Cold sleep〜始まり〜
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少し離れた場所で衝撃音が鳴り響いている。
「サイヤ人!?」
クリリンとヤムチャは呆気にとられて動けなかった。ピッコロが悟飯の元へ急ぐ。
「悟飯!! 助太刀するぞ」
「ピッコロさん!」
悟飯は少女の乱雑だが力強い攻撃を防ぐことで手一杯だった。
ピッコロが少女目掛けて気功波を撃つ。
少女の顔面に当たると誰もが思ったその時。
"ギュルギュルギュルギュルルル"
「ふぁっ......めしぃ......」
少女は力が抜けて倒れ、気功波は当たることなくさらに遠くの崖に当たった。
「なっ、何が起こった?」
「えっと、あの、多分、この子は空腹で気を失ったんだと思います。ほ、ほら、聞こえたでしょう、お腹の音。」
悟飯は息を整えながらそう言った。
「あ、あぁ」
「でも、この子は一体?」
悟飯と少女の戦闘を見物していたベジータが近づいてきた。
「おい、どけ」
悟飯とピッコロが後ろへ下がる。
ベジータは少女が倒れた傍まで行き、地面にへたりと垂れた尻尾を掴む。
「こいつはサイヤ人だ、しかも俺と同じ純血のな」
ベジータはそう言い放つと少女の尻尾を思い切り引っ張る。ポンという音を立ててそれは引き抜かれた。
「だが、俺達以外に生きてるサイヤ人は聞いたこともなかった。それにこいつの着ている戦闘服や乗ってきたポッドは旧いタイプのものだ、気になるな」
「おいおい、そいつを殺らないのか?」
ヤムチャが近づいてきた。
「悟飯すまない、俺動けなかった。」
クリリンもそれに続く。
「クリリンさん大丈夫ですよ」
「フン、だから足でまといなんだよ貴様らは、それと......俺はこいつに興味がある」
「おいおい、そいつはサイヤ人で俺達を襲ってきたやつだぞ、生かしておいたらまた、」
「その時は殺せばいい」
「......僕も気になります、あの、ブルマさんの所に行って調べてもらいませんか??」
「フッ、決まりだな」
「チッ、俺はどうなっても知らないからな」
ヤムチャは少し不満げに呟いた。
そうして、5人は少女とポッドを担いで西の都へと飛び立った。
悟飯は忘れる事が出来なかった。
戦闘中に見た少女の必死な瞳を。
生きたいと叫んでいるように感じた、あの真っ直ぐな瞳。少女は何の目的で地球に落ちてきたのだろうか。本当にサイヤ人なのだろうか。考えれば考える程頭の中が少女でいっぱいになる。カプセルコーポレーションに着いてからというもの、悟飯は上の空だった。
「......ん、悟飯!!」
「はっ、はい。」
「大丈夫か、上の空だったぞ。」
「ピッコロさん、ごめんなさい、もう大丈夫です。」
「おーい、ブルマさんが調べ終わったらしいぞ」
「クリリンさん! 今行きます。」
ブルマの元にクリリン、悟飯、ピッコロ、ベジータ、ヤムチャの5人が集まった。
ブルマが操作しているコンピューターの隣には、先程担いできたポッド、そして少女が眠っているベッドが置かれていた。
「簡潔に言うとね、この子は30年間前から生きているサイヤ人よ。」
その場にいた全員が驚いた。
「30年前?えっ、この子はどう見てもまだ5歳にも満たない子供ですよね......」
クリリンがブルマに尋ねる。
「そうね、でもこのポッドには今から30年前にとある星から出発した記録があるの。ポッドにはとても強力なコールドスリープ装置が搭載されているわ。」
「こーるどすりいぷ?? 何すかそれ。」
クリリン(ヤムチャ含む)頭の上にハテナが浮かび上がった。
「僕知ってます!身体を低温状態に保つ事で長い間歳を取らなくなるって本に載っていました。そっか、だからあの時冷気を感じたんですね。」
「流石悟飯君、話が早くてたすかるわ。
そのコールドスリープでこの子は宇宙をさまよっていたらしいの。でも途中でポッドがエラーを起こして氷河で覆われたある惑星に不時着、ポッドごと氷の中に閉じ込められ長い時間を過ごした......。」
全員に沈黙が訪れる。
この少女の時はずっと止まっていたのだ。
なんとも言えない気持ちになった。
「その惑星はね、最近超新星爆発を起こして、あー、そうね、消滅したのよ。その振動でポッドが起動して、この子は脱出に成功、そして近くの生き物がいる星に進路を変更したみたい。その星こそがこの地球ってわけ。」
「そうか、だからこのガキの戦闘服もポッドも俺達が使っていたタイプのものより古かったのか。おい、女、ガキはいつ目覚める?」
「女じゃなくてブルマ!! もう、何回言ったら分かるのよ。えっと、そうね、3日もあれば目が覚めるんじゃないかしら。」
