第4章 攻める狼
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21.ネズミと猫と犬
ハリーとハーマイオニーを小脇に抱きながら廊下を走っていく。
ロンの足は意外に早った。しかし、馬鹿力と瞬足の私には敵わない。
なだらかな丘まで来て私はロンに追いつくことができた。
『ロン!』
「ユキ先生!」
『止まりなさい』
「嫌です!僕のスキャバーズが!……あ!」
ロンは足を止めた。そして遠くに目を凝らす。
私たちも同じように遠くに目を凝らしていた。
暗闇の中、バシンバシンと地面を打つ暴れ柳。
その間を縫って走っているのはピーター鼠を口に咥えたクルックシャンクスだ。
私たちは今、クルックシャンクスが暴れ柳に打たれないようにと祈ることしかできない。
「クルックシャンクス!いい子だからこっちへいらっしゃい」
ハーマイオニーが呼びかける。
が、しかし、クルックシャンクスは進路を変更しはしない。
クルックシャンクスは暴れ柳の攻撃を避けながら暴れ柳の木の根元へと消えていった。
ホッと息を吐き出してから私は3人を見た。
どうしようか……
スキャバーズ、もとい、ピーターを心配しているロン
クルックシャンクスの行動に戸惑っているハーマイオニー
そして真実を知るべきハリー・ポッター
私は決めた。
この子達に真実を見せることを。
『影分身の術』
突然術を発動した私に注目が集まる。
私は3人にニコリと笑い、口を開く。
『真実が知りたい?』
「なんの真実ですか?」
『ネズミと猫と犬の真実よ』
3人は顔を見合わせた。私は説明を求めるような3人の視線をあえて無視して影分身に暴れ柳の根元のコブを押してくるように命令する。
影分身が暴れ柳の根元のコブを押して暴れ柳は静かになった。
コブをずっと押しておくために石をコブに乗っけた影分身はハリーたちが一緒に行くことを知らせるために穴の中へ降りて行って視界から消えた。
「暴れ柳が静かになった……」
『真実を知りたいなら、いらっしゃい』
呟くハリーたちにそう言い私は足を踏み出す。
私が進むと、3人は私の背中を追いかけてきた。
暴れ柳の根元まで行き、そこにある縦穴へと下りていく。
「こんな所があるなんて知らなかったわ」
ロンが縦穴に下りてくるのを手伝っていると、後ろで杖明かりを灯したハーマイオニーが呟く。
地下道の中は暗かった。私は明かりが必要ないほど目がいいが、生徒たちは違う。私は火の玉を忍術で出して明かりを灯しながら穴の中を進んでいく。
体を2つに折るようにして暫く進んでいくとようやくトンネルが上り坂になってきた。
やがて道が捻じまがり、小さな穴から漏れるぼんやりとした明かりが目に見えてくる。
私たちは叫びの屋敷に到着した。雑然とした埃っぽい1階の部屋に私たちは出た。
壁が剥がれかけ、床はシミだらけで、家具という家具は誰かが打ち壊したように破損している。窓には全部板が打ち付けてある。
私たちの右側に有る部屋から光が漏れている。
そこは玄関ホールだ。そして、玄関ホールにある階段を上っていけばシリウスと待ち合わせしている部屋へと行ける。
『ここがどこだか分かる?』
緊張感が漂う中に急に口を開いたため、ビクッとハリーたち3人は肩を跳ねさせて私を見た。
私の質問に答えたのはハーマイオニーだ。
「叫びの屋敷……ですか?」
板に打ちつけられた窓をズーっと見渡しながらハーマイオニーが答える。
『正解』
「ユキ先生、僕のスキャバーズは……?」
おずおずと、ロンが私に聞く。
『こっちよ。いらっしゃい』
私が進むとみんなは辺りを見渡すのをやめて私についてきた。
その時、ギシリ、と天井が軋んだ。
パッとハーマイオニーが私の腕にしがみつく。
『ふふ、あなたたちの身の安全は保証するからそんなに怯えないでも大丈夫よ』
ちょっと心の方には衝撃がくるかもしれないけど。と心の中で呟き私は玄関ホールへと続く扉を通過する。
私たちは玄関ホールに入り、埃まみれの階段を上がり始める。
崩れ落ちそうな階段を1歩1歩確かめながら上がっていく。階段にはクルックシャンクスの肉球の跡がついていた。
「ユキ先生、杖を出しておいたほうがいいですか?」
『いいえ、ハリー。杖はいらないわ。ただ、これから先、私の言うことは聞くように』
振り返って言うと3人は無言でコクリと頷いた。
階段を上りきった踊り場で緊張で息が上がりきった3人の息を整えさせてから私は扉が唯一開いている部屋へと足を向ける。
