラージュ!フレイアを頼む」
「私の命に替えても」
ハヤテは棒の先端まで行くと向きを変え、崖を背にしミラージュとフレイアに向かって微笑んでから少し上の方を見ながら両手を広げた。
その時、此方に向かって何か飛んで来ている事に気がついたハヤテは動きを止めた。
「っ!?悪魔の翼?」
キースがそれに気づき呟いた。
『悪魔の翼』とはカーライルに次元兵器を落とした機体で、先代のグラミア王が忌まわしい過去を忘れない為に修復し保管していたのだった。
その機体が処刑を邪魔する為に攻撃して来た。
「フレイア、ミラージュ飛ぶぞ!」
「飛ぶ?」
「飛べば飛べる」
ハヤテは崖の方に向きを変えると、フレイアとミラージュは頷き走り出した。
「朔姫夜!!」
走っている途中でミラージュが朔姫夜を呼んだ。
朔姫夜は隣で銃撃している兵士を突き飛ばし、ミラージュの方へ走り出した。
「待て!朔姫夜!!」
キースが呼び止め様とするが朔姫夜は振り向く事もせずに、ミラージュ達と一緒に棒の先端まで行き崖から飛び降りた。
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