「そのガキの目が覚めたらまた来る」
そう言い放った後、ベジータはどこかへ出て行ってしまった。
「サイヤ人!?」
クリリンとヤムチャは呆気にとられて動けなかった。ピッコロが悟飯の元へ急ぐ。
「悟飯!! 助太刀するぞ」
「ピッコロさん!」
悟飯は少女の乱雑だが力強い攻撃を防ぐことで手一杯だった。
ピッコロが少女目掛けて気功波を撃つ。
少女の顔面に当たると誰もが思ったその時。
"ギュルギュルギュルギュルルル"
「ふぁっ......めしぃ......」
少女は力が抜けて倒れ、気功波は当たることなくさらに遠くの崖に当たった。
「なっ、何が起こった?」
「えっと、あの、多分、この子は空腹で気を失ったんだと思います。ほ、ほら、聞こえたでしょう、お腹の音。」
悟飯は息を整えながらそう言った。
「あ、あぁ」
「でも、この子は一体?」
悟飯と少女の戦闘を見物していたベジータが近づいてきた。
「おい、どけ」
悟飯とピッコロが後ろへ下がる。
ベジータは少女が倒れた傍まで行き、地面にへたりと垂れた尻尾を掴む。
「こいつはサイヤ人だ、しかも俺と同じ純血のな」
ベジータはそう言い放つと少女の尻尾を思い切り引っ張る。ポンという音を立ててそれは引き抜かれた。
「だが、俺達以外に生きてるサイヤ人は聞いたこともなかった。それにこいつの着ている戦闘服や乗ってきたポッドは旧いタイプのものだ、気になるな」
「おいおい、そいつを殺らないのか?」
ヤムチャが近づいてきた。
「悟飯すまない、俺動けなかった。」
クリリンもそれに続く。
「クリリンさん大丈夫ですよ」
「フン、だから足でまといなんだよ貴様らは、それと......俺はこいつに興味がある」
「おいおい、そいつはサイヤ人で俺達を襲ってきたやつだぞ、生かしておいたらまた、」
「その時は殺せばいい」
「......僕も気になります、あの、ブルマさんの所に行って調べてもらいませんか??」
「フッ、決まりだな」
「チッ、俺はどうなっても知らないからな」
ヤムチャは少し不満げに呟いた。
そうして、5人は少女とポッドを担いで西の都へと飛び立った。
悟飯は忘れる事が出来なかった。
戦闘中に見た少女の必死な瞳を。
生きたいと叫んでいるように感じた、あの真っ直ぐな瞳。少女は何の目的で地球に落ちてきたのだろうか。本当にサイヤ人なのだろうか。考えれば考える程頭の中が少女でいっぱいになる。カプセルコーポレーションに着いてからというもの、悟飯は上の空だった。
「......ん、悟飯!!」
「はっ、はい。」
「大丈夫か、上の空だったぞ。」
「ピッコロさん、ごめんなさい、もう大丈夫です。」
「おーい、ブルマさんが調べ終わったらしいぞ」
「クリリンさん! 今行きます。」
ブルマの元にクリリン、悟飯、ピッコロ、ベジータ、ヤムチャの5人が集まった。
ブルマが操作しているコンピューターの隣には、先程担いできたポッド、そして少女が眠っているベッドが置かれていた。
「簡潔に言うとね、この子は30年間前から生きているサイヤ人よ。」
その場にいた全員が驚いた。
「30年前?えっ、この子はどう見てもまだ5歳にも満たない子供ですよね......」
クリリンがブルマに尋ねる。
「そうね、でもこのポッドには今から30年前にとある星から出発した記録があるの。ポッドにはとても強力なコールドスリープ装置が搭載されているわ。」
「こーるどすりいぷ?? 何すかそれ。」
クリリン(ヤムチャ含む)頭の上にハテナが浮かび上がった。
「僕知ってます!身体を低温状態に保つ事で長い間歳を取らなくなるって本に載っていました。そっか、だからあの時冷気を感じたんですね。」
「流石悟飯君、話が早くてたすかるわ。
そのコールドスリープでこの子は宇宙をさまよっていたらしいの。でも途中でポッドがエラーを起こして氷河で覆われたある惑星に不時着、ポッドごと氷の中に閉じ込められ長い時間を過ごした......。」
全員に沈黙が訪れる。
この少女の時はずっと止まっていたのだ。
なんとも言えない気持ちになった。
「その惑星はね、最近超新星爆発を起こして、あー、そうね、消滅したのよ。その振動でポッドが起動して、この子は脱出に成功、そして近くの生き物がいる星に進路を変更したみたい。その星こそがこの地球ってわけ。」
「そうか、だからこのガキの戦闘服もポッドも俺達が使っていたタイプのものより古かったのか。おい、女、ガキはいつ目覚める?」
「女じゃなくてブルマ!! もう、何回言ったら分かるのよ。えっと、そうね、3日もあれば目が覚めるんじゃないかしら。」
「そのガキの目が覚めたらまた来る」
そう言い放った後、ベジータはどこかへ出て行ってしまった。