そこからは、低く太い、大きなゴロゴロというクルックシャンクスの声が聞こえてきていた。
半開きの扉に手をかけて引くと、ギギギと木が軋む音がする。
私は中へと入った。
埃っぽいカーテンのかかった壮大な四本柱の天蓋ベッドに、クルックシャンクスが寝そべり、ハリーたちを見て喉をゴロゴロと鳴らした。
「クルックシャンクス!」
「スキャバーズ!」
ハーマイオニーとロンが同時に叫び、私の後ろから出てベッドへと走っていった。
1歩遅れてハリーもふたりの後を追いかけていく。
私はそんな生徒たちから視線を外して後ろを振り返った。
影の中に立つ1人の男
シリウス・ブラックがそこにいる。
私たちは第1段階の成功に口元を緩めて頷き合った。
ピシャリ、とシリウスが部屋の扉を閉めて、部屋の中央まで走っていっていた3人が一斉に振り返り、息を呑む。
3人は驚愕の顔でシリウスを見ていた。それはそうだろう。忍術学教師に導かれて部屋に入ったら、あの憎き殺人鬼のシリウス・ブラックがいたのだ。驚かない方が無理がある。
それでも、ハリーたちは優秀だった。みんな驚きで手間取りはしたものの、杖を出して戦う意志を示した。
しかし、
「エクスペリアームス 武器よ去れ!」
シリウスの声が部屋に響く。
3人の杖は宙を飛び、シリウスの手の中に収まった。
「予定外だが君たちが来てくれて嬉しいよ」
これから起こることを考えて興奮し、目をギラギラと怪しく光らせながらシリウスが言う。
『もう、シリウスったらそんな顔したらハリーたちが怖がっちゃうじゃない』
「せ、先生はシリウス・ブラックの、な、仲間なのですか!?」
シリウスに視線を向けているとハリーが叫ぶように言った。
縋るような6つの瞳が私を見る。
生徒たちを青ざめさせて、恐怖に震えさせる原因を作ったのは私だ。私は申し訳ないと思いつつ、しかし、真実を伝える準備として首を縦に振る。
『私はシリウスの仲間。昔からの友人よ。今年に入ってからずっと私は彼を助けてきた』
ヒュッとハーマイオニーとロンが息を飲んだが、ハリーは別だった。
「裏切り者!!」
激しい口調で叫び、一歩私の方に踏み出した。
「ユキ先生のこと信じていたのに、そいつの仲間だったなんて!ブラックへの復讐をやめさせたのも、先生がブラックの仲間だったからだったんだ!」
身を乗り出して叫ぶハリーを彼の両脇にいたハーマイオニーとロンが掴んで引き戻している。
「ハリーだめ!冷静になってっ」
「冷静になんかなれるもんか!」
「ユキ先生、僕たちを殺す気ですか?もし、ハリーを殺す気なのなら僕たちも一緒に殺すことになりますよ!」
顔に血の気のないロンが一生懸命に言い放った。
どこまでも仲間思いで、どこまでも勇敢な生徒たちだ。
私とシリウスは顔を見合わせ、私はシリウスにみんなに事情を話すようにと頭でハリーたちを指し示した。
シリウスが薄らと口に笑みを浮かべながら口を開く。
「今日はただ1人を殺す」
「なぜなんだ?」
ハリーがハーマイオニーとロンの手を振り解こうとしながら、吐き捨てるように言った。
「この前はそんなこと気にしなかっただろう?ペティグリューをやるためにお前はたくさんのマグルを無残に殺したんだろう?どうしたんだ?アズカバンで骨抜きになったのか!?」
「ハリー!お願いだから黙って」
「こいつは僕の父さんと母さんを殺したんだ!」
ハリーは大声を上げた。
そして、渾身の力でふたりの腕を振りほどいてシリウスめがけて飛びかかった。
止めるべき?まあいいか。
シリウスはハリーがそんな行動に出るとは思わず、受身も準備も出来ないまま思い切りハリーに殴られた。
シリウスが持っていた4人分の杖から火花が噴射され、危うくハリーの顔に当たりかけた。2人は壁にドシンとぶつかり、仰向けに倒れた。
ハーマイオニーとロンも黙ってはいなかった。ハリーに加勢しようとシリウスに飛びかかる。
ハーマイオニーの蹴りがシリウスの横っ腹に入り、シリウスは痛さに呻きながら自分の上に乗っていたハリーをどかす。ロンはシリウスが杖を持っている腕に体当たりし、杖を取り返そうと必死にもがいた。
もつれ合いがしばらく続き、それが解けた時、ハリーは自分の杖が床に転がっているのが見えた。杖に飛びつくハリー。しかし、
「シャアアアー」
クルックシャンクスが乱闘に加わった。
ハリーの腕に深々とクルックシャンクスの爪が食い込む。ハリーが払いのける隙に素早く杖に飛びつくクルックシャンクス。
