第5章
夢小説設定
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レディMから新たな指令が下りワルキューレとハヤテ、ミラージュ、メッサーはウィンダミアの占領下の惑星ヴォルドールに潜入する事になった。
ヴォルドール人は猫型哺乳類から作られた種族なので、猫耳や尻尾をつけ顔にメイクをしヴォルドール人と同じ外見に変装した。
「私とマキナ、レイナ、メッサー中尉は南側から首都に潜入。美雲とフレイア、朔姫夜はミラージュ少尉、ハヤテ准尉と北側から」
二手に分かれて潜入する事となりカナメが指示を出した。
「見てて下さい、美雲さん。ゴリっゴリ役に立つとこを…って、あれ?」
「クモクモならとっくに行っちゃったよ」
美雲の姿を探してキョロキョロしているフレイアにマキナが教えた。
「単独行動クイーン」
レイナが言うとミラージュが「またですかぁ…」と頭を左右に降った。
「あれ?朔姫夜もいない」
「彼女も美雲さん同様、自由な方ですから…」
ミラージュが頭を抱えながら答えた。
その頃朔姫夜は何かに導かれる様にヴォルドールにある遺跡へと向かっていた。
その途中、街中も見て回ったが操られている兵士が配備されているものの、大きな混乱は起きていない様だった。
「此処にも操られている兵士がいっぱいいるなぁ…」
遺跡に着いた朔姫夜が周りの様子を伺っていると、ワルキューレ達もやって来た。
「朔姫夜、貴女も何か感じているのね?」
美雲がやって来て朔姫夜の左肩の上に右手を置き聞いて来た。
「美雲さんも何か感じたんですか?」
「美雲でいいわ、『さん』はいらない。そうね…遺跡が呼んでいる様な、不思議な感覚…」
「美雲さ…美雲と私以外のメンバーは何か感じているのでしょうか?」
「さあね…」
「あっ!朔姫夜、こんな所にいたんですか?もー、勝手な行動しないで下さい!」
後から辿り着いたミラージュは、朔姫夜の腕をしっかり掴んだ。
「美雲は良くて私はダメなの?」
「またですか…」
途中ミラージュ達と合流し、さっきまで此処にいた筈の美雲の姿はもう無かった。
「単独行動するのは美雲さんだけで充分です。朔姫夜、貴女は私の傍から離れないで下さい!」
「ミラージュが手を離さなければ傍にいるわよ」
「なら絶対に離しません!」
「ミラージュのそういう所好きよ。ホント可愛い」
朔姫夜は微笑んだ。
「か、可愛い?からかわないで下さい」
ミラージュの顔がみるみる紅く染まっていく。
「からかってなんかないわよ。本当に可愛いから可愛いって言ってるだけ」
2人がそんなやり取りをしているうちにマキナとレイナが、遺跡のセキュリティを解除して行き皆で潜入した。
遺跡の下に大きな地底庫があり、水が入ったタンクが幾つも設置されていた。
タンクの中の水は一般的な飲料水の様で、軍で支給されているペットボトルに入った水とウィンダミア産のリンゴも保管されていた。
念の為、水とリンゴの成分を調べてみたが、どちらも普通の水とリンゴの数値だった。
「ウィンダミアは一体、何を企んでいるの?」
カナメはそう呟きながらタンクを見上げた。
その時突然、警報が鳴り響いた。
「セキュリティは全部レイレイが握ってるのに」
「マキナとレイナは脱出経路を確保。ミラージュ達はサンプルを回収して」
「はい」
「守備は宜しく、メッサー君」
「了解」
カナメの指示に従い行動した。
水とリンゴを回収している時にハヤテは何か思いついたのか、計測器が入ったままの水の中にリンゴを一欠片入れレイナに渡した。
「…高濃度のセイズノールを検出!?」
「やってくれるわね…此処の水とウィンダミアアップルを取り込むと、体内でヴァール化を誘発するセイズノールが合成される」
おそらく他の惑星の遺跡にも同じ様な成分の水が存在していて、ウィンダミアはその水とリンゴを使って人為的にヴァール化を促進、風の歌でマインドコントロールしていた、とカナメが言った。
「ヴァール化した兵士がそこまで来ている。早く逃げましょう」
朔姫夜がそう言うと皆は慌ててその場を離れた。
マキナとレイナが確保した経路を走って逃げている途中で、朔姫夜は美雲の歌声が聴こえた気がして立ち止まった。
フレイアにも聴こえた様で朔姫夜とほぼ同時に立ち止まっていた。
「何やってんだ」
「急いで!」
ハヤテとミラージュが朔姫夜とフレイアの傍に来た時、カナメ達4人との間に防壁が降りて来てしまい二手に分かれて逃げる事になってしまった。
「こっちだ。早くしろ」
後ろから兵士が迫って来ているのに目の前は壁があり、先に進めなくなってしまった朔姫夜達はハヤテが見つけた排気口に入り、別の脱出経路を探す事にした。
狭い排気口から広い場所に出て走り出した時、ライトが点灯した。
そして目の前の階段や通路には、空中騎士団が立ちはだかっていた。
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