「取るな!!」
ハリーが大声を出しながらクルックシャンクスを蹴ろうとした。クルックシャンクスは素早く飛び退く。
「どいてくれ!」
杖を取り戻したハリーが立ち上がる。
横で見学を決め込んでいた私以外酷い有様だった。
ハーマイオニーは唇から血を出し、ロンは鼻血を滴らせながら自分の杖を拾い上げて急いで脇へと避けた。
いくら体格差があるとはいえ3対1はきつかったようだ。シリウスは床に伸びてしまっていた。
胸を上下に激しく波打たせ、ハリーが自分に杖を真っ直ぐに向けてゆっくり近づいてくるのを見ていた。
イケメンが台無しね。
シリウスの左目周りには黒いアザができて鼻血が出ているのを見ながら思う。
「お前は僕の両親を殺した」
ハリーの声は震えていたが杖はしっかりとシリウスに向いていた。
この子は訓練すれば強い魔法使いになる。
私はそんなことを思いながらことの成り行きを見守る。
シリウスはハリーに言われた言葉を自分に言い聞かせるように反芻した後、「否定はしない」と言った。
「しかし、君が全てを知ったら―――」
「全てだって?お前は僕の両親をヴォルデモートに売った。それだけで十分だ!」
「聞いてくれ、ハリー!」
シリウスがハリーの言葉に被せるように言う。
「聞かないと、君は後悔する。君は分かっていないんだ……」
「お前が思っているより僕は沢山のことを知っているんだ。お前は聞いたことがないだろう?僕の母さんが、ヴォルデモートが僕を殺すのを止めようとして哀願する声を……お前が、お前のせいで……」
怒りで震えるハリーの声。
その時、シリウスの上にクルックシャンクスが飛び乗った。
まるでシリウスが撃たれないようにしているようだ。
「どけ」
シリウスが言うがクルックシャンクスはどこうとしない。シリウスのシャツに爪を立ててテコでも動かない構えだ。
「どくんだクルックシャンクス」
ハリーが言った。
私はひっそりと呪術返しを唱える準備をしながらハリーの様子を見ていた。
ハリーには人を撃つ覚悟があるのだろうか?
罪のない猫の命を取ることが出来るのだろうか?
覚悟があったとしても、怖気づいてしまうとしても、どちらでも問題ありだわ……と思いながら私はその時に備えて構える。
何秒かがノロノロと過ぎた。
杖を構えたまま、覚悟を決めかねて固まっているハリー。
『……!?』
「!?」
「「「!?」」」
すると突然だった。
急に新しい物音が私たちの耳に聞こえてきた。
くぐもった足音が階下で響いている。
この足音は―――――
「ここよ!私たちは上に居るわ!シリウス・ブラックよ!早く!!」
ハーマイオニーが叫ぶ。
私は足音に神経を集中させた。
リーマス!!この足音はリーマスだ。
何故あなたがここに?
足音を聞き分けた私は頭の中で日にちを数える。
今日は満月だ。だからリーマスはここにやってきたのね。
それにしても、何と絶妙なタイミングでやってきたものだ。
足音がバタバタと上がってくる。
私はハリーをチラリとみた。
これは杖を振らないな。その表情から判断する。
ドアが勢いよく開いた。
蒼白な顔で杖を構え、リーマスが部屋へと飛び込んできた。
リーマスの視線がハーマイオニーとロンをとらえ、次に杖でシリウスを狙って立っているハリーを見、最後に床に伸びているシリウスへと移った。
「エクスペリアームス、武器よ去れ!」
リーマスが叫んだ。
ハリーの杖がまたしても手を離れて飛び、ハーマイオニーとロンの杖も飛んだ。
3本の杖を捕まえたリーマスが部屋の中へと入ってくる。
リーマスが口を開いた。
「シリウス、あいつはどこだ?」
シリウスと私以外の3人は当惑した顔をしている。
「ユキ」
「うわっ!ユキ、いたのかい?」
私の存在に気づいていなかったらしいリーマスが叫び声を上げた。
『酷いわ、リーマス。私、ずっといたわ』
「君は気配を消すのが上手過ぎるからね。分からなかった。それで……あいつは?」
私は部屋の隅を指さした。そこにはクルックシャンクスの口から下ろされた後、私の影分身に金縛りの術をかけられているネズミの姿があった。
リーマスはシリウスの心を読もうとするかのようにじっと見つめながら呟いた。
「私に何も言わずに君はあいつと入れ替わりになったのか……?」
「ルーピン先生!いったい何の話をしているのですか!?」
ハリーが大声で入ってきた。
その声でリーマスは動き出した。シリウスの手を取って、助けおこし、兄弟のようにシリウスにハグをした。
「酷いわ!なんてことなの!!そんな!私、ルーピン先生のために黙っていたのに!」
『ハーマイオニー?』
「僕は先生たちを信じていたのに!ユキ先生も、ルーピン先生も裏切り者だったなんて!」
「ハリー、落ち着くんだ」
「ルーピン先生とユキ先生がブラックの侵入に手を貸していたなんて!信じられないよッ」
ロンも叫ぶ。
「落ち着くんだ、みんな。私はこの12年間はシリウスの友ではなかった。しかし、今は友だ。そのことを説明させてくれ「ダメよ!騙されちゃダメ!」
ハーマイオニーの甲高い声が室内に響く。
「先生は、ルーピン先生は狼人間なのよ!あなたの死を願っているんだわ。騙されちゃダメ!!」
痛いような沈黙が室内に満ちた。
リーマスは青ざめながら心を落ち着けるように大きく息を吐いた。そして、ハーマイオニーを見ながら口を開く。
「いつもの君らしくないね。残念ながら間違いがあるよ。僕はハリーの死なんか願っていない。ただ……狼人間であることは否定しないが……」
『ハーマイオニーは賢いわね』
「あぁ。僕が知っている同年齢の魔女の誰よりも賢い。どうやって僕が狼男だって気づいたんだい?」
「スネイプ教授の宿題をしている時から……」
ハーマイオニーが小さな声で答えた。
「スネイプ教授がお喜びになるよ」
『はあぁ。だから言ったのにセブったら……』
「ユキ先生はルーピン先生が人狼だってことも知っていたのですか?もしそうだったら、更なる裏切りだ!」
『あら?裏切りってどういう意味かしら、ロン。人狼だと教員になっちゃいけない?私はそうは思わないけど……』
「そんな、そんな意見は正気じゃないよ!」
再びロンが叫ぶように言う。
「確かにね。先生方のなかにも君のような意見はあったよ。だけど、ダンブルドア校長は、私が信用できる人物だとその何人かの先生を説得してくれたんだ」
「そして、ダンブルドア校長は間違っていた!」
ハリーが叫んだ。
「ユキ先生と共にずっとこいつを手引きしていたんだ」
ハリーがシリウスを指差して言った。
シリウスは天蓋ベッドの方に歩いていき、その上にドカリと腰をかけ、両腿に両肘を乗せて手を組んで、頭を手につけてうなだれた。
「僕はシリウスを手引きなんかしていないよ」
『私は否定しないわ』
「ワケを話させてくれれば説明する」
『同じく。ねえリーマス、3人に杖を返したら?そのほうが安心するわ』
「そうだね、ほら」
リーマスは3本の杖を1本ずつハリー、ロン、ハーマイオニーに放って返した。そして自分の杖は杖ホルダーに収めてしまう。
呆気にとられる3人。
私は腕を組んで、壁へと寄りかかった。
説明はリーマスに任せよう。
「ブラックの手助けをしていないというなら、どうしてルーピン先生はここが分かったんですか?」
「忍の地図だよ。それを調べていたんだ。そしたら―――」
「使い方を知っているんですか?」
「もちろん。僕はあれを書いた1人だからね。私はムーニーだ。学生時代、友人たちは私をそう呼んでいた」
一瞬懐かしそうな目をしたリーマスは首を振って続きを話す。
「そんなことより、今夜地図を調べていてラッキーだったよ。君とロン、ハーマイオニーが寮から出ていくのが地図に示されたんだ。君たち3人はある人物を追っていた」
「追う?たしかにスキャバーズを捕まえたクルックシャンクスを追っていたけど……そのこと?」
ロンが訝しげな顔で聞く。
リーマスはゆっくりと頷いた。
「そうだったのか。あの猫があいつを咥えていたからあんなに早く移動できたんだな。とにかく、私は目を疑ったよ。地図がおかしくなったのかと思った。あいつがどうしているんだって。前は見間違いかと思ったが……」
「あいつとは誰なんですか!?」
「ネズミを見せてくれるかい」
ハリーの問には答えずに、リーマスが私に言う。
ロンがタタっと駆け出して、私の行く手を阻んだ。
「僕のスキャバーズに何をする気なんですか!?僕のスキャバーズはこの事に何にも関係ない!」
怒ったように言うロンにリーマスは首を振る。
「関係大アリなんだ」
「そんな……」
「頼む。見せてくれないか?」
リーマスの真剣な口調と視線に、ロンは行く手を阻むのを止めた。
「こいつはネズミなんかじゃない。アニメーガス、動物もどきなんだよ」
『そう、名前はピーター・ペティグリュー』
息を呑むハリーたち3人。
私たちは皆揃って、部屋の片隅でガタガタと震えているネズミを見つめたのだった―――